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January 15, 2005

『ペンギンの憂鬱』byアンドレイ・クルコフ

ペンギンの憂鬱
アンドレイ・クルコフ 沼野 恭子

新潮社 2004-09-29
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この著者はずるい。
CMは子供や動物を使えば必ずヒットするといわれている。
「憂鬱症のペンギン」が出てくる本だなんて、売れるに決まってるじゃないか!
ちなみにロシア語タイトルは『氷上のピクニック』なのですが
日本語タイトルの『ペンギンの憂鬱』の方が断然、いいですね!

恋人に去られた孤独なヴィクトルは、憂鬱症のペンギンと暮らす売れない小説家
生活のために新聞の死亡記事を書く仕事を始めたが、
そのうちまだ生きている大物政治家や財界人や軍人たちの「追悼記事」を
あらかじめ書いておく仕事を頼まれ、やがてその大物たちが次々と死んでいく。
舞台はソ連崩壊後の新生国家ウクライナの首都キエフ。
ヴィクトルの身辺にも不穏な影がちらつく。

ペンギンのミーシャは、もちろんペンギンなのでしゃべりません。
しかし、人間と同じ2本足のせいか、その存在感は半端じゃありません。
猫や犬ではこの雰囲気は出せなかったと思います。

そうそう、著者がこの作品を書くヒントを得た「警官とペンギンの古い一口話」を
ご紹介しておきましょう。

警部が車で街をまわっていると、警官のペトレンコがペンギンを連れて歩いているのに
気がついた。
警部は車を止めて言った。
「何をしてるんだね。すぐにペンギンを動物園に連れていきたまえ」
「わかりました」とペトレンコ。
こうしていったん別れたが、二時間ほどすると、別の場所でまたペトレンコとペンギンに
出くわした。
警部は怒って、どなりつけた。
「さっき、ペンギンを動物園に連れていけって言っただろ!?」
すると警官のペトレンコはこう答えた。
「動物園にはもう連れていきました。映画にも行きました。
これからサーカスに行くところです」

わはは。おもしろいでしょう?
ペンギンの話ばかりしてしまいましたが、サスペンスとしても楽しめます。

ところで読んでいるうちに「何だか村上春樹の作品に似てるな」と思っていたら
翻訳者の沼野さんも同じように感じていらして、実際、著者のクルコフさんは
『羊をめぐる冒険』がお気に入りなのだそうです。
そんなわけで村上春樹ファンにもオススメ♪

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Comments

表紙も素敵!
LINさんの紹介文を読んだだけで、すっかり満足してしまいました☆

Posted by: ayaran | January 15, 2005 at 16:56

こないだ、この本を手に取りました。
うーん、そうか、ペンギンは人気ですものね。
私、ペンギンの話、書き始めました。w

Posted by: take | January 16, 2005 at 01:42

新聞の書評で好評だったので、気になって、
今、図書館で予約して、返却されるのを待っているところです。
(今年は本の出費を抑えようと思って図書館を活用します)
なるほど村上春樹を連想させるんですね。
ちょっと期待値アップです。
ペンギンが二本足であるが故の存在感というのが気になります・・・
楽しみ。

Posted by: nobuta | January 16, 2005 at 03:58

>ayaranさん
>表紙も素敵!
でしょ?でしょ?
いかにも憂鬱そうでしょう?(笑)
飼えるものなら飼いたいけれど、ペンギンは南極の温度が
ベストらしいのです。
あっ!そういえば葛西臨海公園の水族館にいたよね♪

Posted by: LIN | January 16, 2005 at 09:36

>takeさん
>ペンギンの話、書き始めました。
拝見しました(*^^*)
ペンギンは天使だったのですね。
今後の展開が楽しみです。

>こないだ、この本を手に取りました。
オススメです。
機会があったら是非!

Posted by: LIN | January 16, 2005 at 10:09

>nobutaさん
>図書館を活用します
それがいいと思います。
私は「買う派」なんですが、買って後悔した本が結構あります。
今年は慎重に購入しようと思ってます。
でも、新潮クレストは装丁もキレイなので
ついつい、買ってしまいます(*^^*)

