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March 27, 2006

漢字バトン

●沖縄のビリー・ホリデー
昨夜の情熱大陸
沖縄のジャズシンガー・与世山澄子さんが紹介された。
沖縄のビリー・ホリデーと呼ばれる彼女は現在、66才。
昨年、20年ぶりに、アルバム「インタリュード」を発表した。
正直、音はフラットしてるけど、リズムは抜群。
裏のリズムが取れず、べたーっと歌うジャズシンガーに
聞かせたい。
試聴サイト

●八本脚の蝶
TRKさんのブログで知った『八本脚の蝶』という本。
ネットで公開された日記が書籍化されたもの。
最初はお買物日記なのかなーと思ったら
最後が、ああ…
八本脚の蝶

ねるさんから漢字バトンをいただきましたー。

・好きな漢字を3つ
【桜】
時期なので。この漢字一文字でぱっと情景が浮かびます。
【蒼】
夜明け前の空のこの色が好き。
【凛】
ねるさんに私のイメージはこの漢字だといっていただきました。
ありがとうございます。
いつも凛としていたいんですが、実際は日々よれよれ(笑)

・前の人から来た漢字に対して自分が持つイメージは?
【知】
静謐だけれども力強いもの。
【瞑】
瞑想はインチキっぽいイメージ(・∀・;)
そもそもヨガをインチキっぽいと思っているので。
『鉄鼠の檻』によれば、禅では瞑想さえしてはいけないそうです。
【夢】
Dream comes true、かなうもの、かなえるもの。
寝ている時に見る夢は異世界。

・次の人に回す言葉を三つ
【愛】
【無】
【美】

・大切にしたい漢字を三つ
【和】
やっぱり平和
【書】
本が好きなので
【心】
ハートは大切です

・漢字の事をどう思う?
一文字で意味を表すことができるシンプルさが美しい。

・最後に貴方の好きな四字熟語を三つ教えて下さい
三つじゃないんだけど、
最近読んだ京極夏彦の『鉄鼠の檻』に出てきた
禅の古典である『十牛図』を思い出しました。
『十牛図』は四コマ漫画のようなもの。

jyugyuzu

【尋牛(じんぎゅう)】男は牛を失っていることに気づき探しに行く。
【見跡(けんせき)】牛の足跡を見つける。
【見牛(けんぎゅう)】牛を見つける。
【得牛(とくぎゅう)】男は牛に手綱をつけて捕まえようとする。
【牧牛(ぼくぎゅう)】牛を捕まえることに成功する。
【騎牛帰家(きぎゅうきか)】牛を連れて家に帰る。
【忘牛存人(ぼうぎゅうぞんじん)】牛のことはすっかり忘れる。
【人牛倶忘(じんぎゅうぐぼう)】白紙の絵。
【返本還源(へんぽんかんげん)】水辺に花が咲いている。
【入てん垂手(にってんすいしゅ)】男は布袋のような姿にすっかり様子が変わっている。

さて、牛はいったい、何を表しているのでしょう?
知りたい方は『鉄鼠の檻』を読んでね。

・バトンを回す7人とイメージする漢字を
picoさん、いかがでしょうか?
イメージする漢字は【香】【優】
都々逸を詠われるきみ駒さんもお時間ありましたらどうでしょうか?
イメージする漢字は【爽】
他の方もどうぞご自由にお持ちください。

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March 25, 2006

『鉄鼠の檻』by京極夏彦

文庫版 鉄鼠の檻文庫版 鉄鼠の檻
京極 夏彦

講談社 2001-09
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1359ページ。
凶器になるといわれるほどぶ厚い京極本。
今は軟弱な分冊版なるものが出てますが
ええ、私は今後も、ブロック本を買いますとも!

忽然と出現した修行僧の屍、山中駆ける振袖の童女、
埋没した「経蔵」…。
箱根に起きる奇怪な事象に魅入られた者―
骨董屋・今川、老医師・久遠寺、作家・関口らの眼前で
仏弟子たちが次々と無惨に殺されていく。
謎の巨刹=明慧寺に封じ込められた動機と妄執に、
さしもの京極堂が苦闘する、シリーズ第四弾。

ひさびさに小説を読んでいるうちに明け方になってしまった。
後半、もうやめることができなかった。
京極堂が説明する禅の歴史が非常にわかりやすい。
榎木津はやはり好きじゃない。
私が読みたいのは、京極堂の活躍だ。
「この世には不思議なものなど何ひとつないのだよ」
いつものこのセリフは1254ページだった。
今川がもうちょい事件と関わりがあるかと思ったけれど
そうでもなかった。
もしかするとこの後、続くシリーズにまた出てくるのだろうか。
ストーリーはおもしろいのだが、
いつもの妖しさが少し足りなかったように思う。

