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July 21, 2005

誤読する?しない?

book2005

『徹底抗戦!文士の森』by笙野頼子
徹底抗戦!文士の森
そもそもは大塚氏が文芸誌を批判することから始まった12年にわたる論争。
私も最近、ストーリーで語られてしまう小説って何か違うんじゃないかと感じていて
その答えが純文学にあるのかなあと思っているのですがどうなんでしょう?

『金毘羅』by笙野頼子
金毘羅
その笙野さんの最新小説。
わからない人にはわからないらしいので覚悟して読みたい。

『アースダイバー』by中沢新一
アースダイバー
縄文地図片手に東京散歩。
建物がびっしりの東京でも神社や寺院は開発を受けにくく
そこだけが時間の進行の遅い無の場所となっている。
で、そういう場所はきまって、かつて岬か半島の突端部だったそうです。

『東京トンガリキッズ』by中森明夫
東京トンガリキッズ
80年代の東京を舞台にした青春小説短編集。
80年代を忘れつつあるので、思い出したい。

『誤読日記』by斉藤美奈子
誤読日記
タレント本や話題になった本を中心に175冊が紹介されている。
小説は少ないです。
いきなり「本は誤読してなんぼです」って書いてあります。
『文芸漫談』にも誤読OKって書いてありました。
笙野さんや保坂さんはまた違う事を書いているし
誰を信じればいいのか(笑)

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Comments

 読んでて何か「心にクる」のであれば、誤読OK、と読み手の立場では思うのです、私は。
 芸術っていうのは、受け手が何か感じてナンボだと思うので。
 僕は巻頭の一文だけ読んで感動し、本文読まなかったりするトンデモ読者です(笑)

Posted by: LSTY | July 21, 2005 at 16:17

笙野頼子さんの『金毘羅』よかったですよ。
かなり好きです。
わからないといえばわからない小説なので、理解しようとしないで感性勝負かも。
こんな小説はなかなかないと思います。

Posted by: uota | July 21, 2005 at 19:30

誤読と言っても斎藤美奈子さんみたいな本の読み方を知り抜いたインテリと、私みたいなあほな読者では誤読の種類が違うような(^-^;)

『金毘羅』は良いです。
セカチューの100倍泣けました(まじ)。
私的今年No.1。
去年出た本ですが。

Posted by: Mlle.C | July 21, 2005 at 22:17

>LSTYさん
>受け手が何か感じてナンボ
同感です。
つまらないものはつまらないし
いくら理屈こねられてもわからないものは
わからん。
って事はこうやって本の感想を他人に披露するという
行為自体が意味のない事なのか…
などと、どうでもいいことを頭の中でぐるぐる考えたりもして。

>巻頭の一文だけ読んで感動し
ありますねー。
今、ぱっとは思いつかないですけど。
『雪国』なんてストーリーは知らなくても
あの出だしの一行はみんな知ってるものね。
男性もファーストインプレッションがだいたい当たりますな(笑)

Posted by: LIN | July 22, 2005 at 09:45

>uotaさん
uotaさんの感想、拝見しましたよん♪

>自己の存在を肯定したいがためにどうかしちゃってる
私も『徹底抗戦!文士の森』を読んで同じような印象を
持ちました。
でも妙に魅かれる作家さんではあります。
私も金毘羅=琴平だと思ってました。
讃岐うどんはおいしいですよねー。

ところで、『金毘羅』のタイトルが『春、バーニーズで』に
なっちゃってるみたいです。

Posted by: LIN | July 22, 2005 at 09:55

>Mlle.Cさん
『誤読日記』楽しく読んでおります。
しかし斎藤女史の刺激的な文を持ってしても
ハウトゥー本の章はちょっとしんどい…
一番、苦手な類の本なので。
でも実用書のエディターをしていた女史は
「ハウトゥー本をなめるな」と書いていらっしゃいますが(^^;

おお、『金毘羅』そんなにいいですか。
これは読むのが楽しみです。

斎藤さんは永江朗とコラムやってたみたいだけど
笙野さんは永江さんが敵なんだよね。
斎藤さんと笙野さんの仲はどうなのかしら?
ってワイドショー的?(笑)

Posted by: LIN | July 22, 2005 at 10:36

LINさん、はじめまして
『東京トンガリキッズ』は80年代サブカルチャーがよく分かる本です。
ただ、其の時代を知らないと、誰?何?という場合も、LINさんの読後感が楽しみです。

Posted by: 美結 | July 22, 2005 at 11:49

>美結さん
はじめまして♪
コメントありがとうございます。
Bryumさんのところでお名前は拝見しておりました。
これを機会に仲良くしてくださいね。

>其の時代を知らないと
80年代は青春まっさかりなんですが、私自身が
全然とんがってなくてむしろ田舎少女だったので(笑)
どこまでわかるか不安です。
YMOはもちろんわかるのですが、dip in the poolは
「ああ、そういえばいましたね。そんなグループ」レベルなので
これを機会に復習しますです。はい。

