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June 09, 2007

『エムズワース卿の受難録』『黒猫・黄金虫』『奇術師』『パンプルムース氏のおすすめ料理』「マーズ・アタック」「情婦」

●今週読んだ本
エムズワース卿の受難録―P.G.ウッドハウス選集〈2〉
エムズワース卿の受難録―P.G.ウッドハウス選集〈2〉

ブランディング城城主であるエムズワース伯爵。
大好きな花をながめ豚を愛し、のんびり暮らしたいのに
周囲の人間が、次々と問題を引き起こす。
それに巻き込まれてしまう伯爵。
城主なのだから、一番偉いはずなのに、
妹に怒鳴られては、しゅんとして、
庭師に「やめる」とおどかされてはおろおろする。
何と愛らしい!
私はこういうおっとりした男に弱い。
後半3分の1にあたる「フレディの航海日記」と
「天翔けるフレッド叔父さん」に伯爵が登場しないのが残念。
これは「文藝春秋のP・G・ウッドハウス選集シリーズ2」なのだが
シリーズ3となる『マリナー氏の冒険記(仮)』は来月、刊行予定。

『黒猫・黄金虫』byエドガー・アラン・ポー
黒猫・黄金虫

「黒猫」と「メールストロムの旋渦」は既に読んでいたので
残りの作品を読んだ。
「アッシャー家の崩壊」がすごくよかった。
足元から寒々としてきた。
「黄金虫」もおもしろかった。
世界初の暗号小説らしい。
積んである創元推理文庫のポー全集も読まねば。

〈プラチナファンタジイ〉 奇術師
〈プラチナファンタジイ〉 奇術師

『双生児』に続きプリースト2作品目。
私はこの著者の作品の楽しみ方がわからないかもしれない。
著者がトリックのために、登場人物を好きなように
動かしているようにしか見えず、心に響いてこないのだ。
そして最後にわかる双方のトリックもイマイチ…
のような気がする。
何か読みのがしているのか?

パンプルムース氏のおすすめ料理
パンプルムース氏のおすすめ料理

パンプルムース氏は元パリ警視庁刑事で
現在はグルメ・ガイドブックの覆面調査員。
お供は、元警察犬のポムフリット。
あるホテル・レストランの味をチェックに来たパンプルムース氏。
なんと出てきた料理の皿の上には首が!
ミステリーとしてはどうってことないんだけど、
パ氏とポムフリットのコンビが魅力的。
シリーズものなので続きも読むつもり。

ユリシーズ〈1〉
ユリシーズ〈1〉

これらの本の合間に、『ユリシーズ』もゆるゆると読み進めている。

●新たに注文した本
ハイペリオン〈上〉
ハイペリオン〈上〉

後述する「長門有希の100冊」に『エンディミオン』があったので
まずはシリーズ1作目から。

さようなら、いままで魚をありがとう
さようなら、いままで魚をありがとう

シリーズ4作目。
3作目である『宇宙クリケット大戦争』をただいま、読書中。

『漱石の夏やすみ』by高島 俊男
漱石の夏やすみ

明治22年、学生だった漱石が23歳の夏やすみに友人4人と房総旅行に出掛け、
その見聞をしるした漢文紀行『木屑録(ぼくせつろく)』について解説した本。
今月、文庫化されました。

パンプルムース家の犬
パンプルムース家の犬

シリーズ2作目の『パンプルムース氏の秘密任務』が到着まで4日かかるみたいなので
とりあえず、即日発送の3作目を注文。

テヘランでロリータを読む
テヘランでロリータを読む

イスラム革命後のイラン。
抑圧的な大学当局に嫌気がさして辞職した著者。
みずから選んだ女子学生7人とともに、
ひそかに自宅で西洋文学を読む読書会をはじめる。
読書会でチョイスされたナボコフもギャツビーもジェイムズもオースティンも未読の私。
果たしてこの本を楽しめるのか?

●今週見た映画
マーズ・アタック!
マーズ・アタック!


