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October 28, 2006

地理や歴史が粗末にされていいのだろうか?

●今週、読んだ本
『猫とともに去りぬ』byロダーリ
猫とともに去りぬ
光文社古典新訳文庫の1冊。
爆笑奇想天外ファンタジー短編集。
笑えるんだけど社会風刺的内容だったりもする。
カルパ星からやってきた宇宙人がピサの斜塔を奪う物語
「ピサの斜塔をめぐるおかしな物語」とか
魚が釣れるようになるおまじないのために
何度も人生をやりなおす男の話
「ガリバルディ橋の釣り人」あたりが好き。

『喪失の国、日本』byM.K.シャルマ
喪失の国、日本―インド・エリートビジネスマンの「日本体験記」
インド・エリートビジネスマンの日本体験記。
「ホントにインドの人が書いたの?」と思うくらい
日本のことがよくわかっている。
前半は、シャルマ氏の失敗談が中心で爆笑なんだけれど
後半は、三島由紀夫論や日本人の平和観への提言など
かなりシビアな内容になってくる。
オススメ。

『宇宙の果てのレストラン』byダグラス・アダムス
宇宙の果てのレストラン
「銀河ヒッチハイクガイド」シリーズ、第2弾。
銀河バイパス建設のため、ある日、突然、地球が消滅。
最後の生き残りである平凡な英国人アーサーは
たまたま地球にいた宇宙人フォードと宇宙をヒッチハイクするはめに…
今回は爆笑というより、哲学的だったかな。
憂鬱なロボット、マーヴィン、最高。

●マルクスの本
いろいろ買って、読んでいるんだけど、さっぱりわからん。
『カール・マルクス』by吉本隆明
『今こそマルクスを読み返す』by廣松渉
『マルクスの使いみち』by稲葉振一郎他
『資本論』byマルクス

●エカテリーナとポチョムキン
Ekaterina

日テレで放送された「女帝エカテリーナ 愛のエルミタージュ」を
後半だけ見ることができた。
番組案内人である山口智子が好きなのです♪
番組ではポチョムキンとエカテリーナとの間でかわされた
1162通に及ぶ手紙を独自に翻訳。
そして山口智子はその足跡をたずね、ロシアを旅する。
わ!以前、放送された「山口智子 ゴッホへの旅」が12月にDVD化だって。
買う、買う。
山口智子の旅シリーズ 山口智子 ゴッホへの旅 ~私は、日本人の眼を持ちたい~
山口智子の旅シリーズ 山口智子 ゴッホへの旅 ~私は、日本人の眼を持ちたい~

今回のも、早速、本を買いました。

Koibumi

●地理と歴史
高校での必修科目の履修漏れが問題になっているけれど、
何が残念って、受験のために、地理や歴史が犠牲になっているということ。
私が学生の頃も、歴史ってさーっと全体をなぞるだけで、
深くは勉強できなかったんだけど、
あの頃、地理や歴史の楽しさがわかっていれば、
人生が違っていただろうなあとふと思う。

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October 26, 2006

たらいまわしTB企画
第28回「あなたの街が舞台となった本」

Tara28d

たら本です。
どなたでも参加できるTB企画。
テーマに沿った本を紹介する記事を書き、
主催者さんや他の参加者にトラックバックやコメントしてね。
今回の主催は「きみ駒、ほっこり」のきみ駒さんです。

さて今回のお題は「あなたの街が舞台となった本」です。
副タイトルは「お国自慢大会!」(*^ ○ ^*)
自分がよく知っている、慣れ親しんだ街が舞台となった物語は、
思い入れが5割増しになるように思いませんか?
その土地の空気とか温度とか匂いとか、
そういうのがダイレクトに感じられるからかもしれませんね。
またその街の言葉が、素直に胸に響くからかもしれません。
このお題を思い付いたのは、単純に「皆さん、どこの人なんだろう?」って
興味を持ったから。
でももちろん「その街」は、あなたの生まれ故郷でもいいし、
今住んでいる場所でもいいし、かつて訪れた思い出深い土地でもかまいません。
本とともに、その街に対する思い入れやなんかも教えて頂ければ
嬉しく思います。

