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July 01, 2005

『三月は深き紅の淵を』by恩田陸

4062648806三月は深き紅の淵を
恩田 陸

講談社 2001-07
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豪邸に招かれた主人公が幻の本を探すという話から始まる。
おお、これは期待できるぞ!とどんどん読み進むと突然、ぷつっと話が終わる。
え?これ、短編集なの?
私は、この豪邸で本を探す話がずっと続くと思ったのでちょっとがっかり。

次の「出雲夜想曲」は女性編集者2人がやはり幻の本を探しに
夜行列車に乗り出雲へ向かうという話。
これも私好み。
この幻の本を探すというのが、この短編集の共通テーマなのね。
三浦しをんの『私が語りはじめた彼は』もそうだが、
一見、関係なさそうな短篇が実はつながっているという小説は
最近の流行のようだ。

「虹と雲と鳥と」はミステリー風
ある朝、城跡公園の崖下で二人の少女が死んでいた。
二人は市内の高校生。
いったいなぜ?というお話。
「回転木馬」は不思議な学園を舞台にした話と著者の独白のRemix。

読み終えてみると、確かにすごくよくできている。
ストーリーテラーとしては完璧だ。
しかし、何か肝心なものが欠けているような気がするのだ。
それは何なのか。
この著者の他の作品を読んでいくうちに、それは見つかるだろうか。

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Comments

LINさん、こちらにも、来ちゃったよ~(笑)
私、この作品は、期待が大きかったので、欲求不満が残りました。
何だか、書き散らかしてる・・という感じで。
とってもミステリアスでどきどきするテーマなのですが。全てクリアに・・とは全然思わないけど、「せめてもう少し見せてくれ」・・・みたいな・・。(笑)

Posted by: ワルツ | July 02, 2005 at 10:15

>ワルツさん
こちらにもコメント、ありがとうございます。
(* ̄◇ ̄*)ラ(* ̄・ ̄*)ブ(* ̄〓 ̄*)チュッ♪

>せめてもう少し見せてくれ
うんうん、まったくその通りですね。
せっかく気持ちが「おお」ともりあがってきたのに
「はい、終わり」みたいなね。
どれも、きちんと書けば一冊の本になるお話ばかりなのに…
もったいないです。
でも、この中にタイトルだけ出てくる『黒と茶の幻想』は
本になっているみたいなので、ちょっとずつ
長編にしあげていくつもりなのでしょうか?

Posted by: LIN | July 02, 2005 at 16:12

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