監督はティム・バートン。
火星人も宇宙船もマンガに出てくるようなチープさなのだけれど
なぜかはまってしまう。
次々と著名な俳優が登場するのもその魅力のひとつか。
合衆国大統領はジャック・ニコルソン。
007のピアース・ブロスナン、マイケル・J・フォックス、
サラ・ジェシカ・パーカーも登場する。
テーマ曲はトム・ジョーンズの「よくあることさ」で
トム・ジョーンズ本人も出演している。

情婦 [スタジオ・クラシック・シリーズ]
情婦 [スタジオ・クラシック・シリーズ]

弁護士役のチャールズ・ロートンがチャーミングでよかった。
原作である『検察側の証人』を読んでしまっているせいか、
本筋である裁判の動向よりも、病後のロバーツ卿と
彼を心配する周囲の人々とのやりとりの方がおもしろかった。

今日は録画してある『2001年宇宙の旅』を見る予定。

●Amazonの新サービス
Amazonが年会費3900円で
「お急ぎ便」使い放題、
注文金額に関係なく送料無料という新サービスを始めたが、
別に「お急ぎ便」にしなくても通常、3日もあれば届くし、
いつも注文する時は送料無料になる1500円以上は
必ず購入するので、関係ないや。

●長門有希の100冊
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『涼宮ハルヒ』に登場する長門有希が読んでいるという
「長門有希の100冊」というリストが興味深かったのでメモ。

1 ギリシア棺の謎 エラリー・クイーン
2 エンディミオン ダン・シモンズ
3 ウロボロスの偽者 竹本健治
4 双頭の悪魔 有栖川有栖
5 魍魎の匣 京極夏彦
6 ぬかるんでから 佐藤哲也
7 クレープを二度食えば 自選短編集 とり・みき
8 誰彼 法月綸太郎
9 夏と冬の奏鳴曲 麻耶雄嵩
10 猶予の月 神林長平
11 世界のSF全集12 R・A・ハインライン
12 バブリング創世記 筒井康隆
13 〔完本〕黒衣伝説 朝松健
14 パスカルの鼻は長かった 小峰元
15 時間衝突 バリントン・J・ベイリー
16 3つの棺 J・D・カー
17 エイリアン妖山記 菊地秀行
18 順列都市 グレッグ・イーガン
19 ターミナル・エクスペリメント ロバート・J・ソウヤー
20 復活祭のためのレクイエム 新井千裕
21 精神現象学 G・W・F・ヘーゲル
22 伯母殺し リチャード・ハル
23 ゲーデルの哲学 不完全性定理と神の存在論 高橋昌一郎
24 赤い館の秘密 A・A・ミルン
25 十角館の殺人 綾辻行人
26 ヴィーナスの命題 真木武志
27 五百光年 草上 仁
28 暗号解読 ロゼッタストーンから量子学まで サイモン・シン
29 デュマレスト・サーガ E・C・タブ
30 名探偵の掟 東野圭吾
31 有限と微小のパン 森博嗣
32 魔術の歴史 エリファス・レヴィ
33 オイディプス症候群 笹井潔
34 ダンス・ダンス・ダンス 村上春樹
35 ジョーカー 清涼院流水
36 抱朴子 葛洪
37 殺人喜劇の13人 芦辺拓
38 世界魔法大全〔英国篇〕4 心的自己防衛 ダイアン・フォーチュン
39 妄想自然科学入門 菊川涼音
40 鋼鉄都市 アイザック・アシモフ
41 法の書 アレイスター・クロウリー
42 イーリアス ホメーロス
43 真ク・リトル・リトル神話大系 H・P・ラヴクラフト
44 僧正殺人事件 ヴァン・ダイン
45 衣裳戸棚の女 ピーター・アントニイ
46 殺意 フランシス・アイルズ
47 トンデモ本の世界 と学会
48 ガダラの豚 中島らも
49 悪霊の館 二階堂黎人
50 知性化戦争 デイヴィット・ブリン
51 タウ・ゼロ ポール・アンダースン
52 月に呼ばれて海より如来る 夢枕獏
53 イメージシンボル事典 アト・ド・フリース
54 椿姫を見ませんか 森雅裕
55 呪われし者の書 チャールズ・フォート
56 トリフィド時代 食人植物の恐怖 ジョン・ウィンダム
57 盗まれた街 ジャック・フィニィ
58 デッドソルジャーズ・ライヴ 山田正紀
59 暗闇の中で子供 The Childish Darkness 舞城王太郎
60 失われた時を求めて マルセル・プリースト
61 カラマーゾフの兄弟 ドストエフスキー
62 吉里吉里人 井上ひさし
63 サード・コンタクト 小林一夫
64 吸血鬼伝承「生ける死体」の民俗学 平賀英一郎
65 エイアリン刑事 大原まり子
66 落着かぬ赤毛 E・S・ガードナー
67 ブラウン神父の童心 G・K・チェスタトン
68 昭和歌謡大全集 村上龍
69 地球の長い午後 ブライアン・W・オールディス
70 リング・ワールド ラリイ・ニーヴン
71 エンダーのゲーム オースン・スコット・カード
72 たったひとつの冴えたやりかた ジェイムズ・ディプトリー・ジュニア
73 奇想、天を動かす 島田荘司
74 最上階の殺人 アントニイ・バークリー
75 夢の樹が接げたなら 森岡浩之
76 スターダスト・シティ 笹本祐一
77 陸橋殺人事件 ロナルド・A・ノックス
78 金なら返せん! 大川豊
79 海を見る人 小林泰三
80 ホッグ連続殺人 ウィリアム・L・デアンドリア
81 思考する物語 SFの原理・歴史・主題 森下一仁
82 ドグラ・マグラ 夢野久作
83 たそがれに還る 光瀬龍
84 ダーコーヴァ年代記 M・Z・ブラッドリー
85 ―――― ---(未知の媒体に記録されているため探知不能)
86 少年エスパー戦隊 豊田有恒
87 ECCENTRICS 吉野朔実
88 太陽の簒奪者 野尻抱介
89 悪魔の系譜 J・B・ラッセル
90 底抜け超大作 映画秘宝編集部編
91 猫たちの聖夜 アキフ・ピリンチ
92 虎よ、虎よ! アルフレッド・ベスター
93 サード・コンタクト 小林一夫
94 五番目のサリー ダニエル・キイス
95 赤と黒 スタンダール
96 百舌の叫ぶ夜 逢坂剛
97 星を継ぐもの J・P・ホーガン
98 できるかなリターンズ 西原理恵子
99 海がきこえる 氷室冴子
100 ―― -(未知の言語で記述されているため解読不能)