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『ダロウェイ夫人』byヴァージニア・ウルフ

ダロウェイ夫人ダロウェイ夫人
ヴァージニア ウルフ Virginia Woolf 富田 彬

角川書店 2003-04
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第一次世界大戦終了から5年後のロンドン、
1923年6月のある晴れた朝、国会議員夫人クラリッサ・ダロウェイが、
自宅で催す夜会のために花を買いに出かける。
街をあるきながらクラリッサは、30年前の輝くような青春の日々を振り返り、
ロマンティックなピーターとの波瀾に富んだ人生ではなく、
政治家リチャードとの平穏な人生を選んだことが正しかったかと自問する。

登場人物全員の心情を“ひとりごと”のような形で表現していく。
その独特な手法は「意識の流れ」と呼ばれているらしい。
シェークスピアの独白シーンを思い出す。
ただひとりだけ、その“ひとりごと”がはたから見てもわかってしまうセプティマス。
しかし登場人物全員の独白を並べてみると彼だけが不安定なのではなく、
人間というのはみな不安定なのだということがわかる。

<自分メモ>
「私は生と死、正常と狂気とを書きたい。私は社会制度を批判したい。」
 (V.ウルフ「日記」1923年6月19日)
第一次世界大戦は人間を大量に虐殺する兵器の使用により、
人類がかつて経験したことのない初めての全世界規模の戦争であった。
危機の時代こそ、人間の生死の意味は改めて真摯に問い直されねばならない。
大戦に勝利した大英帝国の栄光の陰には犠牲者がいる。
セプティマスもその一人だ。

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『良心の領界』byスーザン・ソンタグ

良心の領界良心の領界
スーザン ソンタグ Susan Sontag 木幡 和枝

NTT出版 2004-03
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2004年に亡くなったアメリカの作家、エッセイスト。
浅田彰、磯崎新、姜尚中、木幡和枝、田中康夫らによる
著者来日時のシンポジウムを中心に、
短いテキストや講演、インタビューなどが収められている。

日本独自の編集
9.11以降のアフガニスタン攻撃、イラク戦争、
パレスチナ×イスラエル問題などについて語っている。
ブッシュ政権のイラク政策を「侵略戦争」と断罪しながらも、
一方「私は平和主義者ではない」と
一定の軍事行動を容認する姿勢を見せている。

この木幡和枝という翻訳者は優秀なのだろうか?
大学時代からさまざまな左翼活動の通訳をしていたと
松岡正剛のHPに書いてあったが…
かなり読みにくい翻訳だった。

このシンポジウムが左翼の集まりで
左翼同士で「そうだ!そうだ!」といっているのだとしら
それはちょっと違うのではないかと思う。
意見を異なる人に伝わってこその平和だと思うからだ。
したがってこのスーザン・ソンタグという著者への評価も
保留にしたい。
ただし「本を読みなさい」とか物を考える時のポイントなどは
賛同できる。

<自分メモ>
P11
意見をもつのはきわめて容易ですが、
わけても大切なことは、その意見の基礎に、
具体的な知識と情報、そして直接の体験が
あるかどうかです。

P48
どんな状況に関しても私はできるだけその状況の歴史を
理解しようと努力します。
歴史を充分に知らなければ、政治や世界情勢について
語れるはずがありません。

P59
自国の利益に反すると判断すれば、
アメリカ政府には環境や生態系に関するものを含めて
いかなる協定も遵守する意図などないことは
いまでは公然の秘密です。

P86
内紛中、サラエヴォの人がいったセリフ
「我々はたんなる動物ではない。
水の配給やパンを求めて長い列に並び、銃撃され、
地下に隠れ、殺され…
それだけじゃないんだ。
ここにも何らかの芸術活動があるべきだ、
それが自分たちの尊厳を支えてくれる」

