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July 29, 2007

たらいまわしTB企画 第36回「少女の物語」

Tara36b

たら本です。
どなたでも参加できるTB企画。
テーマに沿った本を紹介する記事を書き、
主催者さんや他の参加者にトラックバックやコメントしてね。
※たら本とは
今回の主催はBOOKS AND DAYSのnineさんです。

少女って特別な存在感を持っていると思います。
透明感、美しさ、可憐さから、コンプレックス、頑なさ、
意地、思いこみなどなど、
プラスもマイナスも少女というカタチに内包されると独特の輝きを増す。
と思います。
謎めいた美少女も素敵ですが、
コンプレックスまみれの普通の(いやそれより劣っていようが!)少女も
素敵なんです。
…とか何とか書きましたが、はっきり言いましょう。
わたしの趣味だっ!!
もう多分主催をすることはないと思うので、
思いっきり自分の読みたいジャンル(?)に走りました。
少女が主人公の物語、印象的な少女が登場する物語を
皆様どしどしトラックバックお願いしまっす!!

少女が主人公の作品ってあまり読まないんです…
でも前回、お休みしちゃったので、ここは頭をふりしぼって考えたいと思います。
そもそも自分が少女の頃、少女でいるのがイヤで
早く大人の女になりたいと思ってました。
それで少女に興味がないのかもしれません。
まわりはどうだったかというと、やっぱり大人びた子ばかりで、
少女らしい透明感のあるような少女は…記憶にない(・∀・;)
勉強ばっかりしてるか、すでに恋愛まみれか、どっちかでしたね。
そんな私のチョイスなので、主催者さんが考える少女像と
ちょっとずれてしまうかもしれませんが…

『グロテスク』by桐野夏生

グロテスク〈上〉グロテスク〈上〉
桐野 夏生

文藝春秋 2006-09
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グロテスク〈下〉グロテスク〈下〉
桐野 夏生

文藝春秋 2006-09
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主人公の「わたし」には、自分と似ても似つかない絶世の美女の妹ユリコがいた。 「わたし」は幼いころからそんな妹を激しく憎み、彼女から離れるために名門校のQ女子高に入学する。 そこは一部のエリートが支配する階級社会だった。 ふとしたことで、「わたし」は佐藤和恵と知り合う。 彼女はエリートたちに認められようと滑稽なまでに孤軍奮闘していた。 やがて、同じ学校にユリコが転校してくる。 エリート社会に何とか食い込もうとする和恵、その美貌とエロスゆえに男性遍歴を重ねるユリコ、 そしてだれからも距離を置き自分だけの世界に引きこもる主人公。 彼らが卒業して20年後、ユリコと和恵は渋谷で、娼婦として殺されるのだった。

「東電OL殺人事件」という実際にあった事件がモデルです。
少女の悪意や残酷さがよく描かれいてる作品。
これを読むと、果たして自分はユリコや和恵になる可能性がゼロだっただろうかと
考えてしまう。

『白夜行』by東野圭吾

白夜行 (集英社文庫)白夜行 (集英社文庫)
東野 圭吾

集英社 2002-05
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1973年、大阪の廃墟ビルで一人の質屋が殺された。
容疑者は次々に浮かぶが、結局、事件は迷宮入りする。
被害者の息子・桐原亮司と、「容疑者」の娘・西本雪穂。
暗い眼をした少年と、並外れて美しい少女は、
その後、全く別々の道を歩んで行く。
二人の周囲に見え隠れする、幾つもの恐るべき犯罪。
だが、何も「証拠」はない。そして19年…

プリーストの作品について
「作者が読者をあざむくためにわざと書かない箇所があるのがイヤ」
と以前、書いたのですが、考えてみたら、
この作品もやはり作者がわざと書かないことで
その部分を読者に想像させるんですよね。
そこがすごくいいんです。
数年前、TBSでドラマ化されましたが、せっかく小説では隠されていた部分を
見せてしまっていて、原作を台無しにしてました。

『テヘランでロリータを読む』byアーザル・ナフィーシー

テヘランでロリータを読むテヘランでロリータを読む
アーザル ナフィーシー Azar Nafisi 市川 恵里

白水社 2006-09
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本書はイラン出身の女性英文学者アーザル・ナフィーシーが、
1979年のイスラーム革命から18年間、激動のイランで暮らした経験を
英語で綴った文学的回想録の全訳である。
テヘランの大学で英文学を講じていたナフィーシーは、
1995年、抑圧的な大学当局に嫌気がさして辞職し、
みずから選んだ優秀な女子学生7人とともに、毎週木曜日、
ひそかに自宅で西洋文学を読む研究会をはじめた。
とりあげた小説は主としてナボコフ、フロベール、ジェイムズ、
オースティン、ベロウなど、イランでは禁じられた西洋文学の数々だった。
イスラーム革命後のイランは、生活の隅々まで当局の看視の目が光る
一種の全体主義社会となり、とりわけ女性は自由を奪われ、
厳しい道徳や規制を強制されて苦しんでいた。
秘密の読書会は、圧制の下に生きる女たちにとって、
ささやかながら、かけがえのない自由の場となり、
ナフィーシーがアメリカに移住する1997年までつづいた。
(あとがきより)