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Comments

ホッグ連続殺人事件はウィリアム・L・デアンドリアですね。

Posted by: hasyos | June 09, 2007 at 13:10

長門有希の100冊は、いかにもって感じですね。
プリーストは『魔法』を読んでみてください。
このトリックに気づけば『双生児』のほうが楽だと思います。

Posted by: kota | June 09, 2007 at 13:15

あ、2001年宇宙の旅は、私の映画トップ10に常駐している大好きな1本です。
後半の移動シーンで眠らないようにお気をつけください。

Posted by: kota | June 09, 2007 at 13:19

『奇術師』より『魔法』のほうが好きです。
『奇術師』は、568ページ以降に隠されたトリックの醍醐味があると思います。予想はできましたが。。。(^_^;

Posted by: 美結 | June 09, 2007 at 13:50

曖昧模糊としていて地味だけれども実は大胆で、その大胆さに気付いた時に面白さを感じる? これはトリックなんだとか、騙された(?)とか思わないで、身を任せてみて、謎真謎のままアレは何だったんだろう? で良いのではないか。 >っつーのが、わたしのプリーストに付いての感想。 「逆転世界」(そもそもプリーストだったかどうか不安)だったら歴然としたSFだし抵抗感なく読めるかも… でも、わたしは、肌に合わないものは追いかける必要がないと思いますよ〜。
 
>kotoさん
初めまして…
2001年〜についてのご意見に賛成。 美しく青きドナウが鬼門…
 
>黒猫・黄金虫
わたしの一番最初の「大人の読書」はこの本でした。 小学校4年生の時、自分で初めて買った文庫本です。 「黄金虫」大好き! 懐かしい! 

Posted by: ユイー | June 09, 2007 at 15:47

>kotaさん…
ハンドルネームを間違えてしまって済みませんでした…(反省)
 
>「検察側の証人」
これって、映画と原作では結末が180度回転(?)していたような気がします。 
原作も好きですが、映画も好きです。 舞台も見てみたいものだと思っています。

Posted by: yu'e | June 09, 2007 at 19:36

>hasyosさん
おお、教えてくださってありがとうございます。
サボテン・ブラザース、おもしろそうですね。
肉じゃが、よそのご家庭がどんなレシピで作ってらしゃるのか
気になります。
私はいつも「水を使わない肉じゃが」というレシピで作ってます。
http://cookpad.com/miomiokooc/recipe/5629/

Posted by: LIN | June 09, 2007 at 20:39

>kotaさん
このリストは『ゲーデル、エッシャー、バッハ―あるいは不思議の環』
という本について調べているうちにたどりついたのでした。
そのゲーデルがかなり難解らしいのですが、
長門有希は『ゲーデルの哲学 不完全性定理と神の存在論』を
読んでいるんですよねえ(^^;
プリースト、やっぱり『魔法』も読んでみるべきでしょうか?
「2001年宇宙の旅」よかったです。
大画面で見たかったです。
当初、インタビュー映像やストーリー解説が予定されていたのに
キューブリック監督がざっくりカットしちゃったそうですね。
あの謎めいたラストがまたいいんだと思います。
原作は2010年、2061年、3001年もあるようなので、
そちらも読んでみるつもりです。