スリランカで起きたこと。

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March 21, 2006

梅は咲いたか、桜はまだかいな

♪梅は咲いたか 桜はまだかいな
柳ゃ なよなよ風次第
山吹ゃ 浮気で色ばっかり
ションガイナ♪

ネットで、この唄を都々逸と書いている人がいますが
これは端唄ですからね。

さて、今日の記事は長いので、お好きな箇所だけどうぞ♪

●フランス語会話
映画「斧」の監督Costa Gravrasのインタビューで
パトリック(パトリス・ルロワ)がいいことをいっていたのでメモ。

・超リベラリスムというのは必然的に
行き過ぎた個人主義をもたらすため、
そうなると必ずしも望まないことでもしなくてはならなくなる。

・今の社会に哲学というものがなくなってしまっている。
もしかするとモラルというものもなくなってしまった。
それらが唯一の目的であるお金というものに
とって代わられてしまった。

・人は人として扱われず、
あっちに置いたり、こっちに置いたりする
コマのようになってしまう。

ところで語学学習というのは不思議なもので
きちんと続けようときばって、イチから始めると、
むずかしい箇所にきて途端に挫折するのだが、
途中から始めると、
平気でわからない箇所をスルーできるので
(そして、そこはいつのまにか理解しているのだ)
知らぬ間に続いている。
春から語学学習をやろうとはりきっている方、
7月頃から始めると続くかもしれませんよ。

●『ウェブ進化論』
先日、こんな感想を書いたわけだけど、
考えてみたら、経営コンサルタントの話には気をつけなければいけない。
何せ、自分ではリスクを負わない人たちだから。
絵に描いた餅である可能性は高い。

●ペパボの家入社長
ネット関連企業の社長というのはなぜだかみんなギラギラしている。
最近、話題のUSEN宇野社長も…
そんな中、ペパボの家入社長のこのインタビューは好感が持てる。

●夢
昨日の夢で、私の恋焦がれる相手はタモリだった。
夢の中のタモリは全然、おどけていなくて
アンドレのような格好をして「やあ」といった。
なぜか私はモーニング娘と踊りのレッスンのまっさいちゅうだった。

目が覚めて、ふと思ったのだが、
リアリストは夢を見ないんじゃないだろうか。
そもそも頭の中で変なストーリーを組み立てたりしないわけだから。
あまりに毎晩、突拍子もないストーリーの夢ばかり見るので
「自分は少し頭がおかしいのではないだろうか」と心配になる。

●絵画Flash
ずっと前に紹介したことがあるダリとかポロックが出てくるFlash。
livedoorから移行した時にアドレスをなくして、やっと見つけたのでここにメモ。
http://www.whitehouseanimationinc.com/kunstbar.htm

絵画といえば、NHK-BSで放送している迷宮美術館
4月から地上波でも見られます(金曜日20時~)
美術が苦手な人でも楽しめる、新しい切り口の美術番組。
本もあるよん♪(私は買いました)
迷宮美術館 アートエンターテイメント

●矢作俊彦さんのインタビュー
「あ・じゃ・ぱん」を出版した頃のインタビューなのでちょっと前のものですが
「日本の大衆小説なんて、屁ですよ」とかいってておもしろい(笑)
「あ・じゃ・ぱん」の創作秘話も!
http://hotwired.goo.ne.jp/speakout/interview/980227/text.html

●坂東三十三箇所
四国八十八箇所の関東版。
両親が始めたらしい(笑)

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March 20, 2006

『フォア・フォーズの素数』by竹本健治

フォア・フォーズの素数フォア・フォーズの素数
竹本 健治

角川書店 2005-10-25
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短編集。
ホラーが収録されているということで、おびえていたが
その作品はホラーというよりグロだった。
グロはもっとイヤ(笑)

他の作品は、私は安部公房とかカート・ヴォネガットを
思いだしました。
(私はたくさん、作家を知っているわけじゃないので
このたとえは適当じゃないかもしれませんが)

好きな作品をピックアップすると…

「蝶の弔い」
標本に夢中になった少年のお話

「白の果ての扉」
料理好きの大学生、竜田は、仲間を部屋に呼んでは
料理をふるまっていた。
ある時、カレー作りに夢中になる。
辛さは日増しにエスカレートしていき…

「フォア・フォーズの素数」
4+4-4-4=0
(4+4)÷(4+4)=1
4÷4+4÷4=2
というように
4という数字4つを使って、
合計数字を0から100までを作ることに
心奪われた少年の物語。
ルート記号はまだしも
順列組み合わせとかシグマとか使い出すと
数式がごちゃごちゃしすぎて美しくないよねえ…

「チェス殺人事件」
本格ミステリーに見えるアンチミステリー。
中井英夫を思わせます。
(実際、著者は中井英夫の弟子である)
モルグ街の殺人に見立てたとあるが、
私は「僧正殺人事件」を思い出した。
あれもチェスだし。