困った…
私は生まれは東京で育ちが千葉県。
そして母が房総出身なので
千葉県(特に房総)への思いいれは強いのだけれど
千葉ってこれといった作品がないんですよねえ。
有名な作品というと
「矢切りの渡し」を舞台にした伊藤左千夫の『野菊の墓』とか
滝沢馬琴の『南総里美八犬伝』あたりかなあ。

野菊の墓

現代語訳 南総里見八犬伝 上

あ、高村薫さんの『晴子情歌』の表紙は
重要文化財に指定されている青木繁の「海の幸」という絵なんですが、
これは青木繁が房総の布良で遊んだ体験をもとに制作したものです。
『晴子情歌』自体は、津軽の話ですが…

Uminosachi

晴子情歌 上

夏目漱石の『木屑録』は、学生だった漱石が23歳の夏休みに
友人4人と房総旅行に出掛け、その見聞をしるした漢文紀行です。
私が読みたいなあと思っているのはこの本。

漱石の夏やすみ―房総紀行『木屑録』

そういえば、内田百けんの『第三阿房列車』も房総への旅ですよね。
読まなきゃ。

第三阿房列車

ウチの母が好きなんですけど、
俳人で鈴木真砂女さんが鴨川のご出身でいらっしゃいます。

人悲します恋をして

私自身が、今、小説に興味をなくしているので、
何とも歯切れの悪い文章になってしまいました。
私が今、千葉のことで関心があるのは
千葉と神話の関係です。
千葉には、香取神宮と安房神社という神社があるのですが、
どちらも格式の高い神社なんですね。
平安時代に、「神宮」の称号で呼ばれていたのは、
延喜式によると伊勢神宮・鹿島神宮・香取神宮の3社だけだったそうです。
そして安房神社はその香取神宮より、格式が高かった時代があったらしいのです。
海人族との関係とか、平将門の乱とか、そのあたりも気になるところ。

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October 23, 2006

『グラン・ヴァカンス』by飛浩隆

グラン・ヴァカンス―廃園の天使〈1〉

仮想リゾート<夏の区界>。
南欧の港町を模したそこでは、
ゲストである人間の訪問が途絶えてから1000年、
取り残されたAI(人工知能、ゲームキャラクターのようなもの)たちが
永遠に続く夏を過ごしていた。
だが、それは突如として終焉のときを迎える。

家庭の事情により、田舎の親戚の家へ預けられた主人公の「ぼく」(プレイヤー)が、
夏休みの一ヶ月間、昆虫採集や探検、人々との触れ合いをして行く
というゲームがあるんです。
このゲームにはバグがあって、それが起きると、
日記の日付が8月32日、33日…とありえない日数に進んで行き、
登場人物のグラフィックがおかしくなる、家にも外にも人が誰もいなくなる…
この小説を読んで、それを思い出しましたね。
そのゲーム「ぼくのなつやすみ」+変態エロゲーム+戦闘ゲームって感じ?(笑)
今後の展開を考えると、『指輪物語』的でもある。

そういうわけで、前半は、自分がゲームプレイヤーとなり
ゲーム画面を見ているような気分なので、
ジュールたちが箱庭でうろちょろしているようにしか見えず、
なかなか、はまれなかった。
(読むのをやめようとさえ思った)
そして、中間あたりの、うさぎのスーシーのエピソードが…がーん!!!
不快だ。
小説とはいえ、こういう話は好きじゃない。
私は小説といえども、非倫理的なことが許せない。
そういう理由で、評判がいいカズオ・イシグロの
『わたしを離さないで』が読めなかったりするんですが…
後半も、残虐なストーリーが次から次へと。
そもそも「鉱泉ホテル」の役割が不愉快なわけで。

でもシリーズ第2巻の『ラギッド・ガール』も読んでしまうと思う。
私は相当、不快ではありましたが、でもオススメ。

<関連記事>
『象られた力』by飛浩隆

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October 21, 2006

あの陶芸家は誰?