Posted by: LIN | June 09, 2007 at 20:47

>美結さん
>568ページ以降に隠されたトリック
確かにあれは衝撃的でした。
ラベルに書かれた“2359/23 25g”の2359は通し番号ですかね?
じゃあ23は?
うーん…やっぱり私、よくわかってないのかも(^^;

Posted by: LIN | June 09, 2007 at 20:55

>ユイーさん
>アレは何だったんだろう? で良いのではないか
なるほどねー。
でもね、プリーストの作品って、私、トリック以外の部分もあまり楽しめないのですよ(小声)
アガサ・クリスティなんてトリック以外も楽しめるんですけどねえ。
『逆転世界』はSFってことで読みたいなあと思ってたんです。
kotaさんに『魔法』も薦めていただいちゃったし。
なんだかんだ、全部、読んじゃうのか?(笑)
「黄金虫」おもしろいですよねー。
ポーって怖い作品が多いから身構えてたんだけど、楽しい作品でした。
>映画と原作では結末が180度回転
ユイーさんがそう書いてらしたので、慌てて原作を見なおしてみたんですが、
ラストは、原作がすぱっと終わっているのに対し、
映画ではウィルフリッド卿が「私が弁護する」といってるくらいですかねえ。
で、調べてみたんですが、『検察側の証人』って小説バージョンもあるんですね。
戯曲とは内容が少し違うみたいで。
私が読んだのは戯曲バージョンですが、ユイーさんがお読みになったのは
小説バージョンなのでは?

Posted by: LIN | June 09, 2007 at 21:04

>「検察側の証人」
そうそう、小説の方です。
わたしは、取り敢えずクリスティはコンプリートしているので、大体どれも読んでいるんですが、やはり、戯曲よりも小説の方を中心に考えてしまう癖があるのかな… でも、戯曲しかないのもあるんですよ… 「蜘蛛の巣」とか… 「ブラックコーヒー」とか… 原作のある物もあって、「三匹のめくらのネズミ」から「ねずみとり」とか、確かこれも結末は違っていた様に思います。

Posted by: ユイー | June 10, 2007 at 11:13

>ユイーさん
クリスティをコンプリートとはうらやましい。
今、そろえるとなると、早川のクリスティー文庫しかないのですが、
どうも気にいらないんですよねえ。
ハヤカワ・ミステリ文庫でそろえたいです。
お、今、早川のアガサ・クリスティー日本オフィシャルサイトを見たのですが
フランスで『ゼロ時間』が映画化されたそうですよ。

Posted by: LIN | June 10, 2007 at 19:36

 長門有希は女の子ですか?男の子ですか?ハルヒ知らないのでわかんない…でも100冊も選べるのは凄いなと(って架空のキャラクターに言うのもなんだけど)
あー、LINさん…実は私も「奇術師」苦手で(笑)まあ私の場合、ただ単にちゃんと読み取れなかっただけなのかもしれませんが…。LINさん、ありがとう…私だけじゃなかったと思うとちょっとホッとしました…。

Posted by: ぎんこ | June 10, 2007 at 21:56

>ハヤカワ・ミステリ文庫
え? もうミステリ文庫でクリスティのものって、手に入らないんですか? 生本屋では見掛ける気がするんですけれど… クリスティ文庫は私も嫌いです。 何よりも、epi文庫と同じ様に、何故か本の高さが他の文庫よりも中途半端にも2ミリ程高いのが嫌です。
 
>プリースト
う〜ん、「奇術師」が駄目だったら、「魔法」はもっと駄目だと思いますよ…  

Posted by: ユイー | June 11, 2007 at 00:15

>ぎんこさん
私も『涼宮ハルヒ』は読んだことないんです(^^;
長門有希は女子みたいです。
彼女は文芸部という設定で、アニメでも本を読んでいるシーンが
ちょいちょいあるらしいんですが、
そこでちらっと登場する本の表紙を見て(タイトルがよく見えないことも!)
その本が何なのか予想するというツワモノがいるみたいです。
http://sto-2.que.jp/ndiary/2006/04/200604251.html
サイモン・シンの『暗号解読』、これでますます読みたくなってきました。
プリースト、多分、「あっ」と驚かせるという意味ではすごいのでしょうけど
どうもその過程を読むのがあんまり楽しくないんですよねえ(^^;
小説って読んでいる間は、それが本当だと思って読むわけじゃない?
プリーストは読者をあざむくために
わざと書いていないことがあるとはっきりわかるので
それで現実にひきもどされて、さめちゃうのかもしれないです。
>LINさん、ありがとう…
いえいえ、こちらこそ賛同していただきありがとう~~(/ ̄▽)/\(▽ ̄\)~~
自分が楽しめなかった本について書くのは、やめた方がいいのかなあと
思ってたところでしたので。