日本の自由な暮らしとの違いにびっくりしてしまう。
そして、少女たちの学問に対する真摯な姿勢。
でも、イランで抑圧されている彼女たちも、
アメリカや日本のような自由な国にやって来たら
変わってしまうのかもしれない。
ノンフィクションですが、小説好きの方すべてにオススメしたいです。

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July 28, 2007

『風の払暁 満州国演義1』『漱石の夏やすみ』『古代からの伝言 水漬くかばね』『パンプルムース家の犬』「ツイン・ピークス」

Dostoevsky
「本を読む人々。」というSNSで
私が管理人をしております「古今東西の名作を読もう」コミュの中に
「『カラマーゾフの兄弟』を読む!」というトピができました。
読みやすいと話題の光文社古典新訳文庫『カラマーゾフの兄弟』を、
この夏、みんなで読もうという企画です。
「この機会に私も」という方は是非、ご参加ください。
みんなでわいわい楽しみましょう。
カラマーゾフの兄弟1

●今週読んだ本
『風の払暁 満州国演義1』by船戸与一
風の払暁

麻布の名家に生まれながら、それぞれに異なる生き方を選んだ
敷島四兄弟。
奉天日本領事館の参事官を務める長男・太郎。
日本を捨てて満蒙の地で馬賊の長となった次郎。
奉天独立守備隊員として愛国心ゆえに
関東軍の策謀に関わってゆく三郎。
学生という立場に甘んじながら無政府主義に傾倒していく四郎。
未曾有のスケールで描かれる満州クロニクル。

今回は2巻までしか出版されていないが、全8巻になるという噂。
船戸与一の作品は初めて読んだ。
歴史背景の説明も細かいし文章も重厚で、私好みなのだが何か足りない。
登場人物の個性が弱いのではないだろうか。
小説というのは、リアリティを出そうとすると、
登場人物が現実に近づき過ぎてしまい、個性が弱くなるんだと思う。
だからといって、個性を出すために、大袈裟なキャラクター設定にすると
漫画のようになってしまう。
引き続き、2巻を読むかどうか迷うところ。

『漱石の夏やすみ』by高島俊男
漱石の夏やすみ (ちくま文庫 た 37-5)
先月、文庫化されました。
夏目漱石が23歳のときに作った漢文紀行「木屑録」を解説した書。
「木屑録」自体は22ページの短いものだが、
この本には「木屑録」の訳と解説以外に、
“漱石と子規”“「漢文」について”“日本人と文章”の3つのエッセイも
収録されている。
そもそも「木屑録」は正岡子規ひとりに見せるために書いたもので、
一種の手紙である。
漱石と子規は東京大学予備門の同級生であった。
「木屑録」では二人がふざけあう様(それも知的なふざけあい)が
垣間見え興味深い。
また、「漢文」について書かれたエッセイは目からウロコであった。
もともと漢詩は音読されていた。
しかし、9世紀の末に遣唐使が廃止されて以後、
音読できる人がいなくなってしまった。
つまりHere is a dogを「ヒア イズ ア ドッグ」と読めなくなった。
しかし暗誦はしなくてはならない。
そこで「ココニヒトツノイヌアリ」と声に出しながら
Here is a dogという原文を見て、おぼえる。
「ココニヒトツノイヌアリ」は日本語訳でもなければ、本来の発音でもない。
あくまでも漢詩を暗誦するための符牒である。
それが、私たちが授業で習った漢文ってやつなのである。
しかし、現代においては、漢詩を覚えたいなら、
中国語の発音がわかるのだから、中国語で覚えればいいわけで、
漢文で覚えるのは意味がないのである。
また、漢詩には複雑なルールがたくさんあることがわかった
この本で解説しているのは、ほんのさわりだけなので
漢詩について解説した本を買ってみようと思う。

『古代からの伝言 水漬くかばね』by八木荘司
古代からの伝言 水漬くかばね
1999年~2004年まで、産経新聞で連載されていたもので
「日本書紀」の世界をリアルに再現したシリーズ。
全7冊。
この巻では中臣鎌足と中大兄皇子の出会いから始まり、
大化の改新、白村江の戦いを経て、二人の死までを描く。
同じ歴史ものでも、上述の『風の払暁 満州国演義1』の登場人物が
あまり生き生きしてないのに対し
この作品は、中臣鎌足らが目の前にいるかのようである。
特に白村江の戦いでの秦田来津(はたのたくつ)の最期が泣ける。
白村江の戦いについては名前しか知らなかったのだが、
この作品を読んで、詳細がよくわかった。
このシリーズは引き続き、読んでいきます。

『パンプルムース家の犬』byマイケル・ボンド
パンプルムース家の犬
元パリ警視庁刑事で現在はグルメ・ガイドブックの覆面調査員の
パンプルムース氏と元警察犬のポムフリットを主人公にした
ミステリーシリーズ。
正直、そんなにおもしろいわけではないのだが、
なぜか何となく読んでしまう。

