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December 14, 2005

『容疑者Xの献身』by東野圭吾

4163238603容疑者Xの献身
東野 圭吾

文藝春秋 2005-08-25
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あちこちで絶賛されている『容疑者Xの献身』ですが
私は『白夜行』の方が断然、好き。
(『白夜行』のドラマ化、勘弁してほしい…絶対、無理だから)
亮司と雪穂の愛は痛いほどわかるけど
石神の靖子に対する愛が、全然わかんない。
と思ったら、作家の二階堂黎人さんがご自身の日記(11月28日)で
石神の愛についておもしろい説を展開しています。
うーん、いくらなんでもそれはどうなの?(・∀・;)

もうひとつ、二階堂さんは
「『容疑者Xの献身』が「本格ミステリーベスト10」の1位であるのはおかしい」
といっています。
これには私も賛成。
本格ミステリーの定義はいろいろありますが
二階堂さんが書いていらっしゃる
「結末まで読んで、探偵役の推理を読者が聞かせられた瞬間、
冒頭からそこまでの物語が一瞬にして頭に甦り、
あそこにも、ここにも、そこにも、そこら中に手がかりや証拠が埋まっていたことが解る」

は、まさに本格ミステリーの醍醐味。
で、この『容疑者Xの献身』は読み終えた後、もやーっとするんですね。
私もトリックの半分はわかったんだけど、もう半分がどうしてもわからなかった。
だけどそのわからなかった半分は「わかるわけないじゃん!」なの。
(こういうの、本格ミステリー業界では“アンフェア”といいます)

まあ、私の本格ミステリー定義でいけば、
洋館が出てこない段階で本格ミステリーじゃないんですけどね(笑)

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Comments

おおお!読まれたのですね。
いまいちだったのか・・・。図書館で140人待ちです(笑)
東野さんの本は読んだことがないです。

>読み終えた後、もやーっとする
うわぁ・・・いやですね。
何でそんな本が人気あるんだろう・・。
私はすっきりわかる本のほうが好きだけどな。
ミステリーならなおさら。

Posted by: Bryum | December 14, 2005 at 15:10

やはり本格は洋館が必須ですなあ。そもそもわたしがミステリーに興味を持ったきっかけというのが、例の、冒頭の、平面図で。ムダに広い館の平面図、必須です。

Posted by: Rym | December 14, 2005 at 17:59

まあ、私のお茶の間定義でいけば、
羊羹が出てこない段階でお茶受けじゃないんですけどね(苦笑)

これ自分へのクリスマスプレゼントにしようと思ってたんだけど・・・。
アンフェアなのは理系ミステリのお家芸ですからねえ。

追記:http://kotonoha.cc/no/11660

Posted by: アトマツ | December 15, 2005 at 07:58

>Bryumさん
えーっ!140人待ちなの?
よかったらあげるよー。
サイドバー一番下メール欄から住所、教えて。
いらなかったらスルーしてください。

この小説の主人公は物理学博士なんだけど、
Bryumさんが好きな森博嗣も主人公、博士じゃなかったっけ?
あれ?森博嗣自身が博士なだけ?
>何でそんな本が人気あるんだろう・・。
トリック的には「あ!そういうことか!」ってすっきりするけど
「でも、それ、アンタ、わざと隠してたよねえ?」というもやもや感です。
でも、悪くないから読んでみてね。

Posted by: LIN | December 15, 2005 at 09:56

>Rymさん
おお、洋館萌え同士よ~。
ねえ、平面図必須だよね。
そういえば、ハルキも『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』に
平面図らしきものがついてなかったっけ?
最近、本格ミステリの人気がなくなってきてるらしいので
来年はせっせと読んであげたいと思います。
Rymさんは、来年、ハルキですか?

Posted by: LIN | December 15, 2005 at 10:00

>アトマツさん
ええっ!お買いになるつもりだったんですか!
ケチつけてごめんなさい(・∀・;)
でも、なかなかいい作品ですよ(って手遅れ?汗)
アトマツさんがフェアかアンフェアかをどう判断なさるか
知りたいので、是非、読んでください。
来年はちょっとミステリーを重点的に読みたいと
思ってます。
オススメあったら教えてください。

Posted by: LIN | December 15, 2005 at 10:04

本格ミステリはまあ京極が出れば読むかもなあ、という程度で。平面図出てこないけど;笑。『世界の終り~』のは平面図じゃなくて地図ですね。地図も好きです。『ノルウェイの森』に「ぼ、ぼくは、ち、地図が好きなんだ」という青年が出てきますが、彼の気持ちはよくわかります。でも、平面図のほうがもっと好きです。なんだかんだいってハルキはもうほとんど読んでるので再読になります。ガールフレンドとセックスしながら読んだために気が散って内容をよく覚えていない作品がいくつかあるのでそのあたりを中心に取り組もうかと思っています。