Posted by: LIN | June 11, 2007 at 07:28

>ユイーさん
早川の方では、クリスティー文庫に切り替えちゃってるんじゃないですかね?
コツコツそろえればそろわないこともないでしょうが、
全巻を新刊ではなかなかむずかしいかと…
そうそう、本の高さ、イヤですよねえ。
どうして、わざわざ変えるんでしょう?
>「魔法」はもっと駄目だと思いますよ
うわ、本当?
確かに『魔法』の紹介文を読むとリチャードが徐々に記憶を取り戻すあたり
『双生児』と似たトリックを予感させます。
これと似た作品としてジョン・ファウルズの『魔術師』を紹介されている方がいて
むしろそっちの方がおもしろそうなんですが絶版なのね(涙)

Posted by: LIN | June 11, 2007 at 07:51

映画は語り過ぎ、説明し過ぎると興醒めです。
ラスト、何か疑問点がありましたか?
3001年では、モノリスの意図が判明します。
でも読まなきゃいけないということはないと思います。
2001年も、小説より映画のほうが好きです。

不完全性原理っていうのは、数学において証明できないもの、不完全なものがあることを明らかにしたものです。問題なのは「証明できないものがある」というのを、数式で証明しちゃったことなんです。例えばこういうことです。

例1
LIN「kotaの言うことは嘘ばかり」
私「LINさんの言うとおりですね」

例2
「この文章は証明できない」

論理学においては、すべての物事は「真」か「偽」かにはっきりと分かれます。正しい(さらに有益な)ものだけが数式となります。算数はそれを学びます。でも、上記の例は、どちらにもなりません。言い換えるなら「真」でなくても、それは偽とすることもできない。という感じです。その先のメタ数学については、私もさっぱり解りません。

数学が世の中全ての公理系をカバーできないのは、もしかしたらそもそも今私たちが使っている数学が方法論として最善ではなかったのかもしれない、という不安まで招いてしまう困った原理です。

Posted by: kota | June 11, 2007 at 10:21

>kotaさん
ラスト、ボーマン船長が不思議な部屋にたどりついて年を取って
最後、赤ちゃんが出てきてというところが、よく意味がわからなかったのです。
Wikipediaにあれが人類より進化した存在スターチャイルドだって書いてあって
やっと進化だったんだってわかりました。
不完全性原理の説明、ありがとうございました。
kotaさんが説明してくださった箇所はわかったのですが、
その後、松岡正剛氏が書いているゲーデルに関する解説は後半が
さっぱりわからなかったです。
http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya1058.html
でもいずれ『ゲーデル、エッシャー、バッハ―あるいは不思議の環』は
読んでみたいです。

Posted by: LIN | June 11, 2007 at 20:09

いやいや。
LINさん… 面白くないと思った本こそ、何が面白くなかったのかを分析したりする事って意味があると思いますよ。 だから大いに書いた方が良いです。 個人的にも、面白かった本は「面白かった」とか「好き」とかという紋切り型の事しか書けないけれど、面白くなかったものは、何故面白くなかったのかに付いてを真剣に考えて書けるので、自分の思考回路を知るための非常に良い材料になると思っています。
 
しかし、プリーストの「アレ」は「トリック」じゃないと思うんだけどな… (と更に突っ込む(笑)) でも、批判している訳じゃないんですよ? ただ、違う意見の人と話した方が面白いし眼から鱗な気分になれるので…(ゴメンナサ〜イ)

Posted by: ユイー | June 11, 2007 at 21:38

>ユイーさん
>何が面白くなかったのかを分析したりする事って意味がある
ですよね。
最近、いろいろあったので、「うっかり本の悪口も書けないなあ」と
思っていたところなんです。
ただ、やっぱり私の文章に説得力がないから、不快に感じる方もいるのでしょうね。
なぜつまらなかったのか、じょうずに表現できるようになりたいです。
>プリーストの「アレ」は「トリック」じゃない
そうなんですよねえ。
トリックということばで表現するのはやっぱり変ですよね。
ブログの記事を書いていると、自分ってボキャブラリーが足りないなあと
痛感します。
うまくぴったりはまることばが出てこないので
とりあえずのことばを当てはめちゃったりするのでした。