金曜日の深夜、ぼーっと見ていたTV。
それは陶芸家を紹介する番組で、
彼が作ったというコーヒーカップは
カップより持ち手の方が大きい。
皿もごつごつしていて、皿というより土のかたまりみたいで
模様も、そのへんで拾ってきた廃材を押しつけてつけている。
私はひとめで、その器が気に入ってしまって、ほしくなって
翌日、パソコンでいろいろ検索したのだけれど、
結局、誰だったかわからない。
確か中国人っぽいお名前だったような気がする。
今、NHKに問い合わせてはいるんだけれど教えてくれるかなあ。

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Glasspen

昨夜は山口智子が「未来創造堂」という番組で
「最近、江戸の職人芸にはまっている」と
箸とガラスペンを紹介していた。
五角形や八角形の箸があって、
持つと、五角形はごつい感じで、八角形は優しい感じらしい。
箸の形なんて考えたこともなかった。
今度は意識して買ってみよう。
ガラスペンは、そもそも、日本の風鈴職人さんが作ったものなのだそうだ。
(イタリアじゃない)
その技術たるやすごくて、一度、インクに浸したら、
ハガキ1枚は軽く書けちゃうらしい。
すごい!ほしい!

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松本零士が、槇原敬之に「銀河鉄道999」のセリフを無断使用していると
抗議しているが、
今度はゲド戦記の挿入歌「テルーの唄」が朔太郎の詩に酷似しているらしい。
(現代詩作家の荒川洋治さんが月刊誌「諸君!」11月号で告発)
私は、「銀河鉄道999」については、松本零士の方が騒ぎすぎだと思っているが、
「テルーの唄」は、ちょっとずつ変えているあたりが、
むしろ意識的にやっているような気がする。
「こころをばなににたとへん」/「心を何にたとえよう」
「音なき音のあゆむひびきに」/「音も途絶えた風の中」
「たえて物言ふことなければ」/「絶えて物言うこともなく」

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Kareinaru

来年、「華麗なる一族」がドラマ化されるけれど、
キムタクが主役って勘弁してほしい。
恋愛ドラマや青春ドラマで、ジャニーズが主役なのは目をつぶろう。
が、大人が見るに耐えうる社会派ドラマだけは、
本物の役者を使ってほしい…(佐藤浩一とかさあ)

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<最近の読書>

今こそマルクスを読み返す

アガサ・クリスティとか松本清張とか。
推理小説はネタばれになるから記事を書きにくいよねえ。
読書中は『今こそマルクスを読み返す』by廣松渉
マルクスっていまだに全集は出ていないんだそうです。
大月書店から出版されている“全集”は
あくまでも“著作集”なんだそうです。
今まで、出版されているものは、
かなりフィルターのかかった編集がなされているので
(都合の悪いものは隠して出版しないとか)
それらを読んで「今さら、マルクス?」なんて
いっちゃいけないみたいですよ。

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October 17, 2006

『ららら科學の子』by矢作俊彦

ららら科學の子

男は殺人未遂に問われ、中国に密航した。
文化大革命、下放をへて帰還した。
「彼」は30年ぶりの日本に何を見たのか。
携帯電話に戸惑い、不思議な女子高生に付きまとわれ、
変貌した街並をひたすら彷徨する。
1968年の「今」から未来世紀の東京へ…。(表紙より)

主人公が、30年ぶりの東京の街を見てまわり、
昔はこうだった、ああだったというのが
ノスタルジックで説教くさい。
バーで酔ったオヤジがいいそうな話。
ホテルの部屋から外出できなくなった主人公が、
借りてきてほしいと頼むビデオが
「博士の異常な愛情」「加山雄三が殺し屋を演じた映画」
「ヤアヤアヤア・ビートルズ」「気狂いピエロ」
だったりする。

