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June 30, 2004

『イエスの生涯』by遠藤周作

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イエスの生涯
遠藤 周作

発売日 1973/10
売り上げランキング 1,224,944

Amazonで詳しく見る4103035072

『ダ・ヴィンチ・コード』がらみでキリスト教についてもうちょっと知りたくて読んでみました。
遠藤周作さんご自身がカトリック信者という事でどうかなと思ったのですが、
無宗教の私でも嫌悪感なく読む事ができました。
イエスは奇跡を起こしたりはしていないが、その深い愛こそが奇跡なのだと書いています。
また、死後、生き返ったという復活神話も、それは弟子たちの心にイエスの教えが復活したという風に
とらえています。

最近、映画の「パッション」が話題になりましたが、考え方としては遠藤周作さんの方が人間的かも・・・

それでも、素朴な疑問。
「自分の深い愛を示すためにあえてエルサレムにもどり処刑された」というのはどうなんでしょう?
もっと人々を救う他の方法はなかったのかと、宗教に無知な私はちょっと思ったりするわけです。

ダ・ヴィンチ・コード』についてはGyutoNETさんの記事をそのまま参考資料として
追加しました。
是非、ご覧ください。

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June 28, 2004

『ダ・ヴィンチ・コード』byダン・ブラウン

ダ・ヴィンチ・コード (上)
ダン・ブラウン , 越前 敏弥

発売日 2004/05/31
売り上げランキング 55

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<これから読む方はネタバレありです。ご注意ください>

ヨーロッパ史上、最大最高の謎
そしてついに、歴史は塗り替えられる!

このコピーに胸躍らせ読みましたよ。
『ダ・ヴィンチ・コード』

正直、予想していた内容とは違っていた。
キリスト教を根底から覆すような事実が書いてあるのかと思ったのだが、
最後は煙にまかれた感じがする。
それとも私のキリスト教への理解度が低いだけで、世界の方々には衝撃的な内容だったのだろうか?

パズルや暗号の類もちょっとこじつけのような気がしなくもない。

ただ、「シオン修道会」の存在やダ・ヴィンチの絵に隠された真実などは興味深かった。
いずれ機会を見て、もっと深く掘り下げて知りたいと思う。

印象的だったのは
主人公二人が最後に訪れたロスリン礼拝堂。

館内のあらゆる表面に象徴が刻まれている。
キリスト教の十字架、ユダヤの星、フリーメイソンの紋章・・・
ロスリン礼拝堂は、あらゆる信仰に、あらゆる伝統に、そしてとりわけ自然と女神に捧げられた聖堂なのである。

今も世界のどこかで信仰の違いをめぐって戦いが起きている。
神が存在するとしたら、信仰の違う相手を殺せというだろうか。
そんなものは人間が勝手に作り出した妄想に過ぎない。

男性の支配する教会によって抹殺されたという女性の力。
『ダ・ヴィンチ・コード』のテーマでもある聖杯は聖なる女性や女神の象徴だという。
女神たち(女性たち)は、果たして、この世界を救えるだろうか。

<参考資料>
GyutoNET.comさんの記事を参考にさせていただきました。
Opus Dei
シオン修道会
テンプル騎士団
プリオシン海岸からカムパネルらの切符→聖なるものたち→最後の晩餐
ダ・ビンチは暗号技術の先駆者
フィボナッチ数列の性質
ルーブル美術館へようこそ

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June 27, 2004

『おい、ブッシュ、世界を返せ』byマイケル・ムーア

おい、ブッシュ、世界を返せ!
マイケル・ムーア , 黒原 敏行

発売日 2003/11/29
売り上げランキング 33,777

Amazonで詳しく見る404898151X

話題の映画「華氏911」がアメリカで公開された。
(映画自体については町山さんという映画評論家の方が
ココにかなり詳しく書いていらっしゃいます ネタバレあり)

その原作といわれているのがこの『おい、ブッシュ、世界を返せ』。
薄々、知っていた事実もあったけれどまさかここまでとは・・・。

「ブッシュとオサマ・ビンラディン一族が親密であった」
「ビンラディンはフセインが嫌いだった」

中でもあのテロがイラクと関係がなかったという事実には驚いた。
むしろフセインが排除された事によりイスラム原理派がやりたい放題というのが
現状だ。
それではなぜ、イラク戦争は起きたのか?
映画でこんなシーンがあるようだ。

大統領のテロ対策専門家リチャード・クラークがテレビで
911の翌日に大統領たちと何を話したのか告白する。
「イラクを攻撃するんだ」
そう言われたクラークはきょとんとして聞き返した。
「イラクは関係ないですよ。テロリストはサウジ人だし、首謀者のオサマ・ビンラディンはアフガンにいるし」
するとラムズフェルドは答えた。
「アフガンなんか攻撃してもロクなものがないからな」

マイケル・ムーアは最後にこう締めくくる。

投票に行こう!