●今週見た映画
ツイン・ピークス

ツイン・ピークス  ゴールド・ボックス【10枚組】【初回限定生産】

アメリカ北西部の田舎町ツイン・ピークス。 犯罪とはおよそ無縁なこの町で学園祭の女王で町一番の人気者だった 17歳の少女ローラ・パーマーの遺体が、ビニールに包まれ湖畔で発見される。 同じ頃、州境を越えた線路の上で、別の少女ロネット・ポラスキーが 極度の緊張状態で歩いているところを保護される。 州をまたがる犯罪のおそれがあるためFBIが介入、 特別捜査官デイル・クーパーが町を訪れる。

11月にDVD-BOXが発売されるので、キャンペーンの一環なのか、
先週からLaLaTVで再放送が始まった。
私は、日本で初放送された1991年当時は一度も見ていない。
今回、初めて見る。
今週は、序章と1章を見た。
カイル・マクラクラン(SATCのトレイだ!)演じるデイル・クーパーが
ICレコーダーを使って、秘書のダイアンに何でもかんでも報告するのがツボ。
たとえば、クーパーが初めて、ツイン・ピークスにやってきた時の報告がこれ。

ダイアン 2月24日 11時半
カナダ国境から南に8キロ
木が実にたくさんある
かなりの田舎町だ
12度 曇り 予報では雨
6割も外れるのに給料を取るとはな
走行距離12万8千キロ
町で満タンにする
金額は後で報告
昼食はランプライター・インで6ドル31セント
ルイス・フォークの近くだ
ツナサンド チェリーパイ コーヒー
うまかった
特にパイは最高だった
これから会うのは──
トルーマン保安官
覚えやすい名だ
病院で待っている
線路で見つかった娘に会いに行く
保安官にいいモーテルを紹介してもらう
清潔で安いモーテルだ
もう一つ
木の名前を調べよう

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July 21, 2007

『詩を読む人のために』『暗号解読(下)』「日本の面影」

話題のセカンドライフですが、
あの3D空間が私はどうも酔う(・∀・;)
「セカンドライフって?」という方は下の画像の真ん中をクリック。
(注:音が出ます)

●今週読んだ本
『詩を読む人のために』by三好達治
詩を読む人のために (岩波文庫)
「この小さな書物は詩を読む人々、それも初めて現代詩を読もうとする
年少の読者のためにという、書店の依頼によって筆を執りました。」

藤村、泣菫、白秋、朔太郎、中也らの詩が解説とともに紹介されている。
詩の読み方がまったくわからない私には、
一語、一語を丁寧に解説してある最初の2編、
「千曲川旅情の歌」と「ああ大和にしあらましかば」が
よく理解でき、また感動することができた。
中でも「ああ大和にしあらましかば」が幻想的でいい。
それ以降は、紙面の都合もあるのか、さくっと説明してあるため、
今ひとつ理解しきれず…
詩にはまったく興味がなかったのだが、
最近、詩を理解したいと思うようになった。
今、読んでいる『ユリシーズ』など、詩がわからないと本当に読んだことにならない。
ところで英国の詩は韻を踏む。
日本の詩には韻がない。
だからせめて、定型詩であってほしいと思う。
型というのは美しい。
口語自由詩はあまりに何でもありで、戯言のように思えてしまう。

『暗号解読(下)』
暗号解読 上巻 (1) (新潮文庫 シ 37-2)
今週は下巻を読んだ。
第二次世界大戦において、アメリカと日本の戦いは暗号の戦いでもあった。
アメリカは、最も難解な言語といわれるナヴァホ語を採用することによって
日本との暗号戦争に勝った。
当時、ナヴァホ族の人々は、劣等な種族として扱われていたにも関わらず
祖国アメリカのために勇敢に戦った。
感動的である。
暗号の仕組みは戦後になって、ますます複雑になっていく。
量子暗号の仕組みは、わかりやすいサイモン・シンの解説といえども
理解するのがむずかしかった。
“シュレーディンガーの猫”というたとえ話がある。
(猫好きにとってはあまり愉快なたとえ話ではないが…)
一匹の猫を箱の中に入れる。
青酸ガスを封入したガラス瓶も一緒に入れて蓋をする。
ここから先、観察者である私たちは無知の段階に入る。
猫の状態を見ることができないからだ。
古典的な世界であれば
「猫は死んでいるか生きているかのどちらかだが、
そのどちらであるかはわからない」
ということになる。
ところが量子論の世界では
「猫は二つの状態を重ね合わせた状態にある」というのである。
つまり生と死が同時に存在しているようなものだろうか。
量子論には「多世界解釈」という考えもあって、こちらは
対象にいくつかの選択肢があれば、宇宙は必ず分裂するという考え方。
いろいろな人生の選択肢を選んできた私がここにいて、
他の選択肢を選んだ私が別にいるということか?
何だかSFみたいでロマンチックなのである。

『白の民俗学へ』by前田速夫
白の民俗学へ 白山信仰の謎を追って
柳田、折口の著書をはじめ、様々な資料から、白山信仰についての記述を
次々と引用しているだけで、まとまりがないように思う。
こういう類の本は、最初に大きな仮説があり、
それに沿って調査・検証していくと一本、筋が通るのではないだろうか。
プロフィールを拝見すると「新潮」の編集長だったということなので、
それで、短い記事がたくさん集まった雑誌のような形式になっているのかもしれない。
最後の一文が
“「白の民俗学」は、いまようやく端緒についた”
ということなので、今後に期待したい。

