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August 11, 2007

『ユリシーズの謎を歩く』

残暑お見舞い申しあげます。
って、全然、残暑などというやわな暑さじゃないけど…(・∀・;)

結城英雄著『ユリシーズの謎を歩く』を片手に『ユリシーズ』を読みつつ、
亀山訳『カラマーゾフの兄弟』やカート・ヴォネガット著『国のない男』を
並行読み中。

「ユリシーズ」の謎を歩くユリシーズ〈2〉 (集英社文庫ヘリテージシリーズ)カラマーゾフの兄弟1 (光文社古典新訳文庫)国のない男

『ユリシーズ』は、狭いダブリンの街で、同時多発的に大勢の人間が動いているので、
ダブリンの大きい地図を買って、マッピングしたくなる。
『ユリシーズ』を生涯かけて読み解くのはもしかしたら楽しいかもしれない。

亀山訳『カラマーゾフの兄弟』は確かに読みやすい。
が、ロシア文学研究者の沼野氏は亀山訳『カラマーゾフの兄弟』について
こういっている。

「問題は、ドストエフスキーの小説は様々な声が競い合う壮大な悲喜劇であり、妙な口癖が入り乱れた言語のカーニバルのような異様さがはたして翻訳で伝えられるかということだ。
少なくともそういった側面は、あまりに滑らかなリズムの新訳からは伝わってこない」

「もっとも、私は亀山訳を批判したいのではない。
そもそも、読みやすい口語体が平板になりがちなのは、
現代の日本語じたいが抱える貧しさの問題でもあるだろう」
毎日新聞 今週の本棚より)

よく「おもしろくてページをめくる手が止まりません」というが、
私はそういう読書は苦手である。
1ページ読んで、3ページもどるような読書が好きだ。
「おもしろくてページをめくる手が止まらないような読みやすい本」というのは
簡単にわかったような気になってしまう危険性がないだろうか?
「読みやすい本」を次から次へと何百冊と読むより、
「読みにくい本」を1年かけてじっくり読む方が私はいいなあ。

お盆休み用に
『マリナー氏の冒険譚』byP.G.ウッドハウス
『紅楼夢の殺人』by芦辺拓
『青年の完璧な幸福』by片岡義男
も待機させてある。
マリナー氏の冒険譚 (P・G・ウッドハウス選集 3)紅楼夢の殺人 (文春文庫 あ 45-1)片岡義男 短編小説集「青年の完璧な幸福」 (SWITCH LIBRARY)

でもきっと『ユリシーズ』と『カラマーゾフの兄弟』でいっぱいいっぱい(・∀・;)

みなさまも楽しい夏休みをお過ごしくださいね。

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Comments

LINさんへ

コメントをありがとうございました。と、同時にレスポンスがたいへん遅くなり、ほんとうにごめんなさい。休暇前の駆け込み仕事でちょっと身動きがとれない状態になっていた、なんてまるで蕎麦屋の出前みたいな言い訳しかできないのですがお許しいただけますか。

おかげさまで、いちおういまのところ、うまい具合に夏期の休暇に突入することができたような感じです。が、蓋をあけてみると本を読む以外のマストがあって、どれだけ読めるかいうと、遠くの山なみには暗い雲が立ち込めている感じです。

ヴォネガットについては、ブログなどではあまり触れてはいないのですが、ぼくの小説観といったようなものをかなり支配していると思います。ただし、ああは書いてみたものの、いま作品を連続して読むとなると、やはり彼の毒というか諦念のようなものにあてられそうな気がします。件の『タイタン妖女』への重い腰を上げてみるというのが妥当な選択肢かもしれませんね。

『カラ兄』も届いてしまいました。亀山さんには独自の解釈があり、それがどういった形で反映されているのが楽しみなところです。さわりを読み始めてみましたが、LINさんのおしゃるとおりサクサク感がありますね。確かにぼく自身もページごとに立ち止まって考えるような読書を推すもののひとりですが、こうも読む時間がなくなってくると早く読める訳は助かるところです。ということなので、弁当箱のようはイシグロはいったん休憩というところです。