日本も参議院選挙の公示が始まった。
私自身、誰に入れるべきなのか今のところまったくの白紙なんだけれど、
とりあえず投票には行こうと思う。

華氏911オフィシャルサイト
マイケルムーアオフィシャルサイト日本版

<追記>
明日以降の書込みがなかった時はFBIに消されたという事で・・・(笑)

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June 26, 2004

今週の哲っちゃん

オンナノコのおたしなみ
大田垣 晴子

発売日 2004/05
売り上げランキング 14,815

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今週は大田垣晴子さんの『オンナノコのおたしなみ』が紹介されました。

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June 24, 2004

『仮面の告白』by三島由紀夫

仮面の告白
三島 由紀夫

発売日 
売り上げランキング 7,081

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この小説を彼の自伝であるという人もいるし、自伝でないという人もいる。
「彼は同性愛者だった」という人もいるし、「いや、そうではない」という人もいる。
三島に関する評論の類は多い。
読まれる作家から論じられる作家になってしまい、彼は死にたくなったのかもしれない。

ともあれ、彼ほど多くの伝説を残した作家はそういまい。

文壇デビューとともに天才作家としてもてはやされる三島。
しかし死の直前は奇行が目立つ。

大映映画「からっ風野郎」にチンピラ役として出演。(評判は最悪だった)
ゲイバーに出かけ美輪明宏と抱き合ったり、
「薔薇刑」という自らのヌード写真集を出版。
自衛隊市ヶ谷駐屯地にて割腹自決。

そんな彼の実質上のデビュー作がこの『仮面の告白』である。
兵士の汗の匂いに酔い、血を好み、両手首を頭上で縛られた「聖セバスチャン」の絵に歓喜する主人公。
かと思えば、同級生である近江(もちろん男)への想いはまるで少女のようである。
狂気と純粋。
この2面性が彼の魅力であるような気がする。

三島については引き続き『金閣寺』を読む予定。

さて、プロフィールの写真を自分の写真にしてみました。
妹あたりにここを発見され「お、お姉ちゃん・・・(絶句)」みたいなコメントされるのを何よりも怖れています。
こんな小さな写真で一喜一憂・・・
弱冠24才で自分の全てを『仮面の告白』でさらけだした三島にはなれそうにありません(笑)

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June 21, 2004

『箱男』by安倍公房

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箱男
安部 公房

発売日 1982/10
売り上げランキング 21,253

Amazonで詳しく見る4101121168

安部公房は失踪フェチだ。ま~ちがいないっ!(長井秀和風に・・・え?ネタ、古いですか?)

『砂の女』『燃えつきた地図』と安部作品の感想を書いてまいりましたが
この2作品の主人公が、彼らの思惑とは別に事件に巻き込まれるのに対し、『箱男』は確信犯です。

ええ、また失踪です。

それも、ダンボール箱かぶって・・・

ごていねいに材料表と作り方もついてます。
(※ご興味のある方は是非、トライしてみてください。)

箱男は一人、二人じゃない。
そのうち贋箱男なんていうのも現れて、誰がどの箱男なのかわからなくなる。

この作品は箱男という物珍しいテーマに目を奪われがちだが、
実は本物と贋物が錯綜するあたりに本質があるような気がする。

「そこで、考えてみてほしいのだ。いったい誰が、箱男ではなかったのか。誰が箱男になりそこなったのか。」
~文中より~

ところで、みなさんは失踪願望はありますか?
私はありません。
ウチの母はあるらしいです。
彼女がよくいうセリフ。
「ママね、山手線に乗っていると『ああ、このままどこかに行ってしまいたい』って思うの」

母よ、山手線じゃ、どこにも行けないと思うぞ。
一日中、ぐるぐる周るだけだ。

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June 19, 2004

今週の哲っちゃん

ブラフマンの埋葬
小川 洋子

発売日 2004/04/13
売り上げランキング 10,620

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今週は『博士の愛した数式』を書いた小川洋子さんの新作
『ブラフマンの埋葬』が紹介されました。
少年とブラフマンという生き物との交流を描いているようです。

哲っちゃん(松田哲夫氏)はお嬢さんから父の日のプレゼントとしてもらったネクタイをして
照れてました。
かわいいなあ。

一昨日買った『ダヴィンチ・コード』は総合ランキング1位。
おおっ!読まねば!