乾いた文体は、片岡義男に似ていると思った。
“傑”というベトナム系中国人は、高村薫の『李歐』を思い出させた。

文化大革命の頃、中国がどういう状態だったかというあたりは
おもしろく読めた。
その中国と比較した日本はポリシーのないアホみたいな国に見えた。
いや、著者はわざと、そういう風に書いているのだろう。
この作品は「文学界」で連載されていたものであるが、
著者は米国における同時多発テロの影響で一時執筆を断念したという。
その時はどんな気持ちでいたのだろう?
やはり反米のままだったのだろうか?
帯に「映画化決定」と書いてあるが主演は誰だろう?

主人公が中国に密航する前に、妹にせがまれて買う本が
ケストナーの『点子ちゃんとアントン』である。
それで納得。
『スズキさんの休息と遍歴』が、道理で、ケストナーの『五月三十五日』に
似ているわけだ。
矢作さんはケストナー好きだったのですね。

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October 14, 2006

脱小説宣言

ブリジット・ジョーンズの日記

映画「ブリジット・ジョーンズの日記」(パート1の方)を見た(今頃!)
小説の『ブリジット・ジョーンズの日記』フランス語版を持っているのだが
これで少しは翻訳しやすくなるだろうか。
私はつきあうなら、いうまでもなくもちろん、誠実なマーク・ダーシーだけれど
退屈な男というのも、つきあいだすとやっかいではある。
ところで、これって、ジェーン・オースティンの『高慢と偏見』のパロディなんですって!?

ららら科學の子

読書中は矢作俊彦『ららら科学の子』
主人公が街をうろつくシーンがやたら多くてだれるのですが、
悪くはない。
高村薫の『李歐』が頭に浮かんだ。
感想は近いうちに…

編集者の石原正康さんがゲストだった「プロフェッショナル~仕事の流儀~」
印象的だったことば。
「我々が感動を人に話したくなるのは脳の進化。
人間一人の体験をみんなでシェアした方が人類がレベルアップできるから。」(茂木)
「優れた文学は読んだ人間に、“オマエはこのままでいいのか”と問うものである。
だから文学は危険、猛毒である。」(石原)

本の読み方を変えようかと思っている。
読書における小説の割合をぐっと減らすつもりだ。
好きな作家の小説やミステリー、気になる作品は読むけれど
それ以外はばっさり斬る。
小説以外で読みたい本がたくさんあるのだ。
ある人に、強力に小説を読むことをすすめられ、
2004年から年間100冊弱のペースで読んできた。
が、「結局、小説は虚構に過ぎない」という思いがぬぐえない。
もちろん、出会えてよかったと思う作家もいる。
でも、それはほとんど死んだ作家ばかりで
生きている作家でいいと思うのはひとにぎりだ。
そんなわけで、小説の記事は減ります。
あ、ブログはやめません(笑)
小説の感想を期待して、このブログを見にきてくださる方は
そういうわけであしからず。

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October 12, 2006

“和もの”か“翻訳もの”か?

本好きのためのSNS「本を読む人々。」
動きが落ち着きつつある。
参加人数は増えているのに、なぜかコミュニティの書き込みは
それほど増えていないという…(笑)
コミュニティで積極的に知らない人と語りあうよりも
日記を書いたり、
あくまでも知っている人同士だけでもりあがるというのが
日本人気質なのかなあ。

ホンヤクモンスキというコミュ(翻訳もの好きな人々が集まったコミュ)では
「“和もの”か?“翻訳もの”か?」という議論があって
それがちょっとおもしろかった。
もっと議論してほしかったのに沈静化してしまった(笑)
日本語の美しさを訴える“和もの”好きのみなさんと
堀江敏幸の存在を知らなかったというホンヤクモンスキのみなさん。
私も、そんなに“翻訳もの”を読んでいるというわけではないけれど、
“和もの”に失望している今、“翻訳もの”を読むしかないかという感じ。
“和もの”も昭和の作家はいいけど、平成の作家がねえ…
そんな私は松本清張を読書中。
アガサ・クリスティ全巻読破プロジェクト展開中なのだが、
松本清張も全巻読破をめざしちゃおうか!?