「メニエル氏病」
宇宙船の中にあるお座敷と芸者という発想が斬新。
だって、鹿威しが聞こえる茶室で、土星を見ながら
お茶をたてるんですよ(笑)

「銀の砂時計が止まるまで」
おじいさんが死んでしまって、
その星にひとりぼっちになってしまった少年。
そこは紫の太陽がのぼり、海のある美しい星だった。
そこに、女性が不時着し…
これは「パーミリオンのネコ」というシリーズらしいので
他の作品も読んでみたい。

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March 18, 2006

『昭和史』by半藤一利

昭和史 1926-1945昭和史 1926-1945
半藤 一利

平凡社 2004-02-11
売り上げランキング : 1,335

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「学校でほとんど習わなかったので昭和史のシの字も知らない
私たち世代のために、手ほどき的な授業をしていただけたら、
たいそう日本のためになると思うのですが」
という編集者の方の説得から始まった生徒4人だけの講義。
その講義を本にしたのがこれ。
張作霖爆殺に始まって終戦まで15章にわたり
大変、細かく、昭和史について語られています。
特にあの頃、軍がどういう動きをしていたかということが
手に取るようにわかります。
軍人の名前が次から次へと出てきて、
誰が誰やら多少、混乱しますが…(・∀・;)

半藤さんはいう。
(時代の裏側にある恐ろしげな大きなものを見逃さないためにも)
「歴史を学んで歴史を見る眼を磨け」と。

また昭和史が与えてくれた教訓として
半藤さんが書いていらっしゃることは、
どれもうなずくことばかりでした。

・国民的熱狂をつくってはいけない。

・日本人は抽象的な観念論を非常に好み
具体的な理性的な方法論をまったく検討しようとしない。

・日本は小集団エリート主義の弊害がある。

・「ポツダム宣言の受諾=終戦ではない」という国際的常識を
まったく理解していなかった。
つまり国際社会の中の日本の位置づけを客観的に把握してない。

・すぐに成果を求める短兵急な発想がいけない。

軍も熱狂した国民にも問題はあったが
今回、この本を読んで、油断ならないと思ったのがマスコミの煽り。
軍部に強制されたわけではなく、
発行部数を伸ばさんがために、派手に書きたてている。
「発行部数を伸ばしたい」「視聴率を伸ばしたい」というのは
今のマスコミも同じだろう。
何か、事件が起きた時、
私たちは、マスコミが果たして正しいことを伝えているかどうか
見極めることが大切だ。 

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March 16, 2006

たらいまわしTB企画
第22回「サヨナラだけが人生か? グッドバイの文学」

tara22

たら本です。
テーマに沿った本を紹介する記事を書き、
主催者さんや他の参加者にトラックバックやコメントして
交流を深めましょうという企画です。
どなたでも参加できます。
主催者は、交替制で、今回はてらブログのshosenさんです。

大雪の冬もようやく終わりの気配を見せる3月・・卒業式シーズンですね。
出会いあれば必ず別れあるわけですが、
そこには数えきれぬストーリーのあることでしょう。
で、今回はそんな題を探って、「グッドバイの文学」としてみました。
まとわりつくものを振り切る、してやったりの別れか。
涙が止まることのない苦い別れか。
はたまた「別れたとき」にたまたま読んでいた本か。
きっと文学でも大テーマの一つでありましょう「別れ」
読書ゾーンがせまい私に、どうかさまざまな物語を教えてやってくださいませ。

親しい人を死によって失うのはつらい。
それに比べたら、恋愛のもつれによる男との別れなんて、
大したことではない。
私をフッた男など○ァック・ユーだ!
そして私から別れを切り出した男たちよ、どうか幸せになっていてくれ。
話をもとにもどします。
愛する人を死によって失う話は古今東西、いろいろありますが、
今回、私が紹介するのは、革命で愛する人を失う話。
最近、レビューを書いたのですが、反応があまりなかったので
しつこく紹介します(笑)

悲劇週間悲劇週間
矢作 俊彦

文藝春秋 2005-12
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明治45年、ぼくは20歳だった。
日本最初の外交官としてメキシコに赴任していた父に呼ばれたぼくは、
地球の裏側に向けて旅立った。
そこには、20歳のぼくにとっては未知なる領域、
すなわち恋と詩と革命の世界が広がっていた――。
詩人・堀口大學の短くも濃密な青春の一幕を綴った超大作ロマン。