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June 18, 2004

『モルグ街の殺人事件』byエドガー・アラン・ポー

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モルグ街の殺人事件
エドガー・アラン・ポー, 佐々木 直次郎, Edgar Allan Poe

発売日 1951/08
売り上げランキング 57,535

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元祖推理小説といわれている『モルグ街の殺人』。
ポオは後世の推理小説家たちに大きな影響を与えました。
この小説を読み出して主人公であるデュパンが登場した時、「シ、シャーロックホームズ?」と、
私なぞは思ったくらいです。
あの江戸川乱歩という名前が「エドガー・アラン・ポオ」に由来する話は有名です。

この文庫本にはデュパン物が3編、いわゆる恐怖小説が2編、収められています。
私はむしろこの恐怖小説の方にガツンとヤラレました。

そのうちの一つ『落穴と振子』。
登場人物は主人公一人。
宗教裁判にかけられた彼の牢獄での様子を描く。

夜中に読んでいたんですが、怖くて泣きそうになりました。
心臓が弱い人はやめておいた方がいいです。

詩人でもあり、SFやユーモア小説も書いたポオ。
ボードレールやヒッチコックも彼を絶賛している。

ポオ全集、買っちゃおうかな。

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June 16, 2004

『城』byフランツ・カフカ


フランツ・カフカ , 前田 敬作

発売日 1971/04
売り上げランキング 20,116

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カフカの『城』を読む。

1日目 「・・・・・」
2日目 「・・・・・」
3日目 「・・・・・」
4日目 「・・・・・」
5日目 「・・・・・」
6日目 「! み、未完?」

<あらすじ>
主人公Kは測量技師。
ある城に測量の仕事を依頼され、城のある村にたどり着く。
が、城は見えているのに、その城になかなかたどりつけない。
城のある村で右往左往するK。

カフカはチェコの都、プラハに生まれたユダヤ人である。
当時プラハはオーストリア=ハンガリー帝国に属していた。
チェコ人でもなくドイツ人でもなく、正統ユダヤ教徒でもなかったカフカ。
つまりどの世界にも完全には所属していない。
そのあたりが、村で異国人である測量技師Kと重なる。

結局、Kは城にたどりつけぬまま、未完でこの小説は終わる。
しかし、文庫本で500ページ、Kは絶望せず、ひたすら城への道を探る。
「よく凹まないもんだなあ」と感心していたら
先日、紹介した「お厚いのがお好き」にこんな文章が掲載されていた。


この小説の結末をカフカは友人に語っていた。
「相変わらず、城に辿りつけないある日、Kは城から知らせをもらうんだ。
そこには、こう書いてあった。
村に居住したいというKの要求は受け入れられないが、この先、村で生活し、働くことを許すって。
けどね、それを見たKはどうなると思う?
くたびれちゃうんだ。
ただ、もうくたびれ果てて、そして、死んじゃうのさ。」

つまらん!お前の話はつまらん!

Continue reading "『城』byフランツ・カフカ"

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June 15, 2004

『武蔵丸』by車谷長吉

武蔵丸
車谷 長吉

発売日 2004/04
売り上げランキング 62,613

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車谷長吉さんは、寺島しのぶさんが映画の賞を総ナメにして記憶に新しい『赤目四十八瀧心中未遂』の原作者。
『武蔵丸』は単行本『白痴群』を改題し文庫として発売された。

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表題『武蔵丸』は車谷氏とカブト虫との日々を綴る。
妻(詩人・高橋順子さん)は「むさちゃん」と呼び、自称ケチな車谷氏は1500円のメロンを買ってくるかわいがりよう。
その様子がこちらにも伝わってくる。