あ『青年の完璧な幸福』もちょっと気になってはいました。また意見きかせてください。

Posted by: urayama | August 11, 2007 at 23:37

ヴォネガットのエッセイ集が出ていたんですね…
知りませんでした。 
早速購入しなければ。
 
情報を知る事が出来て良かったです。
ありがとうございました。
 
---
わたしは、どちらかと云うと「手の止まらない読書」が好きです。 読み難い本も解らなくてもどんどん読み進みます。
死ぬまでになるべく多くの本を読みたいというのと、それに、立ち止まって考えるよりも、気になった部分のある本は何度も何度も読見込む方が性に合ってるのです。 でも、さくさく読めるだけで何も残らない本ってのは、確かにありますね。 そう云うのは嫌ですね。

Posted by: ユイー | August 12, 2007 at 03:32

>urayamaさん
無事、夏期休暇をお取りになれたみたいでよかったですね♪
最近、urayamaさんのブログ、本に関する記事が少なくて(いや、更新自体が少ない?笑)
寂しく思っています。
この休みに、たくさん、お読みになれるといいですね。
『タイタンの妖女』をまだ読んでいらっしゃらないとはうらやましい限りです。
近いうちに是非。
私は逆に、ヴォネガットは『タイタンの妖女』と『猫のゆりかご』しか
読んでいないので、これからぼちぼち他の作品を読んでいこうと思ってます。
『国のない男』はとてもよかったです。
ヴォネガットが最後に書いていたという作品、読みたかったですね。
亀山訳の『カラマーゾフ~』は何しろ、読み始めると止まらないです。
カズオ・イシグロの『充たされざる者』も、私は途中、ちょっとだれちゃったんですが
前半はなかなか楽しめました。
>『青年の完璧な幸福』もちょっと気になってはいました。
urayamaさんが片岡義男とは、これまた意外でした。
高橋源一郎は片岡義男の作品を文学としてかなり評価していますよね。

Posted by: LIN | August 12, 2007 at 12:45

>ユイーさん
ヴォネガットのエッセイなど、読む人はかなり限られているのだろうと思っていたのですが
昨日、「王様のブランチ」ブックコーナーで、文芸書ランキング2位でしたよ。
これにはびっくり。
爆笑問題の太田さんが帯を書いているというのも影響してるのでしょうか?
>死ぬまでになるべく多くの本を読みたい
ユイーさんは私みたいにぐずぐず考えず、どんどん行動するタイプなのでは?
私は小物ひとつにしても、一日中、お気に入りを探して歩き回って
悩んで悩んで買わないタイプなんです。
ユイーさんと一緒にショッピングしたら「さっさと決めなさいよ!」と
怒られそうです(笑)
本に関してもストライクゾーンがものすごく狭いのです。
そうそう、「マルホランドドライブ」見ました。
ストライクゾーンでした。
ユイーさんは腹立たしいんでしたよね?(笑)
どのあたりが腹立たしいのか、今度、教えてくださいませ。

Posted by: LIN | August 12, 2007 at 13:04

ご明察!
わたしは、即断即決。 動く時は早いですよ。 物を買うのも、気に入ればどんなに高価な物でも即決します。(限界はありますけれど…(笑))
 
でも、大丈夫。
他の人のやり方については、怒ったりしませんからね〜。
 
ヴォネガットの本が注目を浴びるのは嬉しいです。(亡くなった直後だからかもしれませんが) もっと広く読んでもらいたい作家ですもん。 最近は生本屋でも結構見掛ける様になったので、それもまた嬉しいのです。 でも、心がダウンしている時には危険なので気をつけて下さい。 わたしのお薦めは、何と云っても「チャンピオン達の朝食」です。 彼の虚無感がもっとも伝わって来る救いのないお話です。 絶版じゃない事を祈るのみ。