今回、検索して知ったのですが、ポール・ニザンの『アデン アラビア』が
下敷きになっているようです。

明治四十五年ぼくは二十歳だった。
それがどんな年だったか誰にも語らせまい。
~矢作俊彦『悲劇週間』冒頭~

ぼくは二十歳だった。
それがひとの一生でいちばん美しい年齢だなどとはだれにも言わせまい。
~ポール・ニザン『アデン アラビア』冒頭 ~

矢作さんはこの手法が多いようで
『あ・じゃ・ぱん』は『さらば愛しき女よ』
『ららら科學の子』は『ライ麦畑でつかまえて』
『THE WRONG GOODBYE ロング・グッドバイ』は『長いお別れ』が
下敷きになっています。

矢作さんはハード・ボイルドのイメージがありますが
この小説は「少女漫画をめざした」とご本人もおっしゃっているように
女性ウケする内容になっています。
矢作さんの作品を読んだことのない方もこの機会に是非。

そしてもう1冊は、気になりつつ私もまだ買っていないのですが…

ハッピーエンディングノートハッピーエンディングノート
全教図編集部

全教図 2004-07-31
売り上げランキング : 43,163

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読むのではなく書く本です。
遺書のお手軽版のようなものです。
「遺書」というと大袈裟ですが
この『エンディングノート』は、財産のことというよりも、
家族への感謝の気持ちや自分史を書くようになっていて
質問に答える形式なので、まったく白い紙に書くより書きやすいようです。
生前にお墓を買うと長生きするなんていいますから
「縁起でもない」なんて思わず、気軽に書いてみるといいかも。

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March 11, 2006

『ウェブ進化論』by梅田望夫

ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まるウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる
梅田 望夫

筑摩書房 2006-02-07
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ぼんやりと感じていたネットへの希望というものが
これを読んで明確になった。
そうそう!そういうことだよ!と。
この本、今、かなり売れているらしいのだが、
インターネットを身近な道具として使っていない
経営者のおじさまたちにはちんぷんかんぷんだろうなあ。
実際、著者が偉いおじさまたちの前で講演しても
わかってもらえないことが多いらしい。
でもそれはおじさまたちがすでに権威だからなのだ。

今まで表現者のプロフェッショナルを認定する権威は
メディアが握っていた。
そして、その認定は公平なものではなかった。
今、メディアで活躍する表現者は
たまたま権威の目に止まったに過ぎない。
私たちとさほど実力が違うわけではない。
しかしこれからはネット上で誰もが表現できる。
Googleのいうところの「ウェブ上での民主主義」である。

オープンソースという考え方も今後、世界に大きな影響を与えるだろう。
今まで閉じられた研究室で解決しなかったようなことが
インターネットというオープンな空間で、多くの人が参加することによって、
実際に解決したという事例がある。

「これからの時代、どうなるんだろう」と不安に感じている方は
読んでみるといいですよん♪
未来に希望が見えてきます。
「読んでみたけれど、こんなの夢物語だ」という方は207ページを
もう一度、開いてみてください。
「忌避と思考停止は何も産み出さない」です。

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『悲劇週間』by矢作俊彦

悲劇週間悲劇週間
矢作 俊彦

文藝春秋 2005-12
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詩人、堀口大學がメキシコで過ごした青春時代と
メキシコ革命。
その父が関わったとされる閔妃殺害事件。
祖父が関わった明治維新。
フランス語教師ドン・ペレンナが体験した普仏戦争。
そして大學が憧れ続けた与謝野晶子とのエピソード。

あれもこれもつめこみすぎです(笑)
歴史を語るのにいっぱいいっぱいで
作品が説明的なんですね。
堀口大學の気持ちもよく見えてこない。

それでも読む価値あり。
やはり大作ですし、メキシコの風景もすばらしい。
当時からアメリカはずるかったというようなこともわかる。
それに比べて、この頃の日本は外国人に尊敬されていたのだ。

そして何といっても、この作品で際立つのが女性たちの強さ。
ヒロインしかり、継母しかり、与謝野晶子しかり。
男たちがわあわあと騒ぐ中、女性はどしっと落ち着き
いつも冷静です。

ところどころ、文章がつながらず「あれ?」と思う箇所があった。
私の誤読かもしれないので、再読したい。

※今週のNHK-BS週刊ブックレビューに矢作さんが出演され
この作品について解説します。

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March 06, 2006

『文明崩壊』byジャレド・ダイアモンド

文明崩壊 滅亡と存続の命運を分けるもの (上)文明崩壊 滅亡と存続の命運を分けるもの (下)

