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June 11, 2004

『だれが「本」を殺すのか』by佐野真一

だれが「本」を殺すのか〈上〉
佐野 真一

発売日 2004/05
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『だれが本を殺すのか』通称「ホンコロ」を読み終えた。

<本が売れない原因>
1.書店は自分たちが本を揃えるという発想がなく取次から送られてくるものをただ漫然と並べていて魅力がない。
2.取次業者は書店から注文がきてもすぐ対応できるシステムができていない。
3.出版社は売上数字を上げるためだけに出版点数を増加させ、それがまた返品されるという悪循環に陥っている。
4.読者は可処分所得が減った結果、自分が本当に読みたい本よりベストセラーを買っている。
5.図書館で借りる人が増えて、新刊本の売上に影響している。
6.さらにブックオフが5の問題に拍車をかける。

まあ、ざっとこんな感じなのだが、Amazonで本を買っている私には、取次云々といわれてもピンとこない。
また、著者には首をかしげてしまう所が多々あった。

●インタビューに答えてくれた相手に対し「そんな事に今頃、気づいたのか」「良書志向には辟易させられる」など、
かなり失礼な文章が多い。
●「良書志向に辟易」というわりに、こむずかしい本の名前を並べたてている。
●ご本人が「インターネットとは全く縁がない」という事で、インターネットの実状がわかっていない。
●やたら数字のデータが出てくるが、全部、漢字表示で読みにくい。グラフ化するくらい親切心がほしい。
●ちまたで噂のCOW BOOKSVILLAGE VANGUARDも取材していない。

とにかく、教養人として上から物をいっている感じだ。

どうもこういった「読書=高尚」という考え方が本を殺しているような気がしてならない。

もっと気軽に本を読んでほしい。
そんな意味もこめて、このblogもできるだけわかりやすい文章を心がけているつもりなんですが、
まだまだ力不足で申し訳ない・・・
精進しま〜す。

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Comments

こんばんはー

この本、買おうかなぁと思ってたんですが、
LINさんの感想を読む限りでは、微妙な感じですね。

<本が売れない原因>の4、5、6あたりはまさしく
自分がそうだったりします。

図書館やブックオフ等の新古書店で本を調達する事は
以前はあまりしなかったし、作家さんの利益ということを考えれば、
控えなければいけないことだとは思っているんですが、
最近は財政的にも厳しくて、そういうところの利用が多く
なってしまってます。

買える本は出来るだけ新刊書店で買うようにはしてるんですが・・・
反省すべき点だと自分でも思ってます。

Posted by: 夢屋 | June 11, 2004 at 00:52

おはようございます\(^o^)/
って、夢屋さんのblogを見た感じでは今頃、お休み中ですね。(笑)

私は「図書館やブックオフ、大いにいいじゃん派」です。

私の場合、CD。
気に入ったJAZZは必ず買います。
だけど「友人とカラオケするのに新曲覚えておこう」っていう時に
わざわざ浜崎あゆみのCDは買わない。
レンタルで済ませます。

要は「一回、読んだらもういいや」という本と「保存しておきたい」という本の
差だと思うのです。
CDも同様です。

今、CD輸入規制が問題になっていますが、これも経済の自由に反するよね。

さて、今日あたり、夢吉の記事が投稿されるのでは!?
楽しみにしています♪

Posted by: LIN | June 11, 2004 at 09:16

はじめまして。
ちょろいもさんのところからやってきました、かっこーです。

この本、文庫になったこともあって気になっていました。
でも、以前同じ著者の「東電OL殺人事件」を読んで、書く前から決めつけていたり
自分で思い込みが激しい部分が多く、読んでいて首をかしげるところがあったので
この本もためらいがありました。
やっぱり微妙な感じなんですね。
わたしも本が好きなのですが収容場所と引っ越しという問題があるので
できるだけ、何度も読む本以外は増やさないようにしています。
なので図書館利用が多いんです。
この本を読む姿勢として間違っているでしょうが(?)図書館で借りることにしようと思っています。

Posted by: かっこー | June 11, 2004 at 10:35

かっこーさん、はじめまして。
「東電OL殺人事件」もそうだったんですか。
同じように感じている人がいてよかった(^^)

図書館利用はアリですよ〜。
海外みたいに書庫室を専用に持てるのならともかく、日本は3LDKがいい所。
本を置く場所なんかないですよね。
私もいらなくなった本は売ったり図書館に寄付したりして、定期的に整理しています。

ところで、あの『家族狩り』を読んでいらっしゃるんですね。
5巻もあるので読もうかどうしようか迷っています。
かっこーさんの最終的な感想を見て決めようっと♪

Posted by: LIN | June 11, 2004 at 11:15

こんばんは
この本が出た当時と今とではネットの状況は少々違うようには思いますが、あとはそれほど違わないですよね
私も業界関係者のはしくれですが、当時もちょっと偏った思考の人、状況認識が的確にできていないという評価が一般的でした
私のよく知っている人もこの本の中でインタビューを受けてますが、彼からもあまりいい話は聴けませんでした