---
デヴィッド・リンチ作品としては「マルホランドドライブ」は、まだマシな方だと思うのですが、ああいった… うーん… 「作り手」が「観る側」を突き放している映画が嫌いです。 「作り手」が「これが落とし所へのヒントだよ」というものをきちんと提示する必要があると思うのです。 「作り手として自分はこう持って行くつもりだけどどう?」というキャッチボールと云うか… デヴィッド・リンチのものって、「作っている側も落としどころが解っていないのでは?」と疑わしく思ってしまう部分があって、作り手としての責任を放棄していると云うか… 勿論、観る側がどう感じるかは観る側の自由意志であり、作品をどう解釈するかは、観る側にまかされているのですけれど、しかし、作り手は、作品の中に「自分はこういう風に思ってもらいたい」という自分の意志を必ず盛り込まなくちゃいけないと思うのですが、彼の作品には「俺の作品だから俺の好きな様に作っちゃったよ〜、ホントは俺にも意味が分かんないんだけどさ〜、まあ、あんた達が勝手に解釈してよ」的なイヤらしさを感じてしまうのです。 観る側を煙に巻くことを敢えて行っているっぽいイメージ… それこそが、私をして彼を狡いと思わしめる所以です。 
 
世界観が異常(?)でもいいんです。
それを納得させるだけの説得力のある背景が欲しいんです。

Posted by: ユイー | August 12, 2007 at 23:11

>ユイーさん
即断即決、すばらしい!
時間にムダがなくてうらやましいです。
私が即断即決できるのは、唯一、男のみです(笑)
男性に関しては、会った瞬間に、好きか嫌いか決まります。
「そりゃあ、メンクイなんだ」といわれそうですが、
私ほどメンクイじゃない女はいないと思います。
ユイーさんは、hasyosさんのSLのアバターを見る限り、メンクイですね(笑)
ヴォネガットは『国のない男』を含めても3冊しか読んでいないので、
これからちょっとずつ読んでいきたいです。
>心がダウンしている時には危険
確かに!
エッセイでさえ、ちょっと気持ちが凹みましたもの。
デヴィッド・リンチの件、早速、教えてくださってありがとうございます。
>ホントは俺にも意味が分かんないんだけどさ〜、
ウケました(笑)
確かにそういうところがありますね。
>観る側を煙に巻くことを敢えて行っているっぽいイメージ…
>それこそが、私をして彼を狡いと思わしめる所以です。
ここは、まさに私がクリストファー・プリーストに感じたものです。
でも、プリーストの場合は、最後は読者に仕掛けをわかってほしいわけですが…
私は、読者を最後に「あっ!」といわせるために、
文章を抜くのはずるいなあと思っちゃうんです。
話がデビッド・リンチからそれました。
ユイーさんがおっしゃることはよくわかります。
映画ってそういうものですもの。
きっと私は映画に映画的なものを求めてないのかもしれません。
「わからない」ということが楽しいというか…
「わかる」ということが疑わしいというか…

Posted by: LIN | August 13, 2007 at 10:17

urayamaです。

>最近、urayamaさんのブログ、本に関する記事が少なくて(いや、更新自体が少ない?笑)
>寂しく思っています。

ありがとうございます。書きたい気持ちは高ぶっているけれど、身体がついていかない、って感じですね。悔い改めてがんばってみます。って、なんか空手形っぽいなあ。

>この休みに、たくさん、お読みになれるといいですね。

わたし自身もそう思っている次第です。しかし、残念なことに、もはや大きくペースダウンしていて計画の大幅な下方修正の必要性がさけばれています。

>urayamaさんが片岡義男とは、これまた意外でした。

もともと文章は端正なほうだし、最近は別の方面でがんばっているので、なにか新しい開眼はあるのか?という期待です。この本については、装丁もいかしていますしね。

ともあれ、 LINさんとちゃんと話ができるよう、読んで書いてみますので、これからもよろしくお願いします。

Posted by: urayama | August 13, 2007 at 18:53

>「わからない」ということが楽しいというか…
>「わかる」ということが疑わしいというか…
 
色々な楽しみ方があるってことなんですよね!
わたしは「わかる」ことが楽しく、わからなくても、これはよくわからないけれど、もしかしたら「わかるかも」と思えるものが好きです。(笑?)
 
