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May 22, 2004

『アンジェラの灰』byフランク・マコート

アンジェラの灰 (上)
フランク・マコート , 土屋 政雄

発売日 2003/12/20
売り上げランキング 14,607

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「最近、おいしいもの食べてないなあ」
「ちょっと、ダイエットしに断食道場でも行く〜?」
フレンチ・イタリアン・高級寿司とグルメ三昧。

おかしいぞ!日本!
おかしいぞ!私!

『アンジェラの灰』は太平洋戦争の頃のアイルランドの物語。
主人公のフランキーはいつもお腹をすかしてる。
パンと出がらしのお茶にありつける日はマシ。
何も食べられない日もたくさんある。
彼ら家族の暮らしぶりといったら、それはひどい。

イングランドと勇敢に戦ったアイルランドを男たちは誇りに思う。
カトリック教会は「神を信じなさい」という。
しかし、彼らの暮らしは変わらない。

せめて親戚同士は助け合うのかと思えば、父親が北の生まれだからと、
母親一族はフランキー家族に冷たい。
その父親も酒びたりで働こうとしない。

14才を目前に家を飛び出したフランキーはおじの家にころがりこんだ。

おじがフィッシュアンドチップスを食べ終え、包んであった新聞を捨てる。
おじはフランキーに「家に食いもんはないぞ」という。
おじが眠るのを待ち、フランキーは油の染みた新聞を床から拾う。
フランキーはそれをなめる。
見出しをなめ、フランスとドイツでパットンとモンゴメリーが仕掛けた大爆撃をなめ
太平洋戦争をなめる。
死亡記事をなめ、悲しい追悼の詩をなめる。
スポーツページをなめ、卵とバターとベーコンの市場価格をなめる。
油の染みが一つもなくなるまで、ぼくは新聞をちゅうちゅう吸う。
あしたはどうしようかと思う。

泣けた。

フランキー、ごめん。
今日、トマトを捨ててごめん。
賞味期限切れの納豆も捨てた、ごめん。

小泉首相が今日、北朝鮮に向かう。
拉致問題が解決するといいと思う。
と、同時に北朝鮮の子供がフランキーと同じ思いをしていないか心配だ。

子供に罪はないのだから・・・

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Comments

この作品には続編がありますね。原作のタイトルは "'Tis"

私は "Angela's Ashes" を読んだ直後は、それほど何も思わなかったんですが、続編のほうを読んだら、かなりむかっ腹立ちました。理由は、ネタばれになるといけないので差し控えます(w

アイルランドが舞台の作品って、だいたい話が決まっていますね。
どんなに貧乏であろうが、大人たちには飲んだくれてタバコを吸っている余裕はあるみたいな。

Posted by: 無茶 | May 22, 2004 at 01:11

無茶さんってあの無茶さんですよね?
いつも、アチラではお世話になっております。
来月の本の推薦が始まったようですね。

>どんなに貧乏であろうが、大人たちには飲んだくれてタバコを吸っている余裕はあるみたいな。
アッハ!(フランキーの父親風に・・・)
そうそう!
街中、“アル中”だらけ。(笑)

今月も無茶さんから本のご紹介があるんでしょうか?
期待してます!
(え?オマエも考えろって?笑)

Posted by: LIN | May 22, 2004 at 10:23

同じく滂沱でした。

これや、この続編をきっかけに、しばらくアイルランドものにはまっていました。

何人かのアイルランド人作家が同じホテルを舞台に書いた短編集「フィンバーズホテル」や、そこにも参加していたメイブ・ビンチー、ロディ・ドイルなど。面白いですよ。

Posted by: hasyos | September 03, 2004 at 12:49

>hasyosさん
私も今、思い出して、改めて涙です(T◇T)
『フィンバーズホテル』すごくおもしろそうです。
近いうち、読んでみます。
『アンジェラの祈り』はイマイチだと誰かに聞いていまだ読まずにいます。
実際のところ、いかがですか?
アイルランドといえば、やっぱりジェイムズ・ジョイスですかね?
私もどちらかといえば国内物より(特に最近の若い作家は苦手 笑)
海外翻訳小説が好きなので(新潮クレストも!)これからも色々、お話できたら嬉しいです。

Posted by: LIN | September 03, 2004 at 13:05

いや… 続編も存分に泣けた(笑 泣けりゃそれでいいのか?)と思います。それに、確か、そこではじめて「アンジェラの灰」の意味が明らかにされていたような… たぶん。

ただでさえ少ない本好きな人々の中で、翻訳もの好きはさらに少ないですからね。何かグループでもあれば、そこに参加したいところですが、とりあえず「翻訳もの好きな人々」という何の工夫もない単なるリンクを設けてみました。そこに加えさせていただければ幸い。

Posted by: hasyos | September 03, 2004 at 14:20

>hasyosさん
>いや… 続編も存分に泣けた
では、是非、読んでみます。
でも、ジュンパ・ラヒリも読まなくちゃいけないんだよなあ・・・^^;
新潮クレストシリーズは読みたい本が山積みです。

>「翻訳もの好きな人々」という何の工夫もない単なるリンクを設けてみました。
参加希望です。
あとは、どうしたらいいのでしょうか?

Posted by: LIN | September 03, 2004 at 14:45

何もしません。(笑)

ただ「翻訳もの好き」と明記してありますので、見に来てくださった方々にとっては解りやすいかなと… ハズレがないかなと…

もっと他にいい方法があればいいなとは思いますが。
WEBRING みたいな、本好き People みたいな。

とりあえずは単なるリンクをするだけです。

Posted by: hasyos | September 03, 2004 at 15:34

>hasyosさん
承知しました。
早速、手動でリンクします(笑)
メンバー、増えるといいですね!

Posted by: LIN | September 03, 2004 at 19:26

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