秋が深まるにつれて、「むさちゃん」は段々、弱ってくる。
このあたりの描写が涙をそそる。
読者をそんな気持ちにさせる車谷氏の表現力が、川端康成文学賞を受賞させたのであろう。
---------------------------------------------------------
『一番寒い場所』は逆木という男と車谷氏との交流を描く。
逆木は、日本社会党委員長浅沼稲次郎を講演中に殺害し獄中で自殺した山口二矢の親友を名乗る。
三島由紀夫とも親睦があった。

ある夜、逆木は拳銃と五百万円を持って車谷のアパートへやってくる。
「創価学会の池田大作を殺れ」といわれるが、車谷は断る。
結局、逆木も車谷も山口二矢にはなれない。
そして三島由紀夫が自害する。
------------------------------------------------------

昨夜、バーに行った。
スコッチの品揃えがいい事で評判のバーだ。

30代と思われる男たちが3人で、ジンフィズを飲みながらきゃっきゃっとはしゃいでいる。

三島由紀夫になれとはいわないが、男ならせめてバーくらい一人でこれないのか。
はしゃぎたいなら居酒屋にでも行ってくれ。
挙句の果てに、ジンの種類を変えて「あ、味が違う」とかジンフィズで酒を語り始めた・・・_| ̄|○

それとも隣で「エドガー・アラン・ポー」読みながらスコッチ飲んでる私が変なのか。
ちょっと悩んでしまった水無月の夜。

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June 12, 2004

今週の哲っちゃん

パレオマニア―大英博物館からの13の旅
池沢 夏樹

発売日 2004/04
売り上げランキング 43,438

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大英博物館が所蔵する作品をテーマに男が旅をする物語だそうです。
2,625円也。
ちょっとお高めです。

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June 11, 2004

『だれが「本」を殺すのか』by佐野真一

だれが「本」を殺すのか〈上〉
佐野 真一

発売日 2004/05
売り上げランキング 36,195

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『だれが本を殺すのか』通称「ホンコロ」を読み終えた。

<本が売れない原因>
1.書店は自分たちが本を揃えるという発想がなく取次から送られてくるものをただ漫然と並べていて魅力がない。
2.取次業者は書店から注文がきてもすぐ対応できるシステムができていない。
3.出版社は売上数字を上げるためだけに出版点数を増加させ、それがまた返品されるという悪循環に陥っている。
4.読者は可処分所得が減った結果、自分が本当に読みたい本よりベストセラーを買っている。
5.図書館で借りる人が増えて、新刊本の売上に影響している。
6.さらにブックオフが5の問題に拍車をかける。

まあ、ざっとこんな感じなのだが、Amazonで本を買っている私には、取次云々といわれてもピンとこない。
また、著者には首をかしげてしまう所が多々あった。

●インタビューに答えてくれた相手に対し「そんな事に今頃、気づいたのか」「良書志向には辟易させられる」など、
かなり失礼な文章が多い。
●「良書志向に辟易」というわりに、こむずかしい本の名前を並べたてている。
●ご本人が「インターネットとは全く縁がない」という事で、インターネットの実状がわかっていない。
●やたら数字のデータが出てくるが、全部、漢字表示で読みにくい。グラフ化するくらい親切心がほしい。
●ちまたで噂のCOW BOOKSVILLAGE VANGUARDも取材していない。

とにかく、教養人として上から物をいっている感じだ。

どうもこういった「読書=高尚」という考え方が本を殺しているような気がしてならない。

もっと気軽に本を読んでほしい。
そんな意味もこめて、このblogもできるだけわかりやすい文章を心がけているつもりなんですが、
まだまだ力不足で申し訳ない・・・
精進しま〜す。

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June 10, 2004

『燃えつきた地図』by安倍公房

燃えつきた地図
安部 公房

発売日 1980/01
売り上げランキング 35,708

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最近、流行りの脱出系ゲーム。
私もかなりはまっている。

安部公房の『燃えつきた地図』は脱出系ゲームに似ている。

主人公は探偵。
失踪した夫さがしを妻から依頼される。

アイテムは・・・
●古いマッチ箱
●公衆電話ボックス
●レモン色のカーテン
●コーヒー店「つばき」

そして街中を歩きまわり、様々な人間と話すけれど、何も見つからない。
ゲームでいえばクリックしまくりだ。

ゲームなら、攻略ガイドがある。
どうしても解けないならやめればいい。
それに何といっても、ゲームは脱出できる事が前提で作られている。

主人公も探偵のプロとして、したり顔で調査を始める。
どうしても見つからなければ、調査実費だけもらって断ればいいと考えていた。
しかし・・・

ところで『砂の女』といい『燃えつきた地図』といい、安部先生は失踪がお好きです。
もしかしてご自身も失踪願望があったのでしょうか?