>面食い
わたしはある意味では「面食い」です。(笑)
何と云うか… 一瞬垣間見た、顔(表情)と佇まいだけで、人を判断する傾向にあります。 それは、顔が良いとか悪いとかではなくて、全体から醸し出す雰囲気というか… ハスヨス氏については多くを語るのは止めておきます(だはは!)。
しかし、パッと見って、意外と人となりを語りますよね?(って、自分の事は棚に上げてみる…(笑))

Posted by: ユイー | August 14, 2007 at 00:07

>urayamaさん
urayamaさんに夏休み読書を薦めておいて何ですが、
お盆っていつものペースがくずれて、なかなか通常通りには、
本が読めないものですね(^^;
私も計画をかなり下方修正することになりそうです。
まあ、ブログにしても読書にしても自分のペースで、
細く長くに限りますね。
urayamaさんの記事更新、楽しみにしております。

Posted by: LIN | August 14, 2007 at 09:48

>ユイーさん
『国のない男』読まれたのですねー。
私もあれを読んだ後、SFが読みたくなって、積んであった『ハイペリオン』に手を出すも
今ひとつ、のれなくて…
次に『高い城の男』を読み始めるけど、これもダメで…
やっぱりカート・ヴォネガット自身の作品を読まないとダメなのか、
それともこの2作品が私に合わないのか、
はたまた、お盆の非日常性がいつのも読書ペースを狂わせるのか。
>全体から醸し出す雰囲気というか…
あー、これはすごくわかります。
生き様が顔に出るんですよね。
そういう意味で、私は若くてかっこいい男の子よりも、
濃い人生を生きてきたんだろうなあという年配のおじさまにひかれてしまうのです。
>パッと見って、意外と人となりを語りますよね?
同感、同感。
見る目さえあれば、ひとめぼれははずれなしですよね。

Posted by: LIN | August 14, 2007 at 10:07

>「高い城の男」
P・K・ディックはわたしも… 昔、SFに挫折したのは、彼とハインラインが原因です。(笑)
 
カート・ヴォネガットを思って楽しむのに良いのは、実は、所謂SFではなくアーヴィングかも。 LINさんはアーヴィングは既に読まれてますか?

Posted by: ユイー | August 14, 2007 at 14:08

>ユイーさん
>P・K・ディックはわたしも…
おお、そうでしたか。
『高い城の男』は、日本が戦勝国という設定にすごい違和感があって…
エリクソンの『黒い時計の旅』みたいにドイツが戦勝国というのはアリだと思うんですが
日本がアメリカに勝つというのは、日本人としてありえないというか…
ハインラインは『異星の客』を読みました。
これならヴォネガットを読んでいる方がいいやと思った記憶が…(^^;
アーヴィングは未体験です。
おお、ヴォネガットに師事していたのですね。
ホテルが舞台の小説って好きなので、『ホテル・ニューハンプシャー』が
気になります。

Posted by: LIN | August 14, 2007 at 19:11

そうなのです、アーヴィングはヴォネガットの弟子なのです。
ヴォネガットのような「魂の叫び」は多分アーヴィングにはないんですけれど、アーヴィングの小説は良いですよ。 とにかく緻密です。 
 
彼の作品では、外れを探す方が難しいです。「ホテル・ニューハンプシャー」は中でも好きですよ。 そして、余りにも泣き過ぎて嗚咽が漏れてしまう程の最大の滂沱本が「サイダーハウスルール」、アルジャーノンに匹敵する最後の一文の威力で一点豪華な滂沱本は「未亡人の一年」、まるでミステリーのような味わいで張り巡らされた伏線が最後に全てが収まるべきところに収まる運命お話「オウエンのために祈りを」がお薦めです。
 
