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October 07, 2006

『わたしの名は紅』byオルハン・パムク

わたしの名は「紅」
わたしの名は「紅」

今年のノーベル文学賞予想オッズで1番人気の作家の作品。
「わたしは屍」「わたしの名はカラ」「あたしの名はエステル」…
章のタイトル通り、章ごとに語り手が変わる。
全部で59章、600ページ、長かった_| ̄|○

舞台は中世のオスマン・トルコ帝国の都市、イスタンブル。
「飛んでイスタンブ~ル♪by庄野真代」ですね。(古っ)
冒頭で一人の細密画師が殺される。
その犯人さがしをしつつ、
「絵画はアラーのためにある」というイスラムの考えを守ろうとする保守派と
西洋絵画の様式を取り入れようとする革新派の争いについて描く。
また、そこに、12年ぶりにイスタンブルにもどってきたカラと
人妻シェキュレとの恋の行方もからんでいく。

宗教をテーマにしたミステリーということでは
ウンベルト・エーコの『薔薇の名前』を思い起こすし、
延々と細密画の物語が語られるあたりは
タロットカードを題材にして物語を語る
カルヴィーノの『宿命の交わる城』を思い出す。

前半はおもしろくてどんどん読み進むのだが
後半はやや、だれる。
いよいよ、犯人さがしが佳境にはいってきた時に
名人オスマンが、また、延々と細密画の説明をする箇所は
どうなのだろうか。
絵の説明ばかり、延々と2ページも3ページもやられても…

もっとトルコの歴史や、ヒュスレヴとシリンの物語に代表される
中近東の有名な挿話について知り
ここに書かれていた細密画を見たうえで、再読してみたい。

この本の出版社、藤原書店のHPにおける解説

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Comments

オルハン・パムク、、私も読みたい本リストに入っています。
(で、なかなか読めていない(汗&泣))
で、ちょっと前、「雪」ってのも出ましたね。
(当然、未読)
これら、藤原書店なんですよ、、。
ブローデルの「地中海」
(当然、未読)
っていう、凄い骨のある壮大な歴史書を
赤字覚悟で出して出版界を唖然と言わしめた、、、。
 ちょっと嬉しくなって、書き込みしてしまいました。  

Posted by: indi-book | October 08, 2006 at 18:56

>indi-bookさん
わーい、この本に反応してくださって嬉しいです。
そうそう『雪』もおもしろそうなんですよ。
『わたしの名は紅』に比べ、より恋愛風味が強くなっているようです。
>赤字覚悟で出して
いまどき、そんな気骨のある出版社があったなんて!すばらしい!
でも、オルハン・パムクがノーベル賞を受賞したら、
いっきに赤字解消かも!?
ブローデルの『地中海』すごくおもしろそうです。
『ブローデル地中海入門』なんていう本もありました。
まずは、これから読んでみようかな。

Posted by: LIN | October 09, 2006 at 10:35

LINんさん、こんにちは
うおおお、ブローデルの『地中海』
これ、ここ二週間ほど、ずっと思い出そうとしていて、どうしてもおもいだせなかったんです。indi-bookさん(はじめまして)思い出させて頂きまして、ありがとうございます。

それにしても気骨のある出版社なんですねー。ますます『地中海』欲しくなりました。でも、難しくて読めないかなあ。読む読まないに関わらず所有欲をそそられます。
この出版社を応援する意味でオルハン・パムクがノーベル賞を受賞したらいいですねー。でもこういうオッズって一番になったら、一番受賞しないような気もするのですが。
春樹さんにもとってもらいたいしなあ。で、受賞会場で脳減る賞の下らないギャグを言って欲しいです。

Posted by: kyokyom | October 11, 2006 at 21:03

>kyokyomさん
どういう経過があってブローデルの『地中海』を思い出したかったの?
気になります。
実は私もここ数年、ずっと思い出せなかったゲームの名前が
ネットのある書き込みにより判明してすっきりしたところです。
さっそく中古品で買おうとしたら、希少品らしくて、ン万円の値段がついてる(つД`)
復刻版、出してほしい…
いよいよノーベル文学賞、今日、発表ですね。
非国民のようですが、私としては、村上春樹より、
せっかく読んだのでオルハン・パムクに受賞してほしい。
でも受賞してもしなくても、オルハン・パムクはオススメですよ。

Posted by: LIN | October 12, 2006 at 09:23

LINさん
いやあ、たいした経緯ではないのです。アマゾンで何か面白そうな歴史の本がないかなあって適当に見ていたらたまたま見つけました。だけど、名前を忘れてしまいまして・・・ブローデルどころか、『地中海』なんて単純この上ない書名まで忘れてしまうのだから、どうかしてますね(笑)

LINさんの探していたゲームってなんでしょう。ひょっとして伝説のばかゲー『超兄貴』・・・なわけないですね。

ノーベル文学賞、今日発表だったんですねー。全然知りませんでした。僕は春樹さんがノーベル賞とったら、何か面白いこと書いてくれるかなあと思ったくらいで基本的にはどうでもいいかなあ。

うおお、オススメ頂きありがとうございます。
それにしても「本を読む人々。」もやっていると、読みたい本が増えまくりです。と言いつつ、最近は落ち着いたもので、自分の読みたい本がどういったものか解ってきたような気がします。

Posted by: kyokyom | October 12, 2006 at 18:46

予想的中ですね。
私もさっそく読んでみます。
読了は2ヶ月先か(笑)

Posted by: uota | October 12, 2006 at 20:54

>kyokyomさん
やりました!ノーベル文学賞!
って私は本人じゃないけど(笑)
Amazonなんて書影がなかったのに、いきなり書影がついたから、
私が手動で貼った画像とだぶっちゃってるし(笑)
この間まで、楽勝で24時間以内発送だったのに、
もう1~2週間以内発送になってたりします。
そんな中、藤原書店のHPでは、
一応、オルハン・パムクがノーベル賞受賞をしたことを書いてはいますが、
トップニュースが「後藤新平の会HP開設」というのが
好感が持てます(笑)
ゲームは「インクレディブルマシーン」というパズルゲームです。
http://www.ne.jp/asahi/sawachin/sawachin/pc/98/incredible.htm
ひとことでいうと、ピタゴラスイッチをゲームにした感じです。

Posted by: LIN | October 13, 2006 at 10:23

>uotaさん
予想的中といっても、オッズ一番人気ですから(笑)
私はつねづね、競馬で一番人気の馬を買うような男を軽蔑しているのですが
そんなことはいえなくなってしまいました(笑)
uotaさんの感想、楽しみにしています。
私はuotaさんが紹介されていたアンナ・ポリトコフスカヤの著書が
読みたいと思っているのですが、今、Amazonでは1~2週間以内発送なので
もう少し落ち着いたら買おうと思ってます。

Posted by: LIN | October 13, 2006 at 10:27

LINさん、こんにちは、、
この場をお借りしてkyokyomさん、はじめまして、、。
ブローデルの「地中海」思い出せてよかったですね、、、。
これ、分量も凄い本なので、かなり気合いいれないといけない感じです。
 LINさん、ノーベル文学賞やりましたね、、。
赤字解消かも??
って、赤字かどうかもしりませんが、、、。
では、、、。

Posted by: indi-book | October 15, 2006 at 19:27

>indi-bookさん
ノーベル賞、やりました!
是非、藤原書店さんには、『わたしの名は紅』で儲かったお金を
埋もれた名作の発掘に使っていただきたいですよね。
『地中海』も興味があるのですが、全5巻か、うーん…

Posted by: LIN | October 16, 2006 at 11:06

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