>村上春樹を連想させるんですね。
翻訳者の方も書いていらっしゃるので、まちがいないかと(^_-)v
nobutaさんの感想、楽しみにしています。

Posted by: LIN | January 16, 2005 at 10:52

読んでみようっと。
ロシアあたりの村上春樹人気は凄いみたいですね。
表紙、いいなぁ。ポストカードにあったら買っちゃいそう。

Posted by: きみ駒 | January 16, 2005 at 19:30

LINさん。おはようございます!
羊~ペンギン~とあっちゃ、やはり、読まないわけにはいかないですね。
以前、こちらの本を、LINさんがあげてらした時、
本の匂いが、春樹さんっぽいって思ったんですよね。
高橋源一郎さんでなくって、春樹さん。
ペンギン+憂鬱+ライター
と揃ってるからでしょうか。
春樹さんにペンギンってぴったりなんです。
だって、春樹さんの世界では、動物もみんな二本足でたってますから。
そういえば、安西水丸さんとのコラボ作品に、ペンギンのスノードームでてきましたね。
でも、ペンギンブックスからきてる軽い洒落なんでしょうね。
と想像してるうちに、益々、読みたくなってきました!
今から、買いにいきますっ!

Posted by: pico | January 17, 2005 at 10:39

>きみ駒さん
村上春樹ってロシアで人気があるんだ~。
そういわれてみるとロシアっぽいかも。
どこが?といわれると困るけど・・・(^^;

表紙、いいでしょう?
新潮クレストってホント、装丁がステキなんだよね。
高いけど・・・
きみ駒さんの感想、楽しみにしてます。

Posted by: LIN | January 17, 2005 at 11:54

>picoさん
>本の匂いが、春樹さんっぽいって思ったんですよね。
読む前に気がつくなんて、picoさん、さすがです!
私は村上春樹さん、そんなに詳しくないの(^^;
でも彼の作品を3冊しか読んでいない私が「ん?ハルキっぽいぞ」と
思うのだから、相当、ハルキっぽいと思います。

>今から、買いにいきますっ!
おおっ!行動、早っ!
picoさんの感想、楽しみにしてます♪

Posted by: LIN | January 17, 2005 at 11:59

最近、ロシアンカメラにハマっております。
あっ、関係ないですね。混乱しているなあ。嗚呼。

Posted by: 多摩のいずみ | January 19, 2005 at 06:00

>多摩のいずみさん
マニュアルって事ですか?
以前、日本製のマニュアルカメラを持っていましたが
全然、使いこなせず、友人にあげてしまいました。
マニュアルカメラが使いこなせたら、かっこいいですね。

Posted by: LIN | January 19, 2005 at 09:58

LINさんのところで拝見して、表紙にひかれて
図書館にすぐに予約をいれたのが
今ごろまわってきました。
人気だったのねこの本…。
表紙から想像したのとはちょっと違う内容でしたけど
ミーシャはやっぱり可愛かったです♪

Posted by: usagi87 | March 14, 2005 at 23:04

>usagi87さん
図書館の予約って大変そうですね。
人気本だと何十人待ちだとか?

>表紙から想像したのとはちょっと違う内容でしたけど
私もそう感じました。
というか、ミーシャがしゃべると思ってたの(笑)
でもしゃべらなくてもミーシャはかわいかったです。
usagi87さんにもそう思ってもらえてよかった♪
これを読んでペンギンを飼いたいと思ってしまったのですが
今、SuicaのCMで、女の子がペンギンを連れて歩いているんです。
うらやましい~。

Posted by: LIN | March 15, 2005 at 11:17

LINさん、こんにちは~。
二本足だからこその存在感って、なるほど納得です。
ほんとそうですね。しかも体長1mって結構大きいし…
4歳のソーニャと同じぐらいの身長ですよね。
子供の頃にそんな動物が身近にいたら、嬉しくて仕方ないだろうなあ。
ペットというより友達感覚ですね。
「警官とペンギンの古い一口話」も、ほんと面白かったですねー。

新潮クレストブックス、表紙も素敵だし気になる本がいっぱいです。
全部揃えたいくらい!(無謀)
LINさん、結構読んでらっしゃいますよね。
私、まだこれとT.E. カーハートの「パリ左岸のピアノ工房」だけなんです。
(これはノンフィクションですが、これもとても素敵な本でした!)
オススメがあったら、ぜひ教えて下さいませ。

Posted by: 四季 | August 11, 2005 at 18:02

>四季さん
読了、おつかれさまです。
そうそうペンギンって結構、大きいんですよね。
新潮クレストブックス、全巻揃えたいという気持ち
わかりますよー。
私もです。
『パリ左岸のピアノ工房』も読みたいと思いつつ
未読です。
オススメはね、私もそんなに読んでいるわけじゃないけど
『アンジェラの灰』はよかったですよ。
文庫で手に入ります。
私は読んでないけど『その名にちなんで』は評判が
いいようです。
新潮クレスト情報、今後もいろいろ交換しましょうね♪

Posted by: LIN | August 12, 2005 at 11:39

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