3週間くらいかかったでしょうか。
でも、読んでよかった。
読まなければ気づかなかったことがたくさんあった。

私たち日本人の豊かな暮らしは
他の国の犠牲のもとになりたっています。
たとえば、日本の割箸はほとんどが中国からの輸入で
これは中国の木を切り倒すことによって作られています。
木を切れば、森がなくなり、
森がなくなることで、かつて多くの文明が消滅してきました。
マヤ文明、グリーンランド、アナサジ族…
そして、モアイで有名なあのイースター島も
かつては樹木の生い茂った島だったのです。
日本が、その人口にもかかわらず、
先進国の中でも国土に占める森林の割合が高いのは(74%)
たまたま恵まれた環境だったということと
徳川幕府が徹底的な管理を行ったからでした。
しかし、その影で蝦夷が犠牲となり
そして、今は、中国がその犠牲となっているわけです。

先ごろ、映画「ホテル・ルワンダ」が公開されましたが
この本には、なぜルワンダの大量虐殺が起こったか
その詳しい背景についてものべられています。

私たちがあたりまえのように食べている牛肉は
育てるために、大量の穀物を必要とします。
肉を食べず、穀物を食べれば、15人が食べられるのです。
魚も乱獲がすすみ、需要に供給が追いつきません。
養殖は、より効果的に生産するために、
遺伝子操作が行われており、危険だといわれています。
今でもCO2は削減しなければならない状態なのに
中国やインドの近代化はめざましく、自動車の排気ガス量は増えています。
しかし、私たちは中国やインドに「発展するな」とはいえません。

「他の国のことなんて関係ないね」という考えもまちがってます。
日本は多くの製品・食品を貿易に頼っており
江戸時代のような鎖国は不可能だからです。

是非、みなさんに読んでいただきたい本です。

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March 03, 2006

今日は楽しいひなまつり~♪


素材:もみじ葉の風さん

ひなまつりですね。
ウチの実家のひな人形はもう何年も押入れにしまわれたままです…

・今月買おうと思っている本
『夜と女と毛沢東』 吉本隆明 光文社
『カール・マルクス』 吉本隆明 光文社
『家族のゆくえ』 吉本隆明 光文社
『小説のゆくえ』 筒井康隆 中央公論
『文藝別冊古今亭志ん生』
『迷宮美術館 アートエンターテインメント』文芸春秋
『二人で建てた家』鶴田 静 エドワード・レビンソン・写真 文春文庫
『談志絶唱 昭和の歌謡曲【うた】』大和書房

小説がないです(笑)
最近、小説について考えたこと。
作家というのは、小説の登場人物にとっていわば神で
どうにでも動かせるわけですが
小説家の手を離れ、登場人物が勝手に動き出す時がある。
最近の小説は、すべて計算づくめで、最後まで小説家が
コントロールし続けるからつまらないのではないかと、ふと思う。

・久世光彦さんの死
ちょうど数日前に映画『阿修羅のごとく』を見て
「やっぱり、向田作品は久世さんだよなあ。
森田監督のは静謐さがなくて、がちゃがちゃしてるよ」と思ったところ。
小説ももっともっと書いてほしかった。
(『一九三四年冬-乱歩』はオススメです)
すごく残念。
ご冥福をお祈りします。

・女優
昨夜たまたま、ドラマ「小早川伸木の恋」を始めて見た。
ひ、ひどい。
女優の演技がひどい。片瀬那奈!
すぐTVを消した。
「スローダンス」の小林麻央もひどかったっけ。
なんで最近のドラマは演技がヘタなモデル系を使うんだろう?
(そして街にはそのモデル系をまねた若い女の子の多いこと!)
美人じゃなくていいから、ちゃんと劇団で勉強した女優を使えよ。
NHKの「功名が辻」の視聴率がまあまあいいのは
ベテラン俳優を使っているからだという噂もある。

・フォーサイト
今、ジャレド・ダイアモンドの『文明崩壊』を読んでいる。
国際情勢を知る雑誌を年間購読したくなった。
ニューズウィークがいいかなと思ったけど、週刊は読みきれない。
結局、フォーサイトにしてみた。

・週刊ココログガイド
来週の月曜日、ここが、週刊ココログガイドで紹介されることになりました。
3月6日追記
「2005年に読んだ本は90冊! という LIN さんの読書日記。
読んだ本の感想だけでなく、「本」というメディアへの想いもたっぷりと綴られています」
と書いていただきました。
週刊ココログガイド担当者様、ありがとうございました。


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