出来れば、処女作「熊を放つ」から順番に。
因みに、これは、彼の「卒業論文」です。
 

ハインラインで素直に面白いと云えるのは「夏への扉」だけですね。
しかも、それも、よく考えると… ハインラインらしい、異常に偏った考え方が見え隠れしています。 くわばらくわばら。(笑)

Posted by: ユイー | August 14, 2007 at 23:04

>ユイーさん
たくさん、ご紹介いただきありがとうございます。
ユイーさんは、アーヴィングがお好きなのですね。
『熊を放つ』は村上春樹が翻訳しているのか~。
青春ものはちょっと苦手かも(^^;
アーヴィングは映画化されている作品も多いんですね。

Posted by: LIN | August 15, 2007 at 10:31

実は、わたしは「熊を放つ」が苦手です。(笑)
昔、初めて読んだ時、読み終えるのに二ヶ月は掛かりました。(笑) リズムが悪いな… と云うのがその時の感想。
 
しかし、まあ、フツーの「青春小説」ってのとは一寸ちがうとは思います。 前々回の出張の時にもしかして、いま読んでみると良いのかも…? と思って、持って行って読んだのですが、流石に若書きだけあって、いまは上手に隠している「人生の辛辣さ」の表現が際どく、毒針が上手く隠せていないので読んでいて「痛い」ですね。 やはり苦手である事に変わりはありませんでした。
 
>映画化
代表作の殆どが映画化されているんじゃないでしょうか。 「ガープの世界」「ホテル・ニューハンプシャー」「オウエンのために祈りを(サイモン・バーチ)」「サイダーハウスルール」「未亡人の一年(ドア・オン・ザ・フロア)」
でも、やはり、小説の比ではないですよ。
 
最も酷い映画化作品は「オウエンのために祈りを」ですね。 これは「サイモン・バーチ」というタイトルで映画化、殆ど別のお話になっています。
わたしが一番気に入っている映画化作品は「ホテル・ニューハンプシャー」です。 ナスターシャ・キンスキーの熊が最高。 それから、期待していなかったのですが「未亡人の一年」の最初の三分の一を映画化した「ドア・オン・ザ・フロア」は、思い切った端折り方をした事が功を奏してなかなかの佳作でしたよ。

Posted by: ユイー | August 15, 2007 at 21:12

>ユイーさん
さくっと検索した感じですが、もしかすると私はアーヴィングを好きになれないかも…(^^;
妻の浮気現場に夫の車が追突して、結果、妻の愛人のペニスを噛み切るとか、
親友が野球で打ったボールが母親を死なせてしまうとか、
何というか身もふたもない感じ?
カート・ヴォネガットの作品には毒の中に愛があると思うのですが
アーヴィングからはどうもそれが感じられないです。
読んでないのに何ですが…
『ホテル・ニューハンプシャー』に熊が登場するようですが、
『ガープの世界』でも熊がシンボルとなっているのですね。
アーヴィングは熊に何か重要な思い出があるのでしょうか?

Posted by: LIN | August 16, 2007 at 10:41

むふふ。私はアーヴィング好きですよー。
アーヴィングってわざと下品やグロを強調するようなところが確かにあるんですけど(それで私も昔は大きな声で好き!と言えなかったんですけど)、でもそこを我慢して読んでいるとなんか実は大きな愛が見えてくるんですよ。
無駄に描写が細かくてしつこいように感じるところもあるんですけど、後からそれが無駄ではなかったんだなとわかったり…。

確かに好き嫌いはあるかなぁと思いますけど、「未亡人の一年」も「オウエンのために祈りを」も「サイダーハウスルール」も大好きです。
「サイダーハウスルール」はアーヴィングにしたら珍しく下品もグロもない作品だったように記憶しています。ここらあたりからはじめてみては?
(って無理に読むようなものではありませんけどね。ほほほ)