●今週見た映画
「日本の面影」
全4回。
1984年放送。
山田太一作。
小泉八雲(ラフカディオ・ハーン):ジョージ・チャキリス
小泉せつ:檀ふみ
松江中学校教頭、西田:小林薫
西田夫人:樋口可南子
文部省高官、服部:津川雅彦
女中:杉田かおる

ニュー・オリンズで新聞記者をしていたラフカディオ・ハーン。
ある時、ニュー・オリンズで開催された万国博覧会で
日本の美術工芸品を見て、心ひかれる。
6年後、日本にやってきたハーンは松江の中学校の教師として赴任する。
そこで、後に妻となる小泉せつと出会う。
また、赴任先の松江中学校教頭の西田とは生涯の友となる。
ドラマではそんなハーンの半生を描く。
日本映画専門チャンネルで、今週、放送されたのだが、
こんなドラマがあったとは!
ああ、この時代のドラマのすばらしかったことよ。
それに比べ、最近の民放のドラマはひどすぎる。
(私は、きちんと演技の勉強をした俳優を使わず、
ジャニーズやら中途半端なタレントやらを使っているのが原因だと思う)
中でも松江中学校教頭、西田役の小林薫さんがすごくよかった。
私はハーンの『神々の国の首都』を読んだので、
内容が重なっているところもあるのだけれど、
ハーンが、どんどん近代化していく日本をどんなに残念がっていたかが
とてもよく伝わってきたドラマだった。
原作本あり。
日本の面影―ラフカディオ・ハーンの世界

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July 14, 2007

『暗号解読』『読書の腕前』『水に埋もれる墓』「めぐりあう時間たち」「アンナ・カレーニナ」

●タイトル一覧機能
ココを参考にして、記事をタイトル一覧表示する機能をつけた。
右サイドバーのテンプレートでないと機能しないようなのですが、
長いこと左サイドバーだったので、すごい違和感…
重い腰をあげてMovableTypeでオリジナルデザインのテンプレートを
作るべきか?

●岩波文庫創刊80年
明日の週刊ブックレビューで、岡崎武志さんが“岩波文庫80年”をテーマに
お話されます。
最近、岩波文庫のすばらしさに開眼。
近日発売予定の「80年版 岩波文庫解説総目録 1927~2006」もほしい。

●今週読んだ本
『銃・病原菌・鉄』byジャレド・ダイアモンド
人類はなぜ異なった大陸で異なった発展をしたのか?
それは銃・病原菌・鉄が要因だった!
最近、上下巻ものは万が一つまらなかった時のため、
いっぺんに買わないようにしている。
これもとりあえず上巻のみ読んだ。
同じ著者の『文明崩壊』はとてもおもしろく読んだが
この本はいまひとつおもしろみに欠けるような…
現在、世界にこれだけの地域間格差があるのは、
民族の能力に優劣があったのではなく環境が原因だったと
著者はいってるわけだが、そんなこと、いまさらのような気がする。
ただ、アメリカはいまだに「欧米人は他の民族より優れている」
といった考えが残っているようで、そういう社会においては
この本は衝撃的だったのかもしれない。

この本を映像化したものがナショナル・ジオグラフィック社から
発売されたようだ。

DVD-BOX 銃・病原菌・鉄(DVD3巻セット)DVD-BOX 銃・病原菌・鉄(DVD3巻セット)
ナショナル ジオグラフィック

日経BP出版センター 2007-06-28
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『暗号解読(上)』byサイモン・シン
これもまずは上巻のみ読んだ。
暗号について書かれたノンフィクション。
パズルが大好きなので「頻度解析」などの解説もわくわくしたし、
暗号にまつわる歴史、スコットランド女王メアリーやエニグマのエピソードも
すごくおもしろかった。
もちろん下巻も買う。
エニグマ最大の弱点を突き止めたアラン・チューリングの最期があまりに悲しい。

『読書の腕前』by岡崎武志

読書の腕前読書の腕前
岡崎 武志

光文社 2007-03
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書評家であり古本に関する著書も多い作者が読書について書いたエッセイ。
アンダーラインひきまくっちゃった。
(『ちょっと本気な千夜千冊虎の巻』に「本はノートだと思ってどんどん書き込め」
と書いてあった)
以下、気になった箇所。

『桟橋で読書する女』byマーサ・グライムズの1シーン。
ウェートレスである主人公は、仕事を終え夜になると
湖に突き出した桟橋にテーブルと椅子を持ち出し、
コードを引っ張ってきて電気スタンドの灯りの下で本を読むのが習慣。
そこでマティーニをつくり、ウォレス・スティーヴンスの
『キーウェストにおける秩序の観念』なんていう硬めの本を手に、
難しい詩の意味を理解しようとする。
湖を時おり、高速でモーターボートが通り過ぎ、
対岸の別荘地では夜ごとパーティーが繰り広げられ、
風に乗って、客たちの笑い声とともに、古いコール・ポーターの曲が流れてくる。

「あらかじめ用意された場所や装置がないと、時間がつぶせないというのでは、
楽しみ方が下手と言われても仕方がないだろう」(著者)

