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April 29, 2004

『OUT』by桐野夏生

OUT 上 講談社文庫 き 32-3
桐野 夏生

発売日 2002/06
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今日はエドガー賞の発表日である。
桐野夏生はこの『OUT』でBest Novel賞にノミネートされている。

弁当工場のパートとして共に働く主婦たちが、仲間の一人が殺した夫の死体を
バラバラにして捨てる・・・

最初は、あまりピンとこなかった。
よくあるストーリーのように思えた。
林真理子の『聖家族のランチ』など、料理研究家の主人公が、バラバラにした死体を料理し、
家族みんなで少しずつ食べたりもする。
事件の残虐性を強調すればいいってもんじゃないと思った。
ところが・・・

まず、死体をバラバラにする雅子とヨシコの会話が怖い。
「首って鋸で落とせるかしら」
「鋸は肉が巻くから、最初は包丁かナイフで切れ目を入れるといいよ」
「まず、関節ごとに切ってさ、それからなるべく細かくしたほうがいいんじゃない」
「これが頚動脈?」
「だろうね」
「血抜きしたほうがいいかも」
死体を前にしてこの淡々とした会話。

しかし、雅子の冷静さと強さが本当に発揮されるのはこの後だ。
この事件をきっかけに始めたビジネス。
歌舞伎町でカジノクラブを経営する佐竹との対決。

4人の主婦それぞれが抱える悩みもリアリティがあり、興味深い。

エドガー賞の結果が楽しみです。

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