Posted by: りつこ | August 16, 2007 at 17:58

うわ〜。
また、そんなに検索しちゃったんですね… うえん。
 
表面上はね、そうなんですよね。
アーヴィングの作品は「毒」のあるプロットが特徴です。 しかし、登場する人びとを個人個人で見る分には「本当に悪いヤツ」って出て来ないんですよ。 わたしは、個人的にこれを「アーヴィングの性善説」と云っております。(わはは)
 
でも、まあ、私の持論でもあるんですが、りつこさん(はじめまして)も仰っておられるように、食指をそそられないものを無理に読まなくても良いと思いますー。(ちょっと残念ですが…)

Posted by: ユイー | August 16, 2007 at 23:38

ガープのその例のシーンは滂沱ゾーンですね… っつーか、結構バラしちゃってますねえ 笑 そそられないのならば無理に読まない方が良さそうですが… しかし、人間とは、お下品であり、暴力的であり、セックスに振り回され、しばしばこっけいであり、しかも悲しいものなのです。

僕は胸を張っていえます。アーヴィングが好きだ! 好きで好きでたまらないんだ! 新作が早く読みたいんだ!

Posted by: hasyos | August 16, 2007 at 23:50

ユイーさん、はじめまして。
実は以前からブログを読ませていただいています。わーい♪

>「アーヴィングの性善説」
面白いですね!!確かに情けなかったりだらしなかったり残酷だったりしながらも、特定の誰かに対しては涙が出るぐらい優しかったり一途だったりしますよね。

途中までは「うえー」と思っていた登場人物を、読み終わる時は案外嫌いじゃなくなってたりすることが多いような気がします。

とうれしくて勝手に盛り上がってしまいました。LINさん、失礼しました…。

Posted by: りつこ | August 17, 2007 at 09:37

>りつこさん
りつこさんもアーヴィングがお好きなのですね♪
>下品やグロ
ああ、まさに苦手なんです。(笑)
しかし考えようによっちゃ『カラマーゾフの兄弟』もかなり下品?
あとはホラーもダメなので、我ながら読書のターゲットゾーン狭すぎとは思うのですが…
ただ、何かのきっかけでポンと読むこともあるかもしれません。
みなさんにこれだけ薦めていただいてアーヴィングのことは
ずっと頭の片隅に残ると思いますので…。
りつこさんとユイーさんは「はじめまして」だったのですね!
ユイーさんもその下でコメントされているhasyosさんも翻訳モノ大好な方々なので
りつこさんとお話が合うと思います。
実は「本を読む人々。」にも以前、参加されていて、
「翻訳小説はお好き?」コミュの前身を作った方々なのですよ~。

Posted by: LIN | August 17, 2007 at 11:12

>ユイーさん
また検索しちゃいました~(^^;
まさに「石橋を叩いて渡らない」って感じですよね。
>「毒」のあるプロット
「毒」は嫌いじゃないんですが、何だろう?悪趣味な感じ?
あの『わたしを離さないで』も週刊ブックレビューの紹介を見て(完全にネタばれしてました)
「ああ、ダメだ」って思っちゃったんですよねえ。
人間の命が粗末にされている感じがイヤなのかなあ。
でも、アガサ・クリスティの作品でバタバタ死んでいくのは平気なの(笑)
せっかくご紹介いただいたのにすみません(^^;
でも、何かのきっかけでポンと読むかもしれません。
映画からはいってみるのもいいかもしれないですね。

Posted by: LIN | August 17, 2007 at 11:24

>hasyosさん
わわわ、hasyosさんまで、アーヴィングファンですか。
うーん、そんなにいいのか…。
そういえば、hasyosさんがお好きな新潮クレストの新作、出ましたね。
まっさきにブログで記事にされるかなあと思ってましたが、
最近はSLばかりですね(笑)
でも「グリーニーズホーム」はステキ。
あんな感じで、いろいろな小説の舞台が3D化されたらおもしろいですね。
もっぱらSLは早朝におやりになっているようですが、
睡眠不足で体調をくずされませんように。