『教養』とはつまるところ「自分ひとりでも時間をつぶせる」ということだ。
(中島らも)

『ヘンリ・ライクロフトの私記』byギッシング
「私は散歩の途中出会うすべての花の一つ一つ名ざして呼べるようになりたい。
それも特にそのもの固有の名前で呼んでやりたいのだ」

「読んでない本を残して、読んだ本を売るのは間違いで、読んだ本こそ残すべきだ」
(出久根達郎)

『海炭市叙景』by佐藤泰志
著者は芥川賞5回ノミネートされ、1990年国分寺の自宅近くで縊死した。
現在はなかなか手に入りにくい本らしいのだが、
この夏、クレインから発売されるようだ。

『水に埋もれる墓』小野正嗣

にぎやかな湾に背負われた船にぎやかな湾に背負われた船
小野 正嗣

朝日新聞社 2005-10-13
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表題作である『にぎやかな湾に背負われた船』は過去に読了済
こちらも『にぎやかな湾~』と同じ“浦”の物語。
よかった。
カヅコ婆が泣ける。
といってもこの作品が泣けるというのではなく、
私が勝手に亡くなった祖母とカヅコ婆を重ね合わせて泣いているだけだが。
「色の黒い小さな人」とカヅコ婆の漫才のかけあいのような会話が笑える。
読み終えた後もいくつか謎が残ったままなのもいい。
最新作は異国の森が舞台のようだけれど、“浦”の物語の続きを書いてほしい。

●新たに購入した本
『ヘンリ・ライクロフトの私記』ギッシング
『灯台へ』ヴァージニア ウルフ
『海からの贈物』アン・モロウ・リンドバーグ
『アンナ・カレーニナ (上)』トルストイ
『暗号解読 (下)』サイモン・シン

●今週見た映画
めぐりあう時間たち

めぐりあう時間たちめぐりあう時間たち
ニコール・キッドマン マイケル・カニンガム スティーヴン・ダルドリー

角川エンタテインメント 2005-11-25
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1923年、イギリス、ロンドン郊外のリッチモンド。
作家であるヴァージニア・ウルフの病気療養のためウルフ夫妻はこの町に移り住んできた。
物静かだが優しい夫レナードの気遣いをよそに、彼女は書斎で煙草を吸いながらゆっくりと呟く。
「……ミセス・ダロウェイは言った、花は私が買ってくるわ」
1951年、ロサンジェルス。
閑静な住宅地に住む妊娠中の主婦ローラ・ブラウンは、ベッドの中で一冊の本を手にしている。
「……ミセス・ダロウェイは言った、花は私が買ってくるわ」
2001年、ニューヨーク。
編集者クラリッサ・ヴォーンは、同居している恋人サリーに言う。
「サリー、花は私が買ってくるわ」。
三つの時代の、三人の女たちの、それぞれの一日が始まろうとしていた……。

映画のモチーフとなった『ダロウェイ夫人』を絶対に読んでおくべき。
でないと、3人のセリフ「花は私が買ってくるわ」が効いてこない。
3人が精神的に追いこまれている様子がひしひしと伝わってきた。
二コール・キッドマンはヴァージニア・ウルフに似せるためつけ鼻をつけたとか。
実際、よく似ていた。
エイズに冒された詩人の友、リチャードのセリフ。
「始まりに比べ終りは虚しすぎる」

アンナ・カレーニナ

アンナ・カレーニナアンナ・カレーニナ
ソフィー・マルソー ショーン・ビーン アルフレッド・モリーナ

ジェネオン エンタテインメント 2002-01-25
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1880年、モスクワ。
レヴィンは令嬢キティに求婚。
キティは若き軍人、ヴロンスキー伯爵に夢中だったが、
彼はロシア高官カレーニン夫人のアンナ・カレーニナに一目惚れ。
一度はヴロンスキーの愛を拒否したアンナだったが、
やがて自らも情熱的な恋のとりこになった。

トルストイは『戦争と平和』がそれほどでもなかったので、
『アンナ・カレーニナ』を読む予定は当分なかったのだが、
この映画を見て読む気になった。
映画では脇役扱いだったレヴィンについてもっと知りたい。
映画は全編、英語なのがちょっと…。
DVDがほしいけれど、生産中止。

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July 07, 2007

『悪党芭蕉』『古都』『伝奇集』『Self-Reference ENGINE』『気になる部分』「銀河ヒッチハイク・ガイド」「8人の女たち」「宋家の三姉妹」

渡辺満里奈 ピラティス道渡辺満里奈 ピラティス道
渡辺満里奈

ポニーキャニオン 2007-05-16
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2年前、書籍として発売された渡辺満里奈の「ピラティス道」。
DVD化されたら買おうと思っていたら、
いつの間にかDVD化されていたので買ってみました。
激しいビリーズ・ブート・キャンプは真夏にはちょっとしんどいですからね。

●今週読んだ本
『悪党芭蕉』by嵐山光三郎

悪党芭蕉悪党芭蕉
嵐山 光三郎

新潮社 2006-04-22
売り上げランキング : 12122

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芭蕉は「三百年前の大山師」だった!(by芥川龍之介)
弟子は犯罪者、熾烈な派閥闘争、句作にこめられた危険な秘密……。
神格化され、〈宗教〉となった芭蕉の真実の姿を描く、
今まで誰も書けなかった画期的芭蕉論。

