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April 27, 2004

『五年の梅』by乙川優三郎

五年の梅
乙川 優三郎

発売日 2003/09
売り上げランキング 84,300

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時代小説はほとんど読まない。
池波正太郎や藤沢周平のコーナーにずらりと並べられた著書の数々。
あの膨大な数の時代小説を読み出したら、時間がいくらあっても足りない。
他のジャンルの小説が読めなくなってしまう。
それでなくても、読みたい本は山とある。

そんな時、乙川優三郎を薦められた。
そして読んだのが直木賞受賞作の『生きる』。
情景描写も美しく、人間のせつなさがうまく表現されていると感じた。
しかし、また読んでみたいと思うほどではなかった。

ところが、薦めてくれた人間が
「ちがう!ちがう!乙川優三郎は『生きる』じゃなくて『五年の梅』がいいんだよ」
という。

渋々、読み始めた『五年の梅』・・・

す、すばらしい!

『生きる』で感じたまどろっこしさもなく
ストーリー展開もいい。
町人を書いた作品が多いせいか、どこか落語の人情噺に似ている。
五つの短編の中で、私は「蟹」がよかった。

直木賞作品よりいいなんて、恐るべし山本周五郎賞の眼力!
折しも「第十七回山本周五郎賞候補作品」が発表されました。

さてさて、どなたが受賞されるでしょうか?

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