Posted by: Rym | December 15, 2005 at 12:54

>Rymさん
>京極が出れば読むかもなあ、という程度で。
あれっ?そうなの?
そちらは本格ミステリの聖地じゃないですか!
作家で、K大ミステリー研出身者、多いでしょ?
あー、地図も萌えますね。
私、ヘタなカーナビより優秀ですよん♪
平面図萌えならこんなソフトはいかがですか?
http://www.megasoft.co.jp/3dmh2006/product/step01.html
私も一時、はまってました。
マイホーム購入の際にも便利です。
>ガールフレンドとセックスしながら読んだ
ええっ!それでそのガールフレンドはよく怒らなかったねー。
その子の体がいいから気をそらせるために本を読んだのか
よくないから退屈しのぎに本を読んだのか
どっちですか?(笑)

Posted by: LIN | December 15, 2005 at 18:01

>そちらは本格ミステリの聖地じゃないですか!
かつての勢いはもうない。

>平面図萌えならこんなソフト
わたしが使ってるのはこれとか。
http://www.forest.impress.co.jp/lib/pic/piccam/cad/jwcad.html
VectorWorksは趣味じゃ買えぬ。
マイホームも買えぬ。

>その子の体がいいからこそ退屈しのぎに本を読んだ
そのとおり。
ていうか「ガールフレンドとセックスしながら村上春樹を読む」っていうのが来年のトレンドになりそうなヨカーソ!

Posted by: 最近は虚言癖とかあるわけよ | December 15, 2005 at 20:09

>虚言癖様
おー、JWCAD使えるなんてすごいじゃないですか。
かなり建築の知識がないと使えないでしょう?
ホームビルダーは完全にプロ使用ですよね。

>ガールフレンドとセックスしながら村上春樹を読む
ハルキ好きの人がいかにもやりそうなことのような気がします(笑)
私の知っているハルキ好きのおじさまは
セックスしながら、関係ない話をするのが
大好きだそうです。
ハルキ好きは変態が多いのでしょうか?

Posted by: LIN | December 16, 2005 at 10:03

>私の本格ミステリー定義でいけば、
>洋館が出てこない段階で本格ミステリーじゃないんですけどね(笑)

いいなぁ、こういう定義(笑)
僕の定義ではねぇ、 山奥の孤立した山村とかおどろおどろしい伝説とかが絡まないと『本格』ではありませぬな。
たぶん横溝正史の影響、大です(笑)

んま、マジメな話、ミステリーではクリスティ(ポアロ、マープルの作者)&ドイル(ホームズの作者)が書いたプロット以外を組めたら天才だろうけどね。なかなかそうは行かないのが現実だし。こういう変化球も仕方がないんじゃないかなぁ。
と、一応は東野さんのフォローをしてみたり。

んでもこれ、『本格』ではないよねぇ(笑)。
案外、担当した編集が『本格』担当の編集だったから、「じゃ『本格』のジャンルに入れちゃえ」ってのが真相なんじゃない?
そういうの、業界ではよくあることみたいだよ。

純文学とエンタメの違いは編集って言われてるからね。ミステリーでもそういうのってありそうかも。

Posted by: ろぷ | December 17, 2005 at 19:02

>ろぷさん
おおっ!ろぷさん、ひさしぶり~。
ブログ、もうやめちゃったのかと思ったよー。
忙しかったの?
ろぷさんは横溝正史派なのね。
わかる、わかる。( ̄  ̄) (_ _)うんうん
村とか伝説も萌えだよね。
ろぷさんも、この作品、読んだ?
今回は原書房や投票者にも問題あるよねえ。
『本格ミステリベスト10』と書くからには
やっぱり本格ミステリの定義をきちっとしておかなくちゃ
『このミステリーがすごい』とどう違うの?って
話になっちゃうじゃない?
私はやっぱり本格ミステリーは
最後に読者が「ああ、あそこだったか!」って思えるように
すべての手がかりを、読者にも提示すべきだと思う。
この作品は明らかに、あの日の行動を隠してるもん。
それに、靖子のために、石神があそこまでする理由が
書ききれてないし。
来年はミステリーを中心に読書しようかなあと
思ってます。
ろぷさんは最近、どんなの読んでます?