俳句にはまったく興味がなかったのだが楽しく読めた。
芭蕉の弟子たちが、それぞれ個性豊か。
二大弟子である東の其角、西の去来。
其角は天才肌であり、去来は誠実そのもの。
芭蕉と衆道関係にあったと思われる美男の誉れ高い杜国。
他にも衆道関係にあった弟子がぞろぞろ。
弟子たちが芭蕉を取り合う様子がおかしい。
といっても、芭蕉を思う気持ちからではない。
誰が後継人になるかが関心の対象だった。
当時、俳句はビジネスだったからだ。
俳句が、芸術である前にビジネスであり、
お金になったということは驚きだ。
興行と呼ばれており今でいうライブのようなものか?
芭蕉はこんな風に詠んでいる。
詩商人年を貪る酒債かな(P.151)

<自分用MEMO>
P.10
百五十年忌の天保14年(1843)には、
二条家より「花の本大明神」の神号を下され、
芭蕉は名実ともに神となった。
芭蕉は宗教と化したのである。

P.184
文芸で名を高めるには、作品もさることながら、死に方の工夫が腕の見せどころ

『古都』by川端康成
「本を読む人々。」というSNSの「古今東西の名作を読もう」トピックの
7月の課題本。
まず、会話が全部、京ことばなのに違和感があった。
京ことばは好きなのだけれど、それが小説となるとふざけてるみたいで…(^^;
「ふた子どすもん?」「いややわ」「どうどした?」「そうでんな」ですよ?
ただ、最初は違和感があったものの、
後半はストーリーもぐぐっともりあがり、楽しく読めた。
平安神宮、植物園、祇園祭、時代祭と京都ならではの描写が続き、
京都ガイドブックのような趣もある。

『伝奇集』byJ.L.ボルヘス

伝奇集伝奇集
J.L. ボルヘス 鼓 直

岩波書店 1993-11
売り上げランキング : 9156

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ネットに各作品について一行で紹介してある文章があったので貼っておく。
<八岐の園 1941年>
プロローグ 以下8篇への前書き。
トレーン、ウクバール、オルビス・テルティウス 
事典をめぐる奇妙な研究論文。
アル・ムターシムを求めて
寓意詩と探偵小説の融合を指摘した書評。
『ドン・キホーテ』の著者、ピエール・メナール 未完の作品の解説。
円環の廃墟 一人の人間を夢見、生み出す話。
バビロニアのくじ 非在のくじのお話。
ハーバート・クエインの作品の検討 小説家の作品の話。
バベルの図書館 無限であり周期的な図書館の話。
八岐の園 探偵小説的情報戦。

<工匠集 1944年>
プロローグ 以下9篇への前書き。
記憶の人、フネス 完全知覚の言語化。
刀の形 独立運動の自意識の結末。
裏切り者と英雄のテーマ 反転する革命劇。
死とコンパス 四角殺人事件。
隠れた奇跡 ゼノンのパラドックス的詩作。
ユダについての三つの解釈 逆説的弁護人。
結末 人格転移の殺人。
フェニックス宗 継続する秘儀。
南部 手術と決闘。

何度か挫折してきたのだが、今回、やっと全部、読めた。
といっても、全部、理解できたわけではない。
「八岐の園」より「工匠集」の方がいくらか理解しやすかった。
主人公と、対峙していた相手とが逆転したり、
一度は死を逃れるものの、その間にひとときの夢を見て結局死ぬ
といった物語が多いように思う。
「死とコンパス」「ユダについての三つの解釈」「南部」がよかった。

『Self-Reference ENGINE』by円城塔

Self-Reference ENGINE (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)Self-Reference ENGINE (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)
円城 塔

早川書房 2007-05
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SF連作短編集
著者は今回、「オブ・ザ・ベースボール」で芥川賞候補になった人。
恋愛小説風の話があるかと思えば、巨大人工知能が登場したり、
落語調の話もあれば、SFには不似合いな“トメ”なんて名前も出てくる。
ネットを見ると、この作品について言及する際、
ヴォネガット、ボルヘス、カルヴィーノ、グレッグ・イーガン、舞城王太郎などが
引き合いに出されている。
私の大好きな『銀河ヒッチハイクガイド』における
「生命と宇宙と万物に関する究極の答え」である“42”もちらっと出てくる。
私がこの作品を紹介するとしたら、
「恩田陸の『光の帝国』をもっと理屈っぽくした感じ」だろうか。
帯に推薦文を書いている飛浩隆の『グラン・ヴァカンス』ともちょっと重なるような。
まあ、あらゆるSF作品のごった煮ってことかもしれない。
でも結局、私はこの作品が何がいいたいかよくわからなかったけどね。