安部作品は『箱男』と『壁』がすでに購入済み。
感想はまた・・・

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June 08, 2004

『愛することを恐れるべきでない私、愛されていることに気づくべき私』by豊川悦司

愛することを恐れるべきでない私、愛されていることに気づくべき私
豊川 悦司

発売日 2003/09
売り上げランキング 104,352

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帯に「これは僕が2年間にわたって書いたラブレターである、相手はどこかに実在する女性」とある。
発売当時、それは中山美穂だと騒がれた。
●内容から見て相手は一緒に仕事をしている人。
●日付がちょうど中山美穂と「LoveStory」で共演していた時期と重なる。
こんな理由からそんな風に思われたようだ。

その件については事務所も否定したし、
豊川悦司自身も「僕のまわりにいる大事な人たちの合体したもの」といっている。
「相手はどこかに実在する女性」って帯に書いてあるのに?

「LoveStory」は作家と女性編集者の物語だった。
私の意識の奥底で「新潮」を買った目的である太宰治と豊川悦司がダブり
思わず買ってしまったのかもしれない。

いずれにせよ、作品としてはステキだと思うが
こんなメールが実際にきたら・・・
私は多分、ひく。(笑)
そして、きっと、あの人も・・・

<追記>
辻仁成も自伝的小説を書いたようですね。

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June 06, 2004

『日々の泡』byボリス・ヴィアン

日々の泡
ボリス・ヴィアン , 曾根 元吉

発売日 1998/02
売り上げランキング 1,467

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ボリス・ヴィアンはジャズトランペット奏者だった。
ボリス・ヴィアンはシャンソンの作詞者、作曲者、歌手だった。
ボリス・ヴィアンはフィリップスレコードのディレクターだった。
ボリス・ヴィアンは作家だった。

そんな彼が書いた『日々の泡』は、コクトー、サルトル、ボーヴォワールらに高い評価を受けた。
(ただし、彼の死後ではあったが・・・)

主人公コランと恋人クロエ。
親友シック、天才料理人ニコラ、彼らの恋人アリーズとイジス。
毎日がパーティーのような日々。

蛇口から出てくるウナギ。
本物のカクテルを作る「カクテルピアノ」。

ヴィアンは独特の遊びで、読者を翻弄する。

解説によれば「言葉遊び」も随所に隠されているようだが、
これを理解するにはフランス語がわからないと厳しいかもしれない。

その「言葉遊び」のひとつ。
親友シックが全財産をかけてコレクションしている作家がジャン=ソオル・パルトル。
ジャン=ポール・サルトルをもじったのである。
シックが狂信的にまで夢中になって収集するパルトルの著書。
「へどについての逆説」「吐き気に先立つ選択」「吐き気」・・・
これは、みな、サルトルの著作「嘔吐」をもじっている。