Posted by: LIN | June 12, 2007 at 09:27

猿から人間、人間から更に高次の生命体への進化は、
遺伝子でも努力でも発明でもなく、
黒くて四角いもの(をセッティングした存在)によって
導かれているというか試されているという恐ろしい映画です。
猿が武器を手にしたとき、スターチャイルドが誕生したとき、
「超人」の曲が流れます。

松岡正剛氏はいつも自分語りになってしまう因果な人です。
リンク先を読んでみましたが、登場人物が多すぎますね。
主軸にフォーカスされていくどころか、
あちこちから集め過ぎて収拾がつかなくなっています。
どう落とし前つけるのかと思えば「いま眠いから無理」だし。
ちなみに床屋のパラドクスは既に解決しています。
精確には「存在し得ない」と言ったほうが良いです。
しかも松岡氏の床屋解説は三浦俊彦氏の引き写しです。
(三浦氏の著書では「身長250cm」なのを30cm水増しするのが彼らしい)
その後のクレタ人の解説も不親切です。
これを出すなら、どう嘘なのかを説明しないといけません。

『ゲーデル、エッシャー、バッハ』は、
純粋に知的好奇心をくすぐられる本です。
とてもおもしろいですよ。専門書ではないですし。
スパイラルに乗せられて上昇していく感覚が味わえます。

不完全性原理については
廣瀬健、横田一正「ゲーデルの世界」
が良いと思います。
より理解しようとすると、
前原昭二「数学基礎論入門」
といった算数の本になりますね。

数学の限界を示したゲーデル、
物理の限界を示したハイゼンベルク、
言語の限界を示したヴィトゲンシュタイン、
どれも好きです。

蛇足ですが、ハルヒの作者は、
ゲーデルについて大きな勘違いをしています。
読んだことがないからごっちゃになっているのでしょう。

Posted by: kota | June 12, 2007 at 11:02

>kotaさん
kotaさんにいわれて気づきました。
そうか、松岡さんの記事は、主軸にフォーカスしていかないから
わかりにくいのですね!
どの記事を読んでも結局、何がいいたいのかがよくわからないんです。
『ゲーデル、エッシャー、バッハ―あるいは不思議の環』をすでにお読みでしたか。
kotaさんは、文学だけでなく幅広く何でもご存知なのですね。
涼宮ハルヒは読んだことがないのです。
っていうか、kotaさん、ハルヒまで読んでいらっしゃるとは!
おそるべしですね。
私は仕事をしていない時間というと、ひたすら夜の街を徘徊していたか
恋をしていたかのどちらかというダメ人間です。
あの時間、もっと本を読んでいれば…
といっても、今さらどうしようもないんですけど(^^;

Posted by: LIN | June 12, 2007 at 18:05

「2001年」より「シャイニング」の方が好きなぎんこです。
うんうん、「奇術師」のアレはトリックじゃないですよね。私、決して面白くなかったわけじゃないんですよー。ただ、思ったのと違ったというか(^ ^;)「双生児」評判いいから読んでみようかなあ。もしかすると面白く読めるかもしれません。

>私は仕事をしていない時間というと、ひたすら夜の街を徘徊していたか
恋をしていたか
いやー、なんだか素敵だと思います。本をいくら読んでても一生わからないこともたくさんありますもんね。私なんて、本を読んでないときは居眠りしてるという、もうダメダメ人間です…。

Posted by: ぎんこ | June 13, 2007 at 23:01

こんばんは。気になる本の写真がたくさんあって思わずコメントしちゃいます。

ジーヴス大好きなんですけど、エムズワース伯爵は読んだことないんです。面白そうだな~。

「ハイペリオン」面白かったですよー。
でもってとにかく重い。わはは。私の中で「重い本」の基準になってます。「ハイペリオンほど重くない」とか「ハイペリオン並み」みたいに。「エンディミオンの覚醒」まで読んだんですけど、もう内容を忘れてしまった…。あまりに壮大すぎて…。