~「本を読む人々。」で紹介されて気になった本~
『作家の値うち』by福田和也
『アフガニスタンの仏像は破壊されたのではない恥辱のあまり崩れ落ちたのだ』
byモフセン・マフマルバフ
『散歩のとき何か食べたくなって』by池波正太郎
『火の路』by松本清張

●今夜のオススメTV番組
Sigotonoryugi

今夜の「プロフェッショナル~仕事の流儀」は編集者の石原正康さん
「プロフェッショナル~仕事の流儀」はNHKで木曜日、22時から放送されている番組。
脳科学者茂木健一郎さんが司会で、
第一線で活躍するプロの仕事に密着するドキュメンタリー。
今夜のゲストは編集者の石原正康さん。
村上龍「13歳のハローワーク」や天童荒太「永遠の仔」など
ミリオンセラーを連発してきた石原さんだが
編集者の勝負どころは、原稿を最初に読んだ後に告げる言葉と、
作家が書けなくなったときにどうするかという2つだという。

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October 10, 2006

『神殺しの日本~反時代的密語』by梅原猛

神殺しの日本―反時代的密語

前半は朝日新聞で連載していた「反時代的蜜語」をまとめたもの。
後半は日本経済新聞で連載していた「私の履歴書」を加筆修正したもの。

「私の履歴書」はいわば自伝なので、
あまりおもしろくなさそうだなあと思っていたのが
これが予想に反して、おもしろかったのである。
夜更かしして一気読みしてしまった。
生後すぐにお母様を亡くされて、養父母に育てられたいきさつ、
京大哲学科で学んだ西洋哲学のこと、
本当は作家になりたかったこと、
京都市立芸術大学に就職してすぐ、
大学移転問題で京都市と闘ったこと。
どれも感動した。
梅原さんご自身は、「文章が下手だから作家はあきらめた」と
書いていらっしゃるが、いやいや、文章がうまいのである。
梅原さんは、10代の頃、川端康成に夢中になったそうだが、
その後、川端の方から、梅原さんの『地獄の思想』を読み
会いたいといってくるくらいですから。

前半の「反時代的蜜語」では
「仏教の道徳を中心にして、儒教の人間への信頼、
神道の自然崇拝、キリスト教の希望などを総合した
新しい道徳体系の樹立が必要不可欠である。」
と書かれている。
特に、道徳が大事だということを、梅原さんは繰り返しいっている。
アニミズム、柳田國男、西田哲学などにも触れている。
梅原さんにはまだ二つの大きな学問的課題があるという。
「どれだけの時間が残されているか」と書いていらっしゃるが
長生きして、がんがん、書いてほしい。

<読書メモ>
22
キリスト教、ユダヤ教、イスラム教においては
殺していけないのは人間にかぎられ、
しかも同じ神を信じる人間のみである。
しかし仏教では、殺していけないものは人間ばかりか、
動物はもちろん植物をも含む生きとし生けるものすべてに及ぶ。

93
一神教は人間のみが神の似姿である理性をもつことによって
他の動植物よりはるかにすぐれていて、
動植物に対する生殺与奪の権を与えられているという考えをもつ。

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October 07, 2006

芋たこなんきんは私も好きだ

今週は時間があると、本好きのためのSNS「本を読む人々。」
にアクセスしていたような気がする…(^^;
ブログに比べて、内容が濃い。
ブログはどうしても管理人とコメントをくれた人と1対1の会話になりがちだが
SNSは井戸端会議なのでおもしろい。
ただ、どんどん、本を薦められるので、あおられますね(笑)
あれもこれも読まなくちゃと慌ててしまう。
ちょっと冷静にならねば。