サルトルをバカにしているようにも取れるのだが、サルトル本人が評価していたというのだから・・・

そして物語は悲劇的な結末を迎える。


参考までにボリス・ヴィアンが作詞した「脱走兵」の歌詞を書いておきます。

「脱走兵」

大統領閣下
お手紙を差上げます
時間があれば
読んでいただけるでしょう

私は今 令状を受取りました
水曜日の夜までに
戦地に発て、と

大統領閣下
私は 戦争はしたくありません
可哀相な人たちを殺すために
生まれてきたからではないからです

閣下を 怒らすつもりはありません
閣下に 申し上げなければなりません
私は決心しました
脱走しよう、と

生まれてから 私は
父の死をみて
兄弟たちが出征するのをみて
子供たちが泣いているのをみました

私の母は ひどく苦しみ
今では墓の下にいます
爆撃も気にせずに
ウジ虫も気にせずに

私が捕虜だったとき
私の妻を盗まれ
私の魂を盗まれました
それに 私のいとしい過去のすペてを

明日の朝早く
死んでしまった歳月に
門前払いをくわせるつもりです
私は旅に出ます

フランスの道端で
物乞いをして暮します
ブルターニュ地方からプロヴァンス地方まで
私は人々に訴えます

服従を拒むんだ
戦争を拒むんだ
戦争にいってはいけない
出征を拒むんだ

血を流さなければいけないのなら
あなたの血をどうぞ
閣下は 偽善者ですね
大統領閣下

私を追跡するのなら
憲兵たちに伝えて下さい
私は何の武器も もっていないので
撃ち殺してもいい、と

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June 05, 2004

今週の哲っちゃん

小学生日記
hanae

発売日 2003/12
売り上げランキング 16,420

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王様のブランチ「哲っちゃんのブックナビ」で紹介された本を
ご案内しております。

小学生モデルHanaeさんの日記が本になりました。
作家の若年化もここまで来ましたか。

あ、この春、中学生になったんですね。

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June 03, 2004

『水いらず』byジャン・ポール・サルトル

水いらず
ジャン・ポール・サルトル

発売日 1984/01
売り上げランキング 135,089

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昨今、i-Podを持っているとカッコイイといった風潮がありますが、
サルトルの本を抱えているとカッコイイといわれた時代がかつてあったそうです。

そんな不純な動機から(笑)、サルトルを読んでみました。
5編から構成される短編集です。

5人の主人公はそれぞれ人生の選択を迫られます。
そして自分の意思で、その選択をします。
が、5人とも、何ともいえない結末を迎えます。

サルトルといえば「実存主義」の名のもとに世界中の作家や芸術家に影響を与えた事で有名です。
その影響は学生にも及びました。

彼らは黒ずくめの服装で、カフェにたむろし、サルトルの名を口にしては、メランコリックな思いにふけった。

ちなみにカフカ、カミュ、ドストエフスキーも実存主義です。

それでは、「実存主義」とは何か?
それについてはmowさんわかりやすく考察されています。
こちらを参考になさってください。

私なりに「実存主義」について理解できたら、また書きたいと思います。

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June 01, 2004

『お厚いのがお好き?』

お厚いのがお好き?
お厚いのがお好き?スタッフ

発売日 2004/05/29
売り上げランキング 2,076

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フジテレビ系列で「お厚いのがお好き?」という番組があった。
難解本を身近なたとえ話で読み解くというコンセプト。
案内人が白井晃さん。
石井正則さん演ずるバーの客と美人バーテンダーのかけあいでストーリーは進んでいく。
おもしろい番組だったのにこの3月に終了してしまった。
今まで取り上げられた本は以下の通り。

「君主論」マキアヴェッリ
「ツァラトゥストラはかく語りき」ニーチェ
「兵法」孫子
「パンセ」パスカル
「存在と無」サルトル
「精神分析入門」フロイト
「饗宴」プラトン
「法の精神」モンテスキュー
「一般言語学講義」ソシュール
「罪と罰」ドストエフスキー
「失われた時を求めて」プルースト
「精神現象学」ヘーゲル
「国富論」アダム・スミス
「あれか これか」キルケゴール
「五輪書「宮本武蔵
「存在と時間」ハイデガー
「道徳および立法の原理序論」ベンサム
「学問のすすめ」福沢諭吉
「城」カフカ
「三国志」
「老子」
「種の起源」ダーウィン
「グラマトロジーについて」ジャック・デリダ
「相対性理論」アインシュタイン
「資本論」マルクス
「星の王子様」サンテグジュ・ペリ
「人間と象徴」ユング
「論理哲学論考」ウィトゲンシュタイン
「方法序説」デカルト
「言葉と物」フーコー
「ユリシーズ」ジョイス
「ドン・キホーテ」セルバンテス
「純粋理性批判」カント
「神曲」ダンテ
「ファウスト」ゲーテ
「アンチオイディプス」ドゥルーズ=ガタリ
「意志と表象としての世界」 ショーペンハウアー
「百年の孤独」ガルシア・マルケス
「武士道」新渡戸稲造
「エチカ」スピノザ
「プラグマティズム」ジェームズ
「イデーン」フッサール
「形而上学」アリストテレス
「虚人たち」筒井康隆
「華氏451度」レイ・ブラッドベリ

ちなみに、先日、パルムドールを受賞したムーア監督の「華氏911」は最後の「華氏451度」にちなんでいる。

その「お厚いのがお好き?」が本になりました。
6月2日、発売です。
私は買います!

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