『気になる部分』 by岸本佐知子

気になる部分気になる部分
岸本 佐知子

白水社 2006-05
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スティーヴン・ミルハウザー、ニコルソン・ベイカーなどの翻訳家によるエッセイ。
最初はおもしろくてげらげら笑っていたのだけれど、
そのうち、著者の妄想ぶりがだんだん怖くなってくる。
石鹸で手を洗い続けたら手が消えるんじゃないかと思い執拗に洗い続ける著者。
祖母の家の枕の中には日本兵がいるという著者。
前半に書いてあった、壁一面にきのこグッズがずらっと飾ってあり
食事や浴衣、大浴場にいたるまで、すべてきのこづくしという「国際きのこ会館」も
彼女の妄想なんじゃないかという気がして調べてみたがこれはちゃんと実在していて、
今は「ホテルきのこの森」という名前だった。
この妄想っぷりなら、小説を書いてもいいものが書けるんじゃないかなあ。

●読書中
『銃・病原菌・鉄』byジャレド・ダイアモンド

●新たに購入した本
『ちょっと本気な千夜千冊虎の巻』by松岡正剛
『白の民俗学へ』by前田速夫
『読書の腕前』by岡崎 武志
『贅沢な読書』by福田 和也

●今週見た映画
銀河ヒッチハイク・ガイド

銀河ヒッチハイク・ガイド銀河ヒッチハイク・ガイド
サム・ロックウェル ダグラス・アダムス ガース・ジェニングス

ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント 2006-03-17
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予想通り。期待通り。
原作がそのまま映像化されていた。
ただ、ゼイフォードの頭の処理がちょっとずるいような…
(ゼイフォードの頭は双頭なのに、
映画版だともうひとつの頭は首にあり、普段は隠れている)
BBCのTVシリーズのゼイフォードの方が正しい。
BBCの方のDVDも買っておくべきか。

8人の女たち

8人の女たち デラックス版8人の女たち デラックス版
カトリーヌ・ドヌーヴ フランソワ・オゾン エマニュエル・ベアール

ジェネオン エンタテインメント 2003-07-21
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1950年代のフランス。
クリスマス・イブの朝、雪に閉ざされた大邸宅で一家の主が殺された。
集まっていた家族は一転、全員が容疑者に…
お互いが疑心暗鬼に陥るなか、
怪しくも美しき8人の女たちの秘密がつぎつぎと明かされる。
犯人は、誰…?

本格ミステリー風。
オゾン監督はパロディで作ったのだろうか?
というかパロディにしか見えない。
何度も登場するミュージカルシーンは、私はいらなかったな。
ラストはちょっとびっくりのような、強引のような…

宋家の三姉妹

宋家の三姉妹宋家の三姉妹
マギー・チャン メイベル・チャン ミシェール・ヨー

ポニーキャニオン 2005-03-02
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今世紀初頭の中国。
古い因習にとらわれずに育てられてきた宋家の三姉妹。
アメリカ留学から帰国した彼女たちは、
それぞれに全く異なる結婚相手を選ぶ。
長女の靄齢は財閥の御曹司と結婚し、
中国経済を左右する大財閥を築く。
次女の慶齢は革命家・孫文と恋をし、
彼とともに情熱のすべてを革命に捧げる。
そして、三女の美齢は野心あふれる若き軍司令官、蒋介石と結婚する。

「かつて中国に三人の姉妹がいた。
一人は富を愛し、一人は権力を愛し、一人は国を愛した。」
映画のオープニングにこんなテロップが流れるが、
この順番でいくと、次女の慶齢が権力を愛したことになるが、
権力を愛したのは三女の美齢であり、
慶齢は国を愛したのではないのだろうか?
この映画を見るまで、孫文なんて名前くらいしか知らなかった。
このあたりの中国の歴史って
学校であまり詳しく習わなかったような気がする…。
中国の歴史を扱った小説をもっと読みたい。

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July 03, 2007

たら本&上半期ベスト5

●たらいまわしTB企画第35回「おすすめ!子どもの本」
Tara35
たら本です。
どなたでも参加できるTB企画。
テーマに沿った本を紹介する記事を書き、
主催者さんや他の参加者にトラックバックやコメントしてね。
※たら本とは
今回の主催者はほんの保管所の高さんです。

さてさて、今回のお題は、「おすすめ!子どもの本」であります。
本好きの皆さまのこと、きっと幼い頃もさまざまな本と親しんでこられたことと思います。
「ノンタン」シリーズの絵本、アンデルセンやディズニーのお話、日本昔話、教科書に載っていたお話、世界名作劇場、ライトノベル、まんが、児童文学、一般文芸・・・
世の中には沢山の本があふれていて、一生のうちに出会える本は限られています。
でも子どもの頃に出会ったお話って、その後の自分の読書傾向や、時には人生に臨む姿勢にまで影響を与えることがありますよね。
と、いうことで、ここでは皆さまがおすすめする子どもの本を紹介していただきたいと思います。
◎幼い頃に読んで今も大好きな本
◎大人になってから読んで “しまった。もっと早く子どものうちに読んでおけば” と思った本
◎自分の子ども、又は身近なかわいいあの子、幼い頃の自分に読ませたい本