●今週読んだ本、これから読む本
ノーベル文学賞ノミネート作家オルハン・パムクの
『わたしの名は紅』を読み終えました。
レビューはコチラ
今日は『暴かれた9.11疑惑の真相』を読む予定。

●今週、手に入れた本
『暴かれた9.11疑惑の真相』byベンジャミン フルフォード
暴かれた9.11疑惑の真相
疑惑映像収録DVD付きで、9・11の真実を暴くという本。

『家守綺譚』by梨木香歩
家守綺譚
普段、私が読まない傾向の本ではあるのですが、
あまりに、みなさんがいいとおっしゃっているので。

『宇宙の果てのレストラン』byダグラス・アダムス
銀河ヒッチハイク・ガイド宇宙の果てのレストラン宇宙クリケット大戦争さようなら、いままで魚をありがとうほとんど無害

シリーズ第1作『銀河ヒッチハイク・ガイド』を読み終えたばかりですが
おもしろくて、笑いころげてしまいました。
銀河バイパス建設のために、ある日、突然、地球が消滅するところから
物語は始まります。
地球が消滅するというのに、どこかおっとりしているアーサーがおかしいです。

『神殺しの日本』by梅原猛
神殺しの日本―反時代的密語
梅原センセイの最新エッセイ。
行動した80年を回顧する自伝も収録。
そんな!人生を振り返るなんて、梅原センセイらしくない。
もっともっと書き続けてほしい。

『文芸時評という感想』by荒川洋治
文芸時評という感想
「本を読む人々。」で薦めていただいた本。
小林秀雄賞受賞作ということで即買い。

『黒い時計の旅』byスティーヴ エリクソン
黒い時計の旅

白水Uブックスとか新潮クレストブックスシリーズとか
もっと読みたいのだけれど、なかなか手がまわらない。
これはどなたもが絶賛している本。

●芋たこなんきんは私も好きだ
Imotako

NHKの朝の連ドラなんて、普段は見ないのだが
10月から始まった「芋たこなんきん」はおもしろい。
作家の田辺聖子さんをモデルにしたドラマである。
主役の藤山直美さんがさすがにうまい。
主役がベテランだとドラマにも迫力が出ますね。
実はかもかのおっちゃん役の國村隼さんも大好き♪

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『わたしの名は紅』byオルハン・パムク

わたしの名は「紅」
わたしの名は「紅」

今年のノーベル文学賞予想オッズで1番人気の作家の作品。
「わたしは屍」「わたしの名はカラ」「あたしの名はエステル」…
章のタイトル通り、章ごとに語り手が変わる。
全部で59章、600ページ、長かった_| ̄|○

舞台は中世のオスマン・トルコ帝国の都市、イスタンブル。
「飛んでイスタンブ~ル♪by庄野真代」ですね。(古っ)
冒頭で一人の細密画師が殺される。
その犯人さがしをしつつ、
「絵画はアラーのためにある」というイスラムの考えを守ろうとする保守派と
西洋絵画の様式を取り入れようとする革新派の争いについて描く。
また、そこに、12年ぶりにイスタンブルにもどってきたカラと
人妻シェキュレとの恋の行方もからんでいく。

宗教をテーマにしたミステリーということでは
ウンベルト・エーコの『薔薇の名前』を思い起こすし、
延々と細密画の物語が語られるあたりは
タロットカードを題材にして物語を語る
カルヴィーノの『宿命の交わる城』を思い出す。

前半はおもしろくてどんどん読み進むのだが
後半はやや、だれる。
いよいよ、犯人さがしが佳境にはいってきた時に
名人オスマンが、また、延々と細密画の説明をする箇所は
どうなのだろうか。
絵の説明ばかり、延々と2ページも3ページもやられても…

