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October 13, 2004

『地下室の手記』byドストエフスキー

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地下室の手記
ドストエフスキー , 江川 卓

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前半は主人公の独白。
後半は主人公と娼婦とのエピソード。

この作品をジッドは「ドストエフスキーの全作品を解く鍵」といっている。
私はまだドスト氏の作品を全て読んでいないので、はなはだ曖昧な感想になるが
確かに『カラマーゾフの兄弟』への予兆のようなものを感じる。

だいたいが人類自身の利益のシステムで全人類を更正させるなどという理論を説くのは、
ぼくにいわせれば、まあ、たとえば、ボックルあたりの尻馬に乗って、
人間は文明によって温和になり、したがって、残虐さを減じて、戦争もしなくなるようになる
などと説くのと、ほとんど選ぶところがない。

このあたりのくだりなど、まさに現代をいいあてているではないか。
ドスト氏の作品が「現代の預言書」といわれたのも、なるほどうなずける。

さて、私はドスト氏を読む際、参考にしている本がある。

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ドストエフスキイ―その生涯と作品
埴谷 雄高

発売日 1965/11
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ドスト氏好きな方にはオススメ。
この『地下室の手記』の解説でも埴谷雄高の事が取り上げられている。
私は埴谷氏を知らなかったのだが、多摩のいずみさんに『死霊』を薦めていただき、
その際、この『ドストエフスキイその生涯と作品』も一緒に購入した。

そして私のドスト氏コンプリートへの道はまだまだ続く・・・

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Comments

こんにちは、最近地下室度低めのmowです。
『地下室の手記』お読みになったんですね~。"now reading"となっていたのでもうそろそろかと思っていたのですが。グッと肝のあたりをつかまれないと読みすすまない本ではなかったでしょうか。特に最初の歯痛の下りとか(^^)

『ドスト氏』コンプリート、お互い頑張りましょう。僕は次に『二重人格』を読むつもりです。

Posted by: mow | October 13, 2004 at 19:13

『地下室の手記』は短いながら、なかなか容易ならざる一冊
ですね。
ドストエフスキーは読み返すたびに新しい発見と感動がありま
す。私が現在とても気になっているのは、作品のなかに書かれ
る庶民感覚、『貧しさ』への感覚であります。表面的な貧しさ
を書いた作家は山のようにおりますが、貧しさの内面まで深く
掘り下げたのはなかなかいないと思います。
ちなみに私は、『最後の海軍大将 井上成美』再読しました。

Posted by: 多摩のいずみ | October 13, 2004 at 19:57

こういう外国の文豪さんの作品って、少し微妙ですよね。
だって刊行時期や出版社によって翻訳者が違うでしょ?

当然そこには翻訳者それぞれの解釈の違いが入ってくるんですよね。たぶん文豪と言われる人の崇高な文章であればあるほど解釈の入ってる量は多いと思うんですよ。

…そういうのが目に付いちゃって、僕は過去の名作の和訳は読むのをやめちゃいました。

まぁ、理想は原文で読むのが一番でしょうけど…
なかなかねぇ?

Posted by: ろぷ | October 14, 2004 at 07:34

>mowさん
>最近地下室度低めのmowです。
察しますに、実家というのは地下室的生活がしにくい場所ではないかと・・・(笑)
かの地に行かれたmowさんが、また違った一面を見せてくださるのが
楽しみです。

>歯痛の下りとか・・・
私もあの域にまで早く達したいものです(笑)
そういえば、mowさんは完治しました?

いよいよご出発ですね。
なるべく早いネットへの復活、お待ちしております(^^)
もしかしてかの地はダイヤル回線?

Posted by: LIN | October 14, 2004 at 09:46

>多摩のいずみさん
>作品のなかに書かれる庶民感覚、『貧しさ』への感覚であります。
確かにドスト氏の作品は貧しい若者が主人公が頻繁に出てきますね。
『罪と罰』などはまさに貧しさゆえの悲劇ですし・・・

>貧しさの内面まで深く掘り下げたのはなかなかいない・・・
彼はペトラシェフスキィ事件で一度、処刑されかかっているし、
その後、シベリアで4年、服役していますよね。
その体験が、ドスト氏をあそこまでの作家にしたのではないかなあと
思います。

と、書いてはみたものの、私もまだドスト氏の作品は4冊しか読んでいませんので
全く見当違いでしたら、すみません^^;

Posted by: LIN | October 14, 2004 at 10:06

>ろぷさん
確かに翻訳の問題はあるでしょうねえ・・・
overQさんは『ファウスト』を3時間で読まれ、それは池内紀の翻訳のおかげと
書いていらっしゃいました。
恐るべし、池内紀!
ってなわけで、彼のカフカ全集を揃える予定です。

>理想は原文で読むのが一番でしょうけど…
それが理想でしょうけどねえ・・・

Posted by: LIN | October 14, 2004 at 10:16

>その体験が、ドスト氏をあそこまでの作家にしたのではない
かなあと思います。
確かに。あれらの出来事はドストエフスキーを考える上で大変
に重要でしょう。「銃殺刑やらせ事件」は『白痴』にそれをも
とにした描写がありますし、シベリア時代のことは『死の家の
記録』に見事に書かれていますから。
さすがはLINさん、ポイントはキチンと押さえていらっしゃい
ますね。

Posted by: 多摩のいずみ | October 14, 2004 at 11:07

>多摩のいずみさん
恐縮です。
それも多摩のいずみさんが埴谷雄高を紹介してくださったおかげです。
彼はドストエフスキー研究の第一人者だったのですね。
『死霊』への期待は高まるばかりです。

Posted by: LIN | October 14, 2004 at 11:34

ドスト、コンプ。

大江健三郎さんは毎年、年末年始、ドストエフスキーの長編を読まれるそうです。
大江さん69歳。22歳で芥川賞。その頃から、この習慣を続けているようで、すでに40回以上のリピート。
おそるべし、ノーベル賞作家…。

まあ、繰り返し読めばいい、というはずでもない…です、よね(自信なさげ
ドストエフスキーは、とってもいろんな読み方が可能な作家です。
「カラマーゾフ」で誰が好きかとかいうのも、読むたび、変化します。
私はこのごろはアリョーシャに戻ってきましたが、大江氏は父フョードルが好きらしいです。
うーん。それは、やっぱり、すごい…な。

Posted by: overQ | October 14, 2004 at 22:18

>overQさん
タムラサチコデス。
LINサンノパソコン、ワタシガカリテマス。
ドスト、コンプ・・・スバラシイ。
オオエモドストズキダッタノカ、ダッタノカ、ダッタノカ。
タムラハスメルジャコフガスキ・・・

うぎゃ!疲れた_| ̄|○
やはりタムラサチコにはなりきれない(笑)
改めてoverQさんの才能に感服です。

大江氏はフョードルが好きなのかあ・・・
自分も父親だからかなあ・・・
ちなみに私はNHKで深夜に放送される「Mr.Bean」を見るのを
最近の年末の恒例にしています。
あれを見ないと年が明けた気がしない(笑)

Posted by: LIN | October 14, 2004 at 23:46

「地下室」での反理性のくだりが好きなんですよねぇ。

Posted by: take | October 16, 2004 at 00:58

>takeさん
理性はあくまでも理性にすぎず、たんに人間の理性的判断力を満足させるにすぎない。

ってあたりですか?

Posted by: LIN | October 16, 2004 at 11:29

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