そして「さようなら、いままで魚をありがとう」。LINさんのところで初めて目にしたんですけど、な、なんてステキなタイトル!気になる…。

あと、「マーズアタック」大好きです。

Posted by: りつこ | June 13, 2007 at 23:38

>ぎんこさん
「シャイニング」ってホラーじゃなかったでしたっけ?(^^;
由緒あるホテルだなんて舞台は好みです。
>『奇術師』
私、ボーデンにはもっとすごい秘密が隠されていると思ったので
からくりがわかった時にはがっかりでした。
一方、エンジャのアレも体が残るという以外はよくある手だよなと
興ざめでした。
ただ、超自然力の話がすべてダメというわけじゃないんです。
時間移動の話なんかでもOKなものとダメなものがあるんですよねえ。
あ、ぎんこさん、『双生児』未読だったんですね。
私は『奇術師』よりおもしろいと思うな。
ぎんこさんの感想がうかがいたいです。
>いやー、なんだか素敵だと思います
振り返ってみるとアホだなあと思いますよ。
夜、飲み歩くというのは一見、人との出会いが多くて人生経験になりそうですけど
みんなべろべろに酔っ払っていて、結局、何をいってるのか、何がいいたいのか
わからなくなってくるんです(笑)
本を読んでる方が絶対、いいって。

Posted by: LIN | June 14, 2007 at 08:39

>りつこさん
おー、こちらにも遊びにきてくださってありがとうございます。
エムズワース伯爵、かわいかったですよ。
都会の話であるジーヴズものに比べるとのんびりした感じです。
国書刊行会でもエムズワースものがシリーズで刊行予定のようです。
『ハイペリオン』おもしろいのですね。
それは読むのが楽しみ。
でも途中から読むのがしんどくなる方もいるようですよね。
>「さようなら、いままで魚をありがとう」
SFコメディがお嫌いでなければ楽しめると思います。
シリーズものですので
『銀河ヒッチハイクガイド』
『宇宙の果てのレストラン』
『宇宙クリケット大戦争』
『さようなら、いままで魚をありがとう』
『ほとんど無害』
の順番でどうぞ。
「マーズアタック」っていわゆるB級映画なんでしょうけど、
それだけではおさまらない何かがありますよね。
さすがティム・バートン監督です。

Posted by: LIN | June 14, 2007 at 08:47

キューブリックならば、やはり何と云っても「時計じかけのオレンジ」だと思うわたくしです。
 
「シャイニング」は、キングの原作とキューブリックの映画のどちらもがそれぞれに素晴らしいのが好ましいと思います。 実は映画の方が好み…(コッソリ)
 
「銀河ヒッチハイクガイドシリーズ」の最後の作品「ほとんど無害」は、それまでの流れを裏切る真面目(?)なSFになっていて「今までと違う!」と不満に思う向きと「あ、これこれ、こういうのが好き…」と肯定的に思う向きと様々(わたしは後者)なようです。 この作品群は面白いものもあれば、非常にくだらないもの(特に「宇宙クリケット〜」)もあるので、余り時間をおかずに全てを読んだほうが良いかも知れないな… と老婆心ながら思ったりして… 

Posted by: ユイー | June 15, 2007 at 22:30

>ユイーさん
『時計じかけのオレンジ』、Wikipediaであらすじを読みましたが、
私はこういう作品、ダメですねー。
映像としてすばらしかったとしても生理的に受けつけなくて。
同じ理由でカズオ・イシグロの『わたしを離さないで』が読めないんです(^^;
これ見たら、第九が嫌いになりそうですね。
『ほとんど無害』注文しましたので、ユイーさんのアドバイスにしたがい、
できるだけ間をおかずに読むようにしますね。
今はカズオ・イシグロの『充たされざる者』を読んでいるのですが、
食べても食べても減らないのびたそばのように、読んでも読んでも終わりません。
もう読むのやめたい…(ただいま、646ページ)

Posted by: LIN | June 16, 2007 at 07:55

LINさん、こんにちは。
くぅ、アニメ(ラノベ)の登場人物に読書家として負けている・・・無念。
しかもメガネっ娘だし。

LINさんが林芙美子『三等旅行記』を読みたいと思われるようになった経緯に興味がありますです。
旧仮名遣いは、僕の経験では一冊通して読むと慣れてしまうみたいです。

Posted by: kyokyom | June 16, 2007 at 10:55

>kyokyomさん
kyokyomさんの大好きなメガネっ娘ですよー(笑)
kyokyomさんは涼宮ハルヒはご覧になったことあるのでしょうか?
この長門有希はただもんじゃないですね。
検索するとこの100冊以外にもいろいろ読んでいるみたいです。
>林芙美子『三等旅行記』を読みたいと思われるようになった経緯
おー、それはしごく単純な理由です。
母が昔から、ロシアとシベリア鉄道に憧れているものですから、
読ませてあげようかなと。
ずーっといわれ続けてきたものですから、私自身も
シベリア鉄道、気になってます。
できれば連れていってあげたいですがなかなかねえ…
林芙美子の『放浪記』は10代の頃、母に読まされましたが、
正直、何の興味ももてませんでした。
太宰治、山本周五郎、井上靖…いろいろな作家を読まされましたけど、
以下同文(笑)