Posted by: LIN | July 22, 2005 at 15:37

東京トンガリキッズ!? な、なつかしい!
この本、まだ実家にあるはずです。
あぁ。80年代のサブカル本と
LINさんのうちで会えるなんてうれしいなぁ。
サブカルくん。久しぶり! 元気か!?
・・・・・・元気なわけないですよね。
ずっと昔のことですものね。わははは・・・

Posted by: 左半治 | July 22, 2005 at 17:17

>斎藤さんと笙野さんの仲はどうなのかしら?

笙野さんがどう思っているかは知りませんが、斎藤さんは笙野頼子好きって言ってたはずですよ。確か何かの本の解説も書いていたような…(うろおぼえ)

探してみたら、インタビューがありました。
http://web.archive.org/web/20041030222341/http://book.asahi.com/authors/index.php?key=31

>個人的には、「どうだ読めるか!」という感じで書かれた一見難解な作品が好きです。「よーし読んでやろうじゃん」みたいな。笙野頼子さんとか、松浦理英子さん、多和田葉子さんなんかはちょっとその系統ですよね。

だそうです。

ハウトゥー本は私も苦手です…
何かに役立てようとして本を読む、というのがそもそも好きではなくて。

Posted by: Mlle.C | July 22, 2005 at 22:44

>左半治さん
左半治さんも80年代っ子でしたか(*^^*)
いつのまにかすごい昔の話になってしまいましたね。
過去をふりかえり「昔はよかった」という老人はどうかと
思っていたのに、あっという間に自分がそんな老人に
なってしまってました(笑)
さあ、左半治さんもご一緒に。
「昔はよかったのう」

Posted by: LIN | July 23, 2005 at 10:57

>Mlle.Cさん
わざわざインタビューをさがしてくださって
ありがとう。
(ノ ̄〓 ̄)ノ ちゅ~
エンターテイメント小説をテーマパーク、純文学を森に
たとえているあたり、なるほどなあとうなりました。

ハウトゥー本といえば、今日の王様のブランチの本コーナーで
『さおだけ屋はなぜ潰れないのか』の作者が出演してました。
Amazonのランキングを見ても「成功する」とか「幸せになる」とか
そんな本がいっぱいです(笑)
本気でみんな本を読んだくらいで
成功すると思っているのでしょうか?

Posted by: LIN | July 23, 2005 at 11:22

>いきなり「本は誤読してなんぼです」って書いてあります。

ひとくちに『誤読』といっても、何をもって誤読かってのが難しいですね。んま、単純に数字を読み間違えたりとかはちょっと情けないけど(笑)。
んでもココでいう『誤読』って、作者の意図したものと違う感じ方のことなのかな?

うーむ。
基本的には「誤読してなんぼ」には賛成なんだけど…… ちょっとだけ疑問かな。

そもそも『誤読』ってコトバ。
数字や文字データのカン違い以外に『誤読』って存在するのかな?

たとえばね。
ジャンルは違うけど、アニメの『ガンダム』ってあるでしょ?
あれを見て「カッコイイ」と思う人もいれば「カワイイ」と思う人もいるワケで。中には萌えちゃう人だっているのかもしれない。
そのとき、作者は見てる人の感情にまで文句を言わないよね?
でも『ガンダム』のことを『ガンダメ』とか『カンタム』なんか間違われたら、作者はきっと文句を言うと思うな。
データが違ってるわけだから。


ところがところが。
こと出版の世界では、読んだあとの感情にまで文句を言う作者も結構いるんだよね。不思議だけど。

そういう意味では、僕は『誤読』という定義自体に疑問がある気がするな。

Posted by: ろぷ | July 28, 2005 at 08:09

>ろぷさん
『文芸漫談』には、たとえば本を読んでいる時に
お湯がわいたやかんの音が鳴ったとして
それもその時の読書に影響を与えるので
同じ本を読んでも人それぞれ違うから誤読はありだと
書いています。
ただ、ストーリーだけ追ってよかったとか
よくないとかいうのは、私はつまらないと
最近、感じてます。
もしかしたら、それが誤読じゃないかと…
読み終えて、悲しかったか嬉しかったかは自由なんだけど。
でもそれは純文学の場合であって、最近のストーリー重視の
エンタメ小説は違うのかもしれません。
自分の中でまだ「これ」といった決定打はなくて
今、いろいろ評論本を読んでいます。
まとまったらまた記事にしますね。

Posted by: LIN | July 28, 2005 at 13:35

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