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March 18, 2006

『昭和史』by半藤一利

昭和史 1926-1945昭和史 1926-1945
半藤 一利

平凡社 2004-02-11
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「学校でほとんど習わなかったので昭和史のシの字も知らない
私たち世代のために、手ほどき的な授業をしていただけたら、
たいそう日本のためになると思うのですが」
という編集者の方の説得から始まった生徒4人だけの講義。
その講義を本にしたのがこれ。
張作霖爆殺に始まって終戦まで15章にわたり
大変、細かく、昭和史について語られています。
特にあの頃、軍がどういう動きをしていたかということが
手に取るようにわかります。
軍人の名前が次から次へと出てきて、
誰が誰やら多少、混乱しますが…(・∀・;)

半藤さんはいう。
(時代の裏側にある恐ろしげな大きなものを見逃さないためにも)
「歴史を学んで歴史を見る眼を磨け」と。

また昭和史が与えてくれた教訓として
半藤さんが書いていらっしゃることは、
どれもうなずくことばかりでした。

・国民的熱狂をつくってはいけない。

・日本人は抽象的な観念論を非常に好み
具体的な理性的な方法論をまったく検討しようとしない。

・日本は小集団エリート主義の弊害がある。

・「ポツダム宣言の受諾=終戦ではない」という国際的常識を
まったく理解していなかった。
つまり国際社会の中の日本の位置づけを客観的に把握してない。

・すぐに成果を求める短兵急な発想がいけない。

軍も熱狂した国民にも問題はあったが
今回、この本を読んで、油断ならないと思ったのがマスコミの煽り。
軍部に強制されたわけではなく、
発行部数を伸ばさんがために、派手に書きたてている。
「発行部数を伸ばしたい」「視聴率を伸ばしたい」というのは
今のマスコミも同じだろう。
何か、事件が起きた時、
私たちは、マスコミが果たして正しいことを伝えているかどうか
見極めることが大切だ。 

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Comments

おもしろそうですね、この本。確かにおっしゃるとおり。Mediaというのはそもそも公共の利益のために存在しているのではなく、自社のための経済活動をしているのにすぎないことをいつも頭に入れておかないといけませんね。
昭和史についてだと、日本は結局太平洋戦争というものはどんな戦争だったのか、ということを総括していないと思います。客観的に全然みていない。靖国問題を語る前に、謝罪とかそういうウェットな問題ではなく、客観的に過去の戦争について国として清算しなくてはいけないと思います。

Posted by: Miwako | March 18, 2006 at 23:45

>Miwakoさん
この本は平易な文章なので、中学生くらいでもう読めると思います。
お嬢様方にオススメです。
そうなんですよ、Mediaは正義の味方じゃないんですよね。
情報をすべてTVに頼っている人は危険ですね。
>結局太平洋戦争というものはどんな戦争だったのか
まったくです。
戦争というと、とかく感情論に流されがちですが
もっと冷静な目であの戦争を見直す必要があると
思います。

Posted by: LIN | March 19, 2006 at 10:34

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