Posted by: LIN | June 16, 2007 at 11:19

>「時計じかけのオレンジ」
それは誤解ですう…
確かに暴力的な部分のある映画なんですが、その奥底にあるものは、そう云う時代への哀しみと云うか… 今、少年犯罪なんかが問題になっているのを予見した、バージェスの凄さを感じるんです。(バージェスは原作者) それが、キューブリックの映像/美術えお含めた「こなし」を経て昇華しているのがこの映像作品だと思うんですよ。 それから、これが原因で第九が嫌いになる事はないので大丈夫です。(笑) 
 
>「わたしを離さないで」
これも、特に怖がらる事はないと思いますよ… 別にその辺の事が詳しく記述してある訳でもなく。 しかし、わたしの私見としては、この作品は一寸饒舌に過ぎて彼の良い所が出ている作品とは思えないので、そう云う意味では、読まなくても良いのかな、と思いますが。(エラソー?) 「充たされざる者」は確かに凄い厚さですよね。 今の所、取り敢えず保留中ですが、この次あたりで読もうかと思っています。

Posted by: ユイー | June 16, 2007 at 12:26

>ユイーさん
>それは誤解ですう…
そぉおぉ?
ハートがチキンなので、暴力シーンというだけで
目をふさいじゃうんですよー。
バイオレンス映画、ホラー映画…
血が出るのはいっさいダメです(^^;
でも機会があったら見てみますね。
『わたしを離さないで』もネットで「後味が悪い」と
書いていらっしゃる方がいたので…
そうそう、ハスヨスさんオススメの
ミルハウザー『三つの小さな王国』も買おうと思ってたのに
かなり精神的にゆさぶられる作品らしくて、
「体調の優れない方にはすすめない」と書いている人がいて
いや、別に体調は悪くないけど、おどかさないでよー
ってことで、買うのをためらってます(^^;
>「充たされざる者」は確かに凄い厚さですよね。
明らかに長すぎです(笑)
ユイーさんの感想、楽しみにしてます。

Posted by: LIN | June 16, 2007 at 20:38

>下調べ
あんまり下調べをしちゃうのってどうなんでしょうね…
読む前から他の人の感想で先入観が出来てしまいそうに思うんですが… 考え方の違いかとも思うんですが、何だか勿体ないような気がします。

Posted by: ユイー | June 17, 2007 at 21:31

>ユイーさん
確かにあんまり調べすぎちゃうと、読む時の感動が薄れてしまうという
弊害もあるんですよねえ(^^;
ただ、私の場合はいろんな方のブログをまわって調べるのも
読書の楽しみのひとつなのかもしれないです。
それによって新しい出会いもあったりしますし。
ぐるぐるブログをまわっているうちに「これはちょっと…」と思った本が
絶賛されていて「やっぱり読もう」ってなったり。
だからミルハウザーも何かをきっかけにやっぱり読むかもしれないです。

Posted by: LIN | June 18, 2007 at 09:06

おくればせながらです。
『エムズワース卿の受難録』読みましたよ。
好きだなー、ロード・エムズワース。
どじなところは自分を見ているみたいで、他人とは思えません。
(伯爵ではないですけど 豚の本も読まないし 笑)
息子のフレディがロード・エムズワースの天敵ですが、実は似たもの同士ですよね。
他にはロード・エムズワースものはないのかなぁ。

ちかごろミステリを多く読み始めたのでそのうちジーヴスものも読みますよー。

Posted by: nyu | June 22, 2007 at 22:30

>nyuさん
おお、お読みになったのですね。
エムズワース伯爵、いいでしょう?(笑)
彼が望んでいるのは本当に小さな幸せなのにね。
一昔前の小説なのに、全然、古臭くないのも不思議ですよね。
>どじなところは自分を見ているみたい
いやいや、男性がどじであるというのは美点のひとつですよ。
完璧な男になんて女は母性本能をくすぐられませんもの。
>ロード・エムズワースものはないのかなぁ
私は森村さんの翻訳が苦手で手をつけてないのですが
国書刊行会から今年の9月に
『ブランディングズ城の夏の稲妻』が出ますよー。
国書刊行会からはジーヴズものもいっぱい出てます。
(私は読んでないけど)
ジーヴズもおもしろいですよー。
私は文藝春秋版からお読みになることをオススメします。

Posted by: LIN | June 23, 2007 at 11:31

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