もっとトルコの歴史や、ヒュスレヴとシリンの物語に代表される
中近東の有名な挿話について知り
ここに書かれていた細密画を見たうえで、再読してみたい。

この本の出版社、藤原書店のHPにおける解説

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October 03, 2006

本を読む人々

本好きのためのSNS「本を読む人々。」
もりあがってます。
mixiは、人数が増えすぎてしまったのか
書きこみが活発とはいえないコミュもたくさんあります。
が、この「本を読む人々。」は、始まったばかりで
書きこみも活発です。
現在、コミュニティの数は51。
本好きの方は、是非、ご参加くださいませ。

~コミュニティ一覧~
小川洋子
コドモもオトナも
阿部和重
村上春樹
村上龍
京極夏彦
海外SFが好き
絵本が好き
ブックカバー
文庫好き。
直木賞
芥川賞
カートに入れる?
ノンフィクション
日本ファンタジーノベル大賞
佐々木丸美
東野圭吾
高村薫
歴史ミステリー小説をさがせ
この本を読め!
角田光代
宮部みゆき
スティーヴン・キング
アイザック・アシモフ
積読
絲山秋子
浅田次郎
ぷち歩行祭@東京
図書館で借ります
よしもとばなな
アガサ・クリスティ
ホンヤクモンスキ
こんな本ありませんか。
米澤穂信
おはようございます
映像化された小説・漫画について語るコミュニティ
山本文緒
□島田荘司□
森雅裕
ここでお友達を増やす。
古川日出男
町田康
江國香織
ブログやってます
若竹七海
mixiもやってます
金城一紀
恩田陸
三浦しをん
伊坂幸太郎

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『ラー』by高野史緒

ラー

三浦しをんの『三四郎はそれから門を出た』に

ピラミッドの謎を知りたいがためにタイムマシンを作った
ジェディ(ピラミッドおたくの中年男性)は、
古代エジプトの地で信じられないものを目撃する。
建設途中であるはずのピラミッドが、
なぜか「発掘中」でだったのだ。
古代エジプト人たちは、砂に埋もれたピラミッドを
必死に掘り返しているところである。

と紹介されていて、その設定にひかれ購入。

設定は好みなのですが、登場人物がベタ。
読んでいるうちに、少女漫画の絵が思い浮かんでしまう。
男なのに、おじさんなのに、瞳の中で星がキラキラしている少女漫画。
少女漫画で描かれるおじさんって、本物のおじさんとはかけ離れているでしょう?
主人公のジェディはそんな感じ。
それから、作者が「エジプトはこんなもんだろう」と考えているイメージが貧困。
風景のスケールが小さい。
王位更新の儀式セド祭なんて、町の盆踊りくらいのスケールしかない。
そのくせ、毒には「ウエケドウ」、心理には「マアト」と、冥界には「ドウアト」と
それっぽいふりがなをいっぱいつけているのがうざい。
「そう、判る。
視覚に頼らなくても、瞳を閉じると、その輝く印象は逆転し、
空はどこまでも軽く、遠く、淡い白の印象となり…」
といった、著者自身が自分の文章に酔ってしまっている描写もうざい。
そして、時間跳躍にタイムマシンを使うのがあまりに安易。
時間跳躍をどうやったら読者に不自然さを感じさせないかが
SF作家の腕の見せどころじゃないか!

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October 01, 2006

有能な若い人が熱心であるのはマーケティングだ

●井沢元彦著『世界の宗教と戦争講座』の感想をUPしました。

●買った本
『現代落語論』by立川談志
落語論〈1〉現代落語論
TVで桂文珍師匠が紹介していたので。
落語家のバイブルらしいです。

『わたしの名は紅』byオルハン・パムク
今年のノーベル文学賞予想オッズで1番人気の作家の作品。
(ちなみに村上春樹は18番目の34倍。)
イスタンブルで展開する細密画師たちの苦悩と葛藤を描く
歴史ミステリー小説。