Posted by: uota | June 11, 2004 at 21:23

uotaさんのような業界の方にコメント頂き、恐縮です。

普段、温厚な私ですが(笑)今回は熱く語ってしまって・・・
uotaさんからのご意見を拝見しホッとしました。

佐野さんについては色々、書いてしまいましたが、
インタビューに答えてくれた相手に対して最低限のマナーはあるんじゃないかな〜と
感じた次第です。

かつて、日本の美と賞賛された謙虚さはどこに行ってしまったのでしょう?
やっぱり『正法眼蔵』しかないですね♪(笑)

Posted by: LIN | June 11, 2004 at 23:45

自分がコメントしたのを読み返すと、
図書館とか、新古書店の利用を否定するような
文章に見えて、なんか誤解されるような文章だったんで、
弁明をば(笑)

図書館とか、新古書店とか利用するのは、
皆さんが言われているように、新品を
買うまでもない本やCDを手に入れるために
利用している点では同じです。

そういう利用はおおいに良いのだと思いますし、
自分もやってます。

ただ、最近は本当に好きな、保存したい本や、
音楽もそういう所で済ませている自分の今の現状が、
自分自身で厭だと感じていたので、そんなコメントになった訳です。

Posted by: 夢屋 | June 13, 2004 at 12:03

う〜ん・・・よほどの金持ちでもない限り、使えるお金って限度があるじゃないですか。
食費を切りつめて海外旅行に行く人もいるだろうし、「ルイ・ヴィトン命!」なんて人もいるでしょう。
私も本も欲しいけど飲みにも行きたいし飲みにも行きたい(飲みだけかよっ!笑)
本だって文庫本中心であまりハードカバーは買いません。
厳しい日本経済ではありますが、お互いがんばろうじゃないですか。

見当違いのコメントだったらごめんね♪

Posted by: LIN | June 13, 2004 at 17:11

僕はこの方の本はパラパラとしか読んだこと無いんですが…

ヴァカですねぇ~♪ このヒトは(笑)

僕が思うに<本が売れない原因>は、
「本を読む」って事を、こんな風に「文学」とかいった実体の無い学問に捉えてる有名人が多いからじゃないでしょうかね。
だから一般の人たちも「読書=難しいものだ」と思っちゃって活字離れに拍車がかかる…

僕にはそう見えますけどね。

…まったくぅ、この作者…「佐野 真一」さんかな?
彼に「読書ってそんなに肩肘張ったモノじゃない!」って言いたいですな。 読書って、なんていうかこう… 映画とかスポーツ観戦と同じようにエンターテイメントの一つでしょ?

んまぁ、一応フォローしておくと、
しいて言えば理由の「1」は納得出来るかな。
「このジャンルならあの本屋だ」って感じのトンガッた本屋さんってかなり減りつつありますもんね。

Posted by: ろぷ | December 29, 2004 at 07:45

>ろぷさん
(ノ´▽`)ノオオオオッ♪
こんな過去の記事にコメントありがとうございます。
自分でさえなかなか過去記事って読まないので
「こんなことを書いていたのか」と新鮮な気持ちです。

>「読書=難しいものだ」と思っちゃって活字離れに拍車がかかる
まったく同感です。
今年、ヒットした本の中でも『負け犬の遠吠え』とか
『電車男』とか『キッパリ!』とかわかりやすいものが
多いですよね。

>トンガッた本屋さんってかなり減りつつありますもんね。
( ̄  ̄) (_ _)うんうん
相変わらず出版社別、作者の名前順に本を並べているけど、
能がないなあと思います。
「今週の特集」みたいな棚を作って、そのテーマの本を
だーっと並べるとかね。
自分が欲しい本を探すならネット書店の方が断然、楽ですもん。
リアル書店はふらっと立ち寄った人にいかに本を買わせるか
工夫すべきだと思います。

Posted by: LIN | December 29, 2004 at 12:17

こちらの本は未読ですが、
タイトルの「I love VillageVanguard♪〜」に思わず、1票!!!
ヴィレヴァンは、愛知県に本店があるのですよ。
愛知県には、たくさんの路面店があります。
ヴィレヴァンに住みたいくらい、好きです。
先日の京都行きで、ご紹介した恵文社さんも大好きです。
本屋さんにはいって、本の並べ方で、品格でますよね。

Posted by: pico | December 30, 2004 at 12:59

>picoさん
おおっ!ヴィレヴァンと略すのですね~。
私もヴィレヴァンに入ると1時間は出られません。
あそこはフランチャイズ制なので、私もお店を出そうかしらんと
真剣に考えてしまうほど・・・
それに比べて大型書店はどんどんつまんなくなってますね。
先日も大型書店に行った時、買いたい本が一冊もなかったんです。
「お!こんな本があったのか」という新しい発見がないんですよね。

>本の並べ方で、品格でますよね。
まったく同感!

Posted by: LIN | December 30, 2004 at 15:37

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