Posted by: LIN | December 18, 2005 at 10:56

そういえばおひさし鰤ですな♪
( *・ω・)ノ
この作品、一応立ち読みでパパッと読んだだけッスよ。だからあんまり細かいところまで批評する資格はなんだけども(笑)

『本格』に対しての定義は僕もまったく同じ意見ですぢゃ。
『本格』って僕はパズルみたいなものだと思うのね。
部品がすべてそろってて、ソレを組み上げると真相が見えてくる。んでもほかの組み方もあって、いったいどういうことなんだろぅ~って一晩くらい潰せるのが良い『本格』だと思うな。
で、かんじんのパズルのピースを隠しちゃうのは、『本格』としてはちょっとどうよ?って気はするね。

僕の最近の読書はねぇ~
カフカ、あべこーぼー、ハルキあたり(へ、ヘンタイじゃないぞっ!!)の純文学と、あいまの息抜きにクリスティと京極をつまみ食いしております。

そうそう、クリスティの「アクロイド殺し」と「オリエント急行の殺人」って読んだ?
僕は腰が抜けて吹っ飛んだッス。
未読ならオススメ☆

Posted by: ろぷ | December 18, 2005 at 13:48

>ろぷさん
カフカ、安部公房、ハルキ、クリスティ、京極は私も好きー。
>「アクロイド殺し」と「オリエント急行の殺人」って読んだ?
読んでますよん♪
あのトリックにはびっくりするよね。
来年はアガサ・クリスティ文庫を全部、そろえたいと思ってます。
それからアガサ以外の本格ミステリーの古典も
読んでみようかと計画中。
執筆活動はその後、いかがですか?

Posted by: LIN | December 19, 2005 at 12:08

クリスティ全巻狙いますか。
ありゃあ多いですよぉ(笑)
たしかハヤカワで全100巻でしたっけ。
あ、でも一日一冊読めば三ヶ月ちょい。それほど多くもないかな。

古典ミステリーも良い世界だよねぇ♪
ポーとかルブランですな♪。
あぁ、ルパンかっこいい☆(*^o^*)
(三世ではない)

僕はこの年末年始に『源氏物語』の原文にチャレンジしてみまする。
ありおりはべりいまそかり。


執筆はボチボチですぢゃ。
数だけは書けるんだけどね。質が追いつきませぬ。
(*▽×)

Posted by: ろぷ | December 19, 2005 at 14:15

>ろぷさん
そうなんですよー。
クリスティ、100冊なの。
まあ、平均800円として全部で8万円。
ポワロのDVD-BOXもほしいし、
シャーロック・ホームズのDVD-BOXもほしいし
ほしいものだらけです。
ルパン、今、ミステリーチャンネルで放送してますが
主役の俳優がイマイチ、ルパンっぽくない。
http://www.mystery.co.jp/guide/lupin.html
おー、『源氏物語』ですか!
それも原文!
すごいなあ。
原文が掲載されているサイトを見つけたので
ちょっと読んでみましたが、
うわーっ、古文の授業を思い出しますな。
http://www.sainet.or.jp/~eshibuya/
私、漢文は得意でしたが、古文、全然、ダメなんですよー(・∀・;)
ろぷさん、解説ブログ、やってください(笑)

Posted by: LIN | December 20, 2005 at 10:13

ごぶさたしてます。
たった今容疑者Xの献身読み終わりました。
なんだかんだ言って今年初めての本となりました。
ミステリー愛読者の皆さんにはトリックや
ストーリーにも色々ご意見ありそうでしたが、
私は単純に愛された靖子の立場になっていろいろ考えてしまった。
最後の最後まで私だったらどうするかって。
結果、私なら早々に自首するかな。(笑)
賢い人(石神)の自信から来る計算。
それを解く湯川。警察は大丈夫?
人間あそこまで愛されると(私だったら)怖くなってしまいます。

Posted by: ともちゃん | January 29, 2006 at 09:26

>ともちゃん
おー、『容疑者Xの献身』お読みになったのですね。
靖子の立場から考えるって、斬新です(・∀・)イイ!!
私は、石神がそこまでして靖子が好きだったというのが
見えてこないんですよね。
むしろ一度は人生に絶望して、でも数学をやりたくて
刑務所の中でなら、いくらでも数学ができる
という理由の方が納得。
二階堂さんはすごい論理を展開されていて
実は石神は、娘の方を愛していたんじゃないかと
自身の日記にお書きになってますが
それなら、動機としてわかるような気がするけれど
ロリコンというまったく別の話になっちゃうし(笑)
私は読んでいて「あ、これは日付トリックだな」というのと
「死体は別人」というのはわかったんだけど
そのためにわざわざ別の殺人をしたというのは
わからなかったです。
東野圭吾さんは今、ドラマでやってる『白夜行』がいいですよー。
ドラマと原作は全然、別物ですから。
興味があったら読んでみてくださいね。

Posted by: LIN | January 29, 2006 at 11:04

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