●ほぼ日刊イトイ新聞の“今日のダーリン”より

京都で、ちょうど仕事で来ていた旧い友人に会いました。
なるほどねー、とひざを打つようなことばを聞きました。

友人は、映画のベテランプロデューサーなのですが、
このごろの「若いいいやつ」について、
こんな言い方をしたのでした。
「こいつはいいな、とか、
この子はできるな、というやつは時々いるんだよね。
だけど、そういう子の考えていることが、
『成功』ばっかりなんだよねぇ」
いわゆるシンデレラストーリーとか、
『成りあがり』の世界とか、一攫千金とか、
悪いことだとは言えないのですが、
なんかちがうような気がする、と。

いい映画をつくりたい、
手応えのある現場に参加していたい、
自分たちがどういう映画に興味を持ったか、
どんな監督にやられたと思ったか‥‥。
無駄かもしれないそういう話の明け暮れが、
「映画人」「テレビ人」という人間をつくっていく。
かつては、そういうものだったんですよね。
いまは、それよりも「当て方」「成功」の話に、
なによりも熱心になっている。
有能な若い人が、熱心であるのはマーケティングだと。

「それだと、枯れていっちゃうんだよね」。
あああ、その感じ、わかるなぁと思いました。
自分の手帳に書いておくだけでなく、もっと伝えたくて、
ここにも「公開メモ」として置いておきます。

●今、読んでいる本
『ラー』by高野史緒
ラー

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『世界の宗教と戦争講座』by井沢元彦

世界の宗教と戦争講座

「和」、「ユダヤ教」、「キリスト教」、「イスラム教」、
「仏教」、「神道」、「儒教」
の7つの章に分かれています。
日本人は「宗教」というと「うえーっ」という反応になりがちですが
自分は信じないまでも、世界を理解するために
知識として知っておいた方がいいと思います。
国民のほとんどが「無宗教」なんて、
世界の中でもほぼ日本だけといってもいいのですから。

この本によれば、海外で、宗教について聞かれたら
とりあえず「無宗教」といわず、「Buddhist(仏教徒)」といっておくと
いいらしいです。
海外で「無宗教」というと
「神をもおそれぬ悪魔」と思われるみたいなので。

<読書メモ>
126
ソ連のポーランド弾圧が厳しくなった頃に、
ヴァチカンは敢えてポーランド人から教皇を選んだのです。
それが前教皇ヨハネ・パウロ2世です。
(ええっ!そうだったんだ!
じゃあ、今の教皇が選ばれた理由にもそういう裏があるのだろうか)

200
日本には怨霊思想というものがあるが、
仏教というのは輪廻転生の世界なので
「霊」の存在は認めていない。

257
日本人は「言霊」を信じており、
言ったことに呼応して何かが起こると思っている。
太平洋戦争が始まる前
「このまま日本がアメリカと戦争をやると負けるからよせ」とは、
軍部が力を持つ以前からいえなかった。
言霊の生きている社会では、本当の意味の言論の自由はない。

261
キリスト教式結婚式の
「汝は病の時も健やかなる時も死が二人を分かつまで…」
という誓いのことばは全然、ロマンチックではない。
なぜなら、それは
「夫婦というのは99%以上の確率でどちらか一方が先に死にます。
だから残された者の身の振り方についてきちっと決めておきましょう。」
といっているようなものだから。
日本人が結婚の時にいう言葉は祝詞だけなので、
こういうことをいうことは忌み嫌われる。
(これは笑った。確かに結婚式でこんなあいさつをする日本人はいない。)

264
平和憲法も実は祝詞。
平和、平和といってさえいれば、具体的に平和を護る手段や組織がなくても
平和が達成できるという「言霊」信仰があるからです。
(『憲法九条を世界遺産に』という本を読んだばかりなので、
これはショック、でも事実だ。)

316
官僚というのは、「その地位につきたい、官僚になりたい」ということが目的。
ですからなったときに、何もビジョンがないわけです。
官僚を目指す人は、小さい頃から試験で人を蹴落として
一番になるということを考えて育ちます。

教科書以外の発想ができない。

SF(科学)=反宗教なのだろうか!?

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