Posted by: LIN | August 17, 2007 at 11:42

僕んとこはそもそも本好きブログじゃないっすから笑。
海に帰る日は読まなきゃという感じですね。

今はたまたま眠れないだけです… 寝室にエアコンがなく、しかも、窓を開け放つこともできないので、夏はいつも寝不足なんですよね。で、涼みがてらセカンドライフです。ほとんどのお友達がタイムゾーンの壁の遥か向こう側なので、深夜か早朝じゃないと会えないというのもあるんですが。

今はニール・スティーヴンスン「スノウ・クラッシュ」ここで描かれているメタヴァースはまさにセカンドライフそのもの。セカンドライフ内にも「スノウ・クラッシュ」の主人公が住んでいた場所が存在し、既にそこも訪問済みです 笑。

Posted by: hasyos | August 17, 2007 at 12:19

>hasyosさん
>海に帰る日
『千年の祈り』が出ることは知ってたのですが、いつのまに新作予告が!
新潮クレストって何カ月も出なかったり、出る時は毎月だったりで、
刊行ペースが読めないですねえ。
ブッカー賞受賞作ですか。
これは気になりますね。
>「スノウ・クラッシュ」
おもしろそうですね。
ヴォネガットの『国のない男』を読んで以来、「SF読みたい熱」が高まってます。
今年はワールドコンが日本で開催されたり、『Self-Reference Engine』や
『星新一 一〇〇一話をつくった人』のようなSFがらみの本が話題になっていたり
SFブームがじわじわ来ているような…
私は日本の小説で、日常をちまちま書いた作品が嫌いなので
もっと日本のSFがもりあがるといいなあと思ってます。
(あ、でも、恩田陸はSFっぽくてもキライ)

Posted by: LIN | August 18, 2007 at 10:29

LINさん、こちらでは初めまして&こんにちわ。ちょいちょい見させて頂いてて、この後もまた現れようと思ってますのでどうぞよろしく。
百合に百合解題にドストとは何とも恐ろしい併読環境、熱中症に気をつけて下さいよ(笑)。ヴォネさんのエッセイがきっと素晴らしい息抜きになるのではないでしょうか。そろそろ夏休みも終わり、成果の方は出ましたか。感想を楽しみにしていますね。
私もするする読めるに疑問派、ご意見に賛成です。うぅむ、何だか歯ごたえが欲しくなっちゃうんですよね。歯ごたえと理解の範疇外を取り違えてる恐れもありますが、まぁ硬いものをかじっている方が歯にはいいかな、と(笑)。

Posted by: おはな | August 18, 2007 at 12:41

>おはなさん
こちらへもようこそ、いらっしゃいませ~♪
>この後もまた現れようと思ってますので
わーい、嬉しいです。
こちらこそよろしくお願いします。
百合って何かと思ったら『ユリシーズ』かあ(笑)
結局、この暑さとかお盆の慌しさとかで、百合もドストもさっぱりすすまなかったです(涙)
ヴォネガットの『国のない男』はすごくよかったです。
>私もするする読めるに疑問派
おお、同士よ。~~(/ ̄▽)/\(▽ ̄\)~~
日本で賞を取るような小説家の本だと1、2時間で読めちゃうのもざらじゃないですか。
図書館で借りる人はいいかもしれないけど、私は本は買う派なので、
1、2時間で読める本が1500円とか納得いかないんですよ~。
もちろん、長くかかればいいってもんじゃないのですが、
せめて2、3日くらいは楽しみたいんですよねえ。
その点、翻訳モノは読み応えがあっていいですよね。

Posted by: LIN | August 18, 2007 at 16:55

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