ということなんですが…
子供の頃の私は、そこそこ本を読んでいた方だと思うのですが、
それは親が買い与えてくれる本に限られていて、
自分から「この本が読みたい」と読んだ記憶がないのです。
(自主性のない子供だったの。はたまた親が過保護すぎたか…)
そのうえ、親が買い与えてくれた本は、時流からずれていたようで、
ブログでみなさんが
「この本、小さい時、読んだでしょう?」
「うん、読んだ!読んだ!」
とおっしゃっている本をほとんど読んでいないということが
最近になってわかりました。
というわけで、自分の記事は何とかひねりだして書けるかもしれませんが
みなさんのところにお伺いして、知らない本ばかりですとコメントしようがなく
かといって「この本、知りませんでした。今度、読んでみたいです」ばかりでも
阿呆のようなので(汗)、主催者の高さんには大変、申し訳ありませんが
今回は告知のみということで欠席します。(*´Д`).:∵・゚・.:∵ゴメンナサィ,,,

●上半期ベスト5
告知だけというのも何なので、6月が終わり、多くの読書ブロガーのみなさんが、
上半期を振り返る記事を書いていらっしゃるのでウチもやってみます。

思えば、昨年末に「読書における小説の割合をぐっと減らします」と脱小説宣言をし、
その流れで本そのものをあまり読まなくなった状況で迎えた2007年。
お笑いやらロハスやら、読書にあまり関係ない記事が続く中、
3月に白洲正子の『西行』を読み、がつんとやられる。
西行自身のエピソードもさることながら、白洲さんの語り口がよかった。
その証拠として、その後に読んだ同じ西行ものである瀬戸内寂聴の『白道』や
辻邦生の『西行花伝』はそれほどでもなかった。
そこからまた読書に勢いがつき、7月3日現在、読了本は50冊。
年間100冊弱がいつものペースなので、3月までほとんど読まなかったことを考えると
なかなかのハイペースである。
(もっと読む人から見たらお笑い草だと思うが…)
宮本常一の『忘れられた日本人』もなかなかよかった。
民俗学は前から気になっており今後も読んでいきたいジャンルである。
話題の桜庭一樹の『赤朽葉家の伝説』を読んでみたのだけれど
改めて「やっぱり今の日本の小説は苦手」と感じる。
結局たどりついた結論は「古典を読もう」だった。
クリストファー・プリーストの作品やカズオ・イシグロの『充たされざる者』など
翻訳小説を立て続けに読んでみるものの、どうも私が翻訳もので好きなのは
SF、ミステリー、ユーモア小説に限るらしいと気づく。
そんな私が選ぶ上半期ベスト5!

『西行』by白洲正子

西行西行
白洲 正子

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西行を訪ねる紀行エッセイ。
最近、同じ著者の『かくれ里』も読んだが、
能や日本の古代に知識がないとややわかりにくい。
地図や写真が豊富でとっつきやすいという意味で
『西行』の方がランクイン。

『家守綺譚』by梨木香歩

家守綺譚家守綺譚
梨木 香歩

新潮社 2006-09
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いいとは聞いていたが、著者の名前からして少女趣味な話なんだろうと
勝手に想像し、ずっと読むのを避けていた。
が、読んでみたらまったく違っていた。
植物や自然をテーマにした幻想譚という感じだろうか?
澁澤龍彦の『高丘親王航海記』の雰囲気に似てると思った。

『黒い時計の旅』byスティーヴ・エリクソン

黒い時計の旅黒い時計の旅
スティーヴ エリクソン Steve Erickson 柴田 元幸

白水社 2005-08
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歴史改変小説。
同時期に読んだプリーストの『双生児』も歴史改変ナチスもののわけだが
私は『黒い時計の旅』の方がスケールが大きくて好き。
プリーストは読者を欺くため(楽しませるためでもあるが)
わざと文章を抜いているところが苦手。
作者が信じられなくなったら、読者は何をよりどころに読んでいけばいいのか。

『宇宙クリケット大戦争』byダグラス・アダムス
『さようなら、いままで魚をありがとう』byダグラス・アダムス
『ほとんど無害』byダグラス・アダムス

銀河ヒッチハイク・ガイド銀河ヒッチハイク・ガイド
ダグラス・アダムス 安原 和見

河出書房新社 2005-09-03
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これは同じ銀河ヒッチハイクガイドシリーズなので3冊で1作品としてカウント。
昨年から読んでいたこのシリーズもとうとう読了。
今は老後に向けて「今後、繰り返し読むであろう本」を選択する時期だと考えているが
このシリーズはその中に入るだろう。
※この3冊の前に『銀河ヒッチハイクガイド』と『宇宙の果てのレストラン』があるので
読もうとお思いになっている方はおまちがいなく。
ちなみに書影はシリーズ第1作の『銀河ヒッチハイク・ガイド』

『悪党芭蕉』by嵐山光三郎

悪党芭蕉悪党芭蕉
嵐山 光三郎

新潮社 2006-04-22
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アーザル・ナフィーシーの『テヘランでロリータを読む』とすごく迷ったのだけれど
『テヘラン~』を読んでも、ナボコフやフィッツジェラルドを読もうと思えなかったが
『悪党芭蕉』を読んで芭蕉を読みたいと思えたというのがこちらを選んだ理由。

●読書中

Self-Reference ENGINESelf-Reference ENGINE
円城